SAN値が足りない

現代の日本。多くの人が行き交うオフィスビル街の一角に、人知れず**「裏稼業」**を扱う会社があった。そこは、国家資格を持つ者が裏社会の秩序を保つため、人知れず犯罪者を「処罰」する場所。物語の主人公は、朱香（13歳）。戦争孤児として育った彼女は、殺し屋としての才能を磨き上げ、この会社に処罰課の新人として入社して３ヶ月目を迎えていた。

無表情で感情をあまり表に出さない朱香だが、内心ではよく喋るおしゃべりな一面を持つ。そんな彼女の直属の上司は、いつもだるそうで、大きなあくびばかりしている田中。常識とはかけ離れた日常が、二人の間ではごく当たり前のように過ぎていく。

この物語は、朱香と田中を中心とした処罰課の日常と、そこで働く個性豊かな人々との交流を描きます。だるい上司の田中をはじめ、拷問課の佐々木とその部下の椎名、会社の副社長とその秘書など、どこかズレた感覚を持つ大人たちに囲まれ、朱香はクールな表情を保ちながらも、内心で鋭いツッコミを入れ続けていきます。

これは、常識が通用しない世界で、１３歳の少女がクールに、そしてコミカルに日常を生き抜く物語。