第32話 解放
少し遅れてしまいました。暫く更新が遅れてしまうかもしれません。
邪竜との戦いです。微妙に修正した為、スルトがただの炎だけをを吸い込むダイソンに………
では、どうぞ。
■竜の山脈。
『マスター。あの地面の亀裂から邪神の瘴気が溢れ出している。あの中にいるのだろうな』
「分かってる。………炎の加護がなかったら近寄る前に毒で死んでたわね、これ」
『そのようだ。加護の分の魔力を残しておくのを忘れるなよ』
城からそう遠くない場所に聳える竜の山脈。そこに特に問題もなく辿り着いたネアを待っていたのは、恐ろしい密度の瘴気が峡谷の底にある深い亀裂から溢れ出している光景だった。
常人なら見ているだけで発狂しそうな毒々しい瘴気の霧が亀裂の周りを漂っている。おそらく毒に耐性を持つ魔族でも多量に吸い込めばタダでは済まないのではないだろうか。
山に囲まれ、ちょっとした盆地になっている周りの地形を確認しつつ亀裂に近づいて行くと、ズズンッ、と地面が揺れ始めた。何か巨大な物体が移動する揺れなのだろう。突然のことに思わずバランスを崩してつんのめってしまう。
「っと、この身体だと攻撃は逸らすしか出来ないでしょうねぇ………って、え?」
顔を上げると、目の前がいつの間にか翳っていた。地響きを立てて崩落していく亀裂から、その巨体が姿を現す。
少し離れた場所にいるというのに、見上げないと全長を窺い知ることの出来ない巨体だ。が、所々崩れ落ちて隙間から禍々しい毒霧を垂れ流す醜い竜鱗。片側の顔が潰れた醜い蛇の相貌。そして黒く炭化した巨大な両翼。
全身から瘴気を垂れ流す、巨大な邪竜が俺の目の前に聳え立った。
(でかいな。所々に身体を雷撃で砕かれてるから分かりにくいが、始原竜と同じくらいの大きさか?)
どうやら封印された際の傷が残ったままのようだ。そしてこの傷を負わせたのがルーディアの母だという話だが、一体どんな上級魔法を使えばこんな惨状になるのんだ? 全属性に耐性を持ってる竜を相手に竜鱗が使い物にならなくなるまで焦げるんだろうか。
邪竜の惨状に思わず愕然としていると、その当人(竜?)が煩わしそうに口を開いた。
『貴様がこの忌わしき封印を解いた邪教の信者か? その功績、主が復活した暁には真っ先に褒賞を進言してやろう』
いや、全く身に覚えのない話なんだが。邪教徒は兎も角、封印なんて解いた覚えがないのだが。
「封印を解いた? 私は何もしてない筈なんだけど?」
『………ほう? だが憎きルナティアールの封印は確かに消え失せている。……まあそんなことはどうでも良い。目の前に憎き吸血姫の娘がいるのだ。純血の血肉を喰らえばこの身体も幾許かは癒えるというものよ』
あ、完全に勘違いされているなこれ。本物の娘であるルーディアと似ているのだし、その母親と似ていてもおかしくはない。
「私はルナティアールの娘ではないのだけど?」
『小賢しい嘘を吐くな。貴様に流れるルナティアールの魔力、決して忘れるものではない!!』
邪竜が激昂するが、親父やお袋はれっきとした人族だぞ? 残念ながらお袋は物心つく前に死んでしまったそうなので確かめる術はないが、むしろ親父が人外であると言われた方がまだ信憑性がある。
「勘違いしてるようだけど、やる事は変わらないわね。お前を倒してルーディアを救う。それだけだから」
人工聖剣を鞘から引き抜き、正眼に構える。邪神の僕が相手ならば、聖剣は絶大な力を発揮する。スルトは一旦背中で待機させた。
勇者やアレンのような二刀流はしない。わざわざ邪竜を相手に不慣れな事はしたくないし、二本剣を持つ魔力も勿体無いしな。
『クク、クハハハッ! 貴様のような矮小な吸血姫が竜を殺めると? 身の程を弁えるが良い‼︎!』
「だから吸血姫じゃないって!」
哄笑する邪竜は醜く歪んだ口からブレスを吐き出す。《竜の息吹》は一息で街一つ滅せるほど凶悪な攻撃だが、スルトの加護を持つ俺には通用しない。その場に留まったまま、背中に吸収される焔を尻目に手を翳して炎魔法を詠唱する。
「地獄の焔よ、顕現せよ《火焔地獄》‼︎」
リリアナが無詠唱で使っていた炎の上級魔法を、詠唱有りで解き放つ。金属すら容易く溶かす熱量の焔が谷底を舐めるように広がり、容赦なく邪竜を包み込んでいく。
『ガアッ⁉︎ 何故だ、何故この身体が上級魔法程度の炎に灼かれる⁉︎』
耐え切れると考えていたらしい邪竜はその身に炎を浴び、既にボロボロの竜鱗が更に炭化していく痛みに絶叫した。どうやら問題なく効いているようだ。これなら遠くから上級魔法を垂れ流して楽をしても良かったかもしれない。
『おのれ………流石はルナティアールの娘か。その憎き裏切りの血統、この手で潰してやるわ‼︎!』
隻眼で睥睨する邪竜はその欠けた凶爪を振り上げ、山を切り崩すかの如く薙ぎ払った。振るわれた腕を足場にして躱し、牙による追撃を聖剣の鎬で受け流す。
(重っ……!!)
人工聖剣を支えている腕がミシッと嫌な音を立てた。くそっ、魔力で強化していても本当に脆いな、この身体は。
「けど、背中ががら空きよっ‼︎!」
腕に響く痛みを気合いでねじ伏せ、背後に回り込んで頸部の竜鱗の欠けた部分に聖剣を突き刺す。邪神の僕や魔族相手に絶大な威力を発揮する聖剣は、露出した邪竜の皮膚を易々と斬り裂き、更に抉った部位を聖なる光によって灼き払う。魔剣ではここまで容易くは傷を与えられなかっただろう。
『ガアァアアッ!⁉︎ 貴様、魔族が何故聖剣を扱える⁉︎』
「だから言ってるでしょう? 私は吸血姫じゃないって。ーーー人間界からやって来た、普通の人族よ」
『紛い物とはいえ聖剣を使いこなす人族だと………? 貴様は、一体何者だ?』
身体全体で暴れることで俺を払い落とした邪竜の言葉に、思わず笑みをこぼす。
「そうね、………囚われのお姫様を邪悪な竜から助け出す、ルーディア一人だけのための勇者よ!」
不敵な笑みで聖剣を突き出す。囚われの少女を救い、勝手に決めた約束を果たす為に、己より遥かに格上の種族に挑む。これ程心躍り、本気になれる戦いなんて他にあるだろうか?
『おのれ、勇者ですらない虫風情が‼︎!』
激昂した邪竜が周囲に闇魔法の魔法陣を展開する。更には口腔に炎を宿し、前腕部の凶爪を振りかざす。邪竜の本気に、こちらも聖剣を構えて迎撃する為の方法を模索する。
(《竜の息吹》はスルトで対応可能。闇魔法は《淵源の護手》でなんとかする。直接攻撃はーーーうん?)
俺の側面にある、邪竜のブレスで焦げた山林の中で人影が見える。大きくもない木々の残骸に身を隠しきれていないその姿を見て、思わず苦笑を浮かべる。
(折角だし、手伝ってもらえるならそうしてもらうかね)
『滅びよ! ルナティアールの娘‼︎!』
結局それは撤回しないのか! と思いつつ次々と襲い掛かる《闇槍》を《淵源の護手》で防ぎ、ブレスをスルトに吸収させる。魔力の障壁が小刻みに波紋が生じる中、邪竜の哄笑が聞こえてくる。
『クハハッ! 貴様のような紛い物にはそれが限界だ! 失せろ‼︎』
周囲が翳るほど巨大な腕が炎を突き破って迫ってくる。が、俺にその爪が触れる前に、先程の人影が割って入った。
ガッッ‼︎!
『なニッ………⁉︎』
「くそっ。助けるつもりなんてさらさらなかったってのに!」
「………そんな臭いセリフ吐いているにしては顔が笑っているのだけど? ガウディ」
疾風のように割り込み、無骨な大剣で邪竜の爪を受け止めたガウディは称賛に値するし格好良いのだが、それもニヤついた笑みをしていては台無しだ。
「どんなに余裕のある戦いでも、女の子を助ける時はそんなだらしない笑みは止めなさい。そんなのではいつまで経っても女の子が恋に落ちる事なんてないわ!」
「お、おう………すまん」
全く。絶好の場面を逃すとは勿体無い事をしたな、ガウディ。呆れた表情をしているが、この勇者と一緒に研究と試行錯誤を繰り返した《吊り橋効果》理論は幾人もの恋する少女を魅了した素晴らしい理論だ。それを理解しないとは実に勿体無い。
『キサマラァァァaaAAAッ!!』
空気扱いしていた邪竜が、怒りに身を任せて再度腕を叩きつけてきた。
我を忘れた一撃に対して俺は左に避け、ガウディは真正面で待ち構える。獣人族が得意とする身体強化魔法の白い輝きがガウディを包み、その鍛え上げられた肉体がふた回りほど膨張させる。
漆黒の剛毛を横断するように生えた金毛の縦縞模様が、魔力に反応して輝きを放つ。成程、あの金毛が空中に放出されるはずの魔力を逃さない仕組みになっていて、他の種族よりも長時間身体強化に充てることが出来ているわけか。金毛九尾が祖先の狐族もあの仕組みで魔力を蓄えているのだろうか?
《獣化解放》によって巨大な黒虎の獣となったガウディは、アセリアートにいた虎族の男とは比べ物にならない闘志を放つ。
「オラァッ‼︎! 《虎断・零》!!」
ガウディは肩に担いでいた大剣を振りかぶり、出せる限りの膂力を以って邪竜の爪に向かって振り下ろした。
人族が力不足を補うために魔力を使った剣技を使うのに対して、元から力の強い獣人族、それも魔界の過酷な生存競争の頂点に立つ黒虎族の剣技には魔力を使われていない。
「『武器よりも頑丈な身体になれ』。それが俺の一族の戦いの家訓でな、そんなヘナチョコなパンチじゃあ俺を突破することなんて出来やしないぜ?」
ニヤリと笑うガウディに対して邪竜が気圧され、じり…、と一歩だけ退いた。
(うわぁ………、どれだけ魔力効率を良くしたら上級ランクの竜種の怪力を受け止められるのかやら………)
後退することなくその場で受け止め切ってしまったガウディを尻目に、勢いの完全に止まった邪竜の右腕に向かって駆け出す。一番竜鱗の薄く、腐敗した肘を狙って魔力を籠めた聖剣で両断する。
『ギャアアアァァァaAAA!⁉︎』
片腕を喪失する痛みに絶叫し、無茶苦茶に暴れまわる邪竜。流石に無秩序な動きをされると動きが把握し難い。振り回される左腕や尻尾を避けてガウディと合流する。
「やれやれ。本当にドラゴンと戦えるとは思ってなかったわ。流石は『黒き咆哮』だっけ?」
老執事が話していた二つ名を口に出すと、ガウディは嬉しそうな笑みを浮かべて頷いた。
「へっ、これでも親父には遠く及ばねぇんだよ。………けどどうする? あのままだと近づくことすら出来ねぇぞ」
我を失ってその場で暴れまわる邪竜には流石に近づけそうにもない。それにこのまま放置していてはどんな二次災害が起きるのやら。
「そうね………。取り敢えず痛めつければ正気に戻りそうだし、魔法を使うわ」
先ほど放った《火焔地獄》ならば竜鱗を突破することが出来る。それで怯んだ隙に聖剣の力を解放して止めを刺す。聖剣に魔力を溜める時間はガウディに稼いでもらえばいける。
ガウディに頼もうと口を開くが、それよりも先に背後にある黒焦げの森から微風のような声が聞こえてきた。
「その役目、私に任せてくれないかしら?」
錦糸のような白髪と、黒と赤を基調とした瀟洒なドレス靡かせたルーディアが木の陰から現れた。………ここまで出向いてくるとは予想外だ。守るべき少女が自らこの場所へ飛び込むのは、予想しきれなかった。
「ルーディア! どうしてここに………」
「私も戦えるわ。お母様にただ守られていたあの時とはもう違うから。それにね、あなたの話を聞いてやっと私のしたい事が決まったの。ーーー邪竜の檻を壊して外の世界を見て回るべきだって。ありがとう、ネア」
すっ、と自然に頭を下げたルーディアに、何を言えば良いのか分からない。だが、ルーディアの決意とこの場の戦いは別物だ。参加する必要などないはず。
「っ! だったら、ここは私達に任せて安全な場所に………!」
「良いじゃねえか、ネア。それとも姫さんをいつまでも籠の中の小鳥のままにしておきたいのか?」
「それは………」
ガウディのセリフに言葉が詰まってしまう。確かにただ守られるだけの存在を作るつもりはないけれど、だからって邪竜との戦いを強いる事もないだろうに。
「………分かった。ならガウディはルーディアの護衛をお願い。ルーディアは最大の威力の魔法であいつを攻撃して。その隙を使って私がこいつで仕留めるから」
2人が頷くのを確認してから聖剣に魔力を注ぎ込んでいく。ルーディアの放つ魔法が邪竜に効くかどうかだけ心配だが、邪竜にあれ程のダメージを与えた吸血姫の娘ならきっと大丈夫だろう。自ら籠を飛び出すと言いきったルーディアを信じる。
(………っ。身体が、熱い?)
聖剣に魔力を注ぎ続けていると、聖剣から魔力の代わりに何かが俺の身体に流れ込んできている。多少熱が篭ってきたが、身体を動かす分には問題ない。再び魔力の流れに集中する。
聖剣の射程まで距離を詰めていくと、背後でも魔力が収束しているのが感じられる。魔力の濃さと詠唱の長さからして、相当大規模な一撃をお見舞いするつもりみたいだ。
だが、そう簡単には終わらなかった。その魔力の集まりが、邪竜の気を引いてしまっていた。
『GRUUUuuuUUAAA‼︎!』
「しま………っ、ガウディ! ルーディアを抱えて避けて‼︎」
正気を失った邪竜の口から、禍々しく黒々とした魔力が溢れ始めている。《邪竜の奔流》、問答無用で死を振りまく光線が相手では、吸血姫の上級魔法やガウディの頑丈な肉体でも意味を持たない。
「なにっ………⁉︎」
ガウディもそれに気が付いたが、ルーディアを抱えて回避するには遅かった。己の身を挺してルーディアを守る為に正面で大剣を構えたが、そのまま死を待ってもらっては困る。
邪竜のブレスの射線上に立ちはだかり、2人を庇う。
『マスター! その身体で出てもただの無駄死にだぞ⁉︎』
火照った背中に背負っているスルトから警告が聞こえるが、そんな事で引き下がるような人間になったつもりはない。第一、たかが竜のブレスくらいで引き下がれるわけがない。ーーー勇者パーティーの戦士であった俺が。
「知ったことじゃ、ない………。俺……は、あいつの親友なんだからな!!」
『GYAAAAaaaAAA‼︎!』
そう叫んだ瞬間、ブレスを叩き斬る為に振りかぶった聖剣から、魔力ではない何かが身体に勢い良く流れ込む。五感があやふやになり、気を失いそうな激痛の中、それでも直感を信じて邪竜に向かって聖剣を振り抜いた。
カッッッツ‼︎!!
聖剣から放った光の奔流と、邪竜の死の波動によって起きた衝撃波を肌で感じ取る。だが、少し身体に違和感を感じた。つい先ほどまでのどこか頼りない、柔らかな身体の感触だったものが、懐かしさすら感じられる力強いものへと。
衝撃波が収まり、目を開くと、聖剣の一撃で打ち砕かれた邪竜の死屍が崩れ落ちていくのが見えた。どうやら今の一撃で邪竜を完全に討ち破ったようだ。
達成感を感じるよりも、相変わらず身体が不調を訴えている。それを我慢して、聖剣を鞘に納める為に持ち上げた。が、
『マスター………、まさかその身体は………?』
「ネア………なの?」
「おいおい、一体どういう事だ………」
「ん? なんだ……よ?」
2人と一剣? の茫然とした声を聞き、そして自分の口から発せられた男の声に思わず口を閉ざして身体を見回す。
剣を握る両腕は、傍目には分からないように筋肉を引き絞った強靭な腕に。
身体を支える両脚は、聖剣の一振りにも持ち堪える。
幾分か背の伸びた身体を包む、枯れ草色の服装と黒いマント。
伸びていた白髪は肩に届くか届かない程度まで短くなり、少し跳ねている。
そして、聖剣の刀身に映っている俺の目は、翠色から輝くような紅へと、戻っていた。
やれやれ、こんな簡単に戻れるとは思ってもなかった。人生、何があるかなんて本当に読めないな。
白髪に黒いマント………、その姿は、まさか」
ルーディアの茫然とした言葉に振り返る。ルーディアがこの姿が誰だか分かるってことは、『勇者冒険譚』は容姿の描写はしっかりしていたのかもな。
2人に向き直り、腰に手を当てて笑い掛ける。
「改めて自己紹介させてもらう。俺の名はレイ・アグニス。10年前の勇者パーティーでは戦士をしていたよ」
■魔界、『境界都市』・ベルグリーヴ。
天まで延びる蒼い光を放っている境界門が一望できるベルグリーヴ城のテラスで、夢魔族のメイドの少女が一人、何をするわけでもなく立っていた。
僅かな時間しかない休憩時間を、無価値とも思える思索で消費していた少女だったが、突然一つの魔力のリンクが切れたことで目を見開いた。
それはつい最近張ったものであり、かなり強く結ばれていたはずのものだったが、とも容易く切断されてしまった。
「………永続的な種族魔法を僅かな時間で打ち破るとは。流石は先代勇者の仲間であり、私のーーー
そこから後は言葉にすることはなかった。主が走って近づいてくる気配がしたからだった。
「メアリ様。走られてはお身体に障ります。どかう
「ソフィーナ。ここにいたか! 今すぐ配下の将軍たちを会議室へと召集させよ!」
出迎えるよりも速くテラスへと飛び出してきた我が主にして、ベルグリーヴ一帯を統べる魔王・メアリーアーチェは、蛇のような金眼を細めて宣言した。
「我が傷も癒えた。いまこそ再び人間界に攻め込み、人族どもを皆殺しにする!!」
男に戻ってしまいましたがご安心を。すぐに女の子に戻りますから。
あ、前回の次回予告で言った「ルーディアはネアのことをなんて呼ぶんでしょう」は次回に持ち越しとなります。なんか今回の話でネタバレしてしまいそうですが………。
・次回予告
アレン達のお話か、もしくはネア達のお話の継続か決めかねております。