ソロモンの指環
中世という時代は、暗く陰気な時代だったようで、十字軍の遠征や奴隷制度など、犠牲になった子供や老人が、騎士が、どれほどいたことだろう!
そのなかでもある兄妹はけなげで、だがとてつもない不幸に見舞われることになる。
妹が奴隷としてアルジェまで売られていってしまい、兄は妹を助けるためにと、ローゼンクロイツ騎士団に入団した。
兄の名は、ローラント。
ローラント=アウデベルトといった。
妹はミリィ。
ミリィのことを深く愛していた彼は、命に替えても妹を救うと騎士団長のローゼンハイムに誓いを立てた。
「そうか。妹を救うか。まあお前なら、天と地がひっくり返ってもミリィを助けられようがな」
ローラントはローゼンハイムから譲り受けた聖なる剣を脇に刺し、立派な銀製の鎧を身につけた。
「団長!」
ローラントに呼ばれ、ローゼンハイムは振り返った。
「団長、僕はまだ、みなさんのように錬金術が使えません。魔術の知識もないし、悪魔を呼ぶことすらできません。それ以外でと言ったら、なにか手だてはありませんか」
「そうだな」
そこでローゼンハイムはソロモンの指環のことを教えた。
「それがありゃあ、いかなる生き物とも対話ができると言うぞ」
「なるほど」
しかしローゼンハイムはうっかりものだったため、ソロモンの指環は修行の足りないものが使うと、命を奪われると言うことを教えないまま、ローラントを旅に出してしまった――。
最初は結構まともっぽいけど・・・・・・。
ローラント・・後半から壊れちゃうのぉ!?;
真面目なお兄ちゃんなのに_| ̄|○