きっかけ (一話)
少し怖いものを書いてみたくて。
このルール作るのに一週間かかったよ!(コワイコワイ)
・・・・・さぁ。始めようか。弱者を見つけ出せ!
....2日前。
「なぁなぁ、琢磨!このゲームさ、俺上手くない!?」
「...あぁ。そうだな。上手いと思うぞ。」
「おーい・・・。それをこっち見てから言ってくれれば嬉しいのに。棒読みでも、少しは変わるのになぁ!」
「・・・・・・・・・。」
「何だ。無視なのか!この矢島太陽の話を無視するのか!おい、聞いてんのか?」
「..........ぁ、ごめん。この動画に夢中になっちゃってて。悪かったな。」
・・・このよくある会話を繰り広げているのは、二人の男子高校生だ。
ちなみに今は一年生で、今日は二人でゲームセンターに来ている。
自分で、ゲームを上手いと自画自賛しているこの男は、矢島太陽。
運動神経が抜群で、足の速さは学年1位・・・いや、学校1位かもしれないくらいの速さだ。
しかし水泳と勉強は苦手でいつも水泳の時間は憂鬱になっていて、放課後は居残りだ。
本人は、「まぁ、大丈夫。」と言っているが・・・。
ちなみにモテる。
そんな太陽に話しかけられても、動画に夢中で全く聞いていなかったこの男は、真山琢磨。
琢磨は勉強が得意で毎回テストでは学年5位以内には入っている。
運動も人並みにはできるため、欠点は無いと思われがちだが、一つだけ学校で見れる琢磨の欠点があるのだ。
それは、音痴。凄まじい音痴なのだ。音楽の時間の歌のテストは皆が耳を塞ぎ、伏せる。
それほどの音痴なのだ。琢磨もモテる方だ。
「・・・・。まぁ、いいけどよ、その動画ってどんなのだ?」
太陽は琢磨が自分の話より夢中になっている動画がどのようなものか気になり、琢磨の見ているスマホの画面を覗いた。
「勝手に見ちゃう!?・・・いいけど。この動画は今、この世界のどこかでやってるゲームの生放送だよ。」
そこに写っていたのは、10人前後の人。足だけや手だけ見えている人もいるため実際はもっといると思われる。
このゲームがどんなものでどこで行われているかは、画面を見るだけでは、全く分からないようになっているようだ。
「琢磨・・・・これは何してんだ?」
「・・・これはね、[羊探し]っていうゲームをしてるんだよ。」
「どんなゲームなんだ?その羊探しって。」
「それはね・・・・・・」
琢磨の説明によると、この大勢の人にまずカードが適当に配られるらしい。
中身は、ほとんどが狼が書かれたカード。しかし、1枚だけ宝をたくさん持っている羊が書かれたカードがあり、その羊を見つけて殺すと羊の宝は狼のもの。制限時間逃げれれば宝は羊のもの。
だが、今回のゲームは少し違うらしく、もう一枚違うカードが入っていて。
そのカードには人間が狼を殺しているような絵が書かれている。
羊飼い。 このカードの勝利条件は制限時間までに狼を半分以上殺して、羊を殺されなければ勝利。
ちなみに、羊の宝はすべて羊飼いのものになる。
今回の場合だと。
狼カード11枚、羊カード1枚、羊飼いカード1枚だ。
そして、画面には写ってはいないが、部屋が10部屋あるらしく、そこに隠れれるようだ。
このゲームの大体の流れは、このようになるらしい。
一日目 朝 羊が隠れる部屋を決める。
一日目 昼 羊飼いが羊がいると思われる場所を三つ選ぶ。そして、自分が守った場所以外の部屋に入る。
一日目 夜 狼が2つの部屋を選び、襲う。 ちなみに襲った場所は羊には分からない。
その襲った部屋に羊が居れば狼の勝ち。居なければ失敗。羊飼いが守った部屋を襲うと、狼のうちの誰かが死ぬ。
狼は一つだけに絞って部屋を襲う事も出来て、その部屋に羊飼いが居ると羊飼いを殺せる。
羊飼いが守った部屋に羊が居て、襲われても羊は生き残れる。
誰が死んだかは翌朝、神のお告げで分かる。
そして2日目。
2日目 朝 羊は場所を変えるか変えないかを決める。
2日目 昼 羊飼いは守る部屋を変えるか変えないかを決める。
2日目 夜 一日目と同じ。
これを7回繰り返すらしい。
「・・・・難しそうだけど楽しそうだな。」
「だろ!夢中になるのも分かるだろ。でも、部屋で何が起こってるか分からないんだよ。夜が明けたら消えてる人もいるけど、どこに行ったかもわかんないし。」
「一回やってみたいな。俺らでやるか?」
「このゲーム、本当に金貰えるらしくて、人気だしな。」
「人気ってどういう事だ?」
「これなんかの企画らしくて、それに応募して、当たったら招待されるんだよ。この場所に。」
「へぇー。二人で応募してみようぜ。」
「・・・いいよ!応募しといてくれ。」
ここでやめておけばよかったものを
ココデヤメテオケバヨカッタノニ。
この二人の名字は好きなアイドルの名字から頂きましたっ。
矢島太陽→矢島舞美 ℃-ute
真山琢磨→真山りか 私立恵比寿中学
でございます。