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初めての物資販売準備

横浜みなとみらいの街は、夜の闇に包まれながらも荒廃の痕跡を残していた。遠くに見える観覧車の赤い光は不気味に揺れ、倒れた自動販売機や散乱するカートが通りに点在している。ゾンビのうめき声と、暴徒の怒号が混ざり合い、街全体が危険に満ちていた。


だが、家の中は安全だった。ショップスキルで購入した物資――安い水と食料――が手元に揃っている。主人公は机に並べながら、頭の中で利益計算を始める。


「粗利20%……これでまずは小規模でも利益は確保できる。バリケードを拡張するたびに、働いた人間で店の金を山分けにすれば、協力者も増やせる」


物資を手に、次の段階の戦略を練る。生存者のいる家を探し、物資を販売して安全圏を徐々に拡大する。そのためには、まず自分自身が外に出て、状況を把握する必要がある。


「……やるしかないか」


主人公は防護服を手に取り、慎重にチェックする。外に出ればゾンビや略奪者に襲われる危険がある。だからこそ、防護服は必須だ。頭からつま先まで覆い、外気との接触を最小限にする。手袋とブーツも忘れず、背中には小型のバッグを背負う。中には最低限の水と食料、簡易医療品が詰まっている。


手元の現金と親の遺産を計算すると、残金は約4600万円。これを元手に物資を購入し、販売と安全圏拡大のサイクルを回す――主人公の計画は完璧に近い。もちろん、外に出る危険はゼロではないが、ここで行動を起こさなければ、セーフティゾーンは広げられない。


窓から荒れた街を見下ろし、深呼吸をする。遠くにうめくゾンビ、通りを走る暴徒の影、散乱する物資――全てが緊張感を高める。だが、主人公の心は高揚していた。計算通りに物資を配布し、人々を動かし、安全圏を広げれば、自分は働かずに生き延びられる。


「よし……まずは訪問販売の準備だ。誰の家に行くか、ルートを決めて……」


机の上で地図を広げ、近隣の住宅地を確認する。どの家なら物資を受け取ってくれるか、どのルートなら暴徒やゾンビを避けられるか。小さな戦略だが、この夜から始まる“物資で人を動かす計画”の第一歩である。


外は危険でも、家の中の安全と計算された行動で、主人公は着実に生存圏を築き始める――。


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