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ありきたりな一話

 なんかこう時々ワイワイやるタイプなのんびり転生者のスローライフを書いていきたいという事で投稿。


 …ユニークスキルのお陰で楽させる予定だけど、冒険者生活ってスローライフなのだろうか?(素朴な疑問)

 人は死んだら何処に行く? 俺の場合は死んだら異世界に行く事になった様だ。


 三十路過ぎて変わらない生活を惰性で過ごしていた俺は、気が付くと自分が死んでいる事を自覚した。


 別にそこまで酷い様な生活をしていた覚えは無かったのだが、感覚的にもうどうしようもないのだという事が分かってしまったので惹かれる感覚のまま流されて行く事した。


 何やら混雑していた三途の川を生前滅多に乗らなかった満員電車の様な押し詰状態で渡っていたら、ゲームで偶にあるすり抜けみたいに船から落ちて川へドボン。


 まさかの物語なんかで聞く黄泉返りを果たすのかと思いきや、そのまま流され続けて謎の場所へ。


『あっるぇ〜? 今回って転生願い受けてなかった筈だよなぁ?』


 かなりの時間流されてたらなんか凄いイケメンって概念が人の形をして古代ギリシャの着こなしキメた存在が出て来たんですが?


 見た目は人なのに存在の格が違うのをガッツリ感じるせいでパッと見ただけで分かるわ、神様だコレェッ!?


『オイオイオーイ、霊体だから思考がダダ漏れなせいで不敬極まりないぞお前、ちょっと先輩方に話聞いてくるから何処にも移動するんじゃねぇぞ』


 あっ、サーセン…ってもう居ない…それにしても何というかイケメンの権化みたいな存在だったけど、やけに後輩チックな話し方するせいでどんな態度を取れば良いのか分からんのだが?


『う〜ん、どうしたもんかねぇ…?』


 あ、戻って来た。


『取り敢えずは説明からだな、お前は死んだがその経緯が神からしても不測の事態…お前にとって分かりやすく言えばバグに巻き込まれた事による事故死みたいなものなのだが、近年の死者の増加が響いて手が回らず放置された結果、バグによる影響で待機場所から弾き出され、そのまま彼方の輪廻に戻れずにここまで流れ着いたのがこれまでの経緯だな』


 超高齢社会が問題になってるとかそこそこ聞いた事はあるけれど、そんな神様がてんてこ舞いに成る程増えてたっけ…?


『馬鹿野郎、死後の魂にこびり付いてる現世での疲弊を無垢な状態にまで癒す事で戻したり、酷く歪んで修正が必要な場合は色んな道具でこびり付いている不浄を落としたり歪みを直したりするのだって俺達の役割なんだぜ?』


 天国や地獄に行く訳じゃないのか…。


『前者が天国で後者が地獄ってなだけだぞ。研修中見学先として見てたけど、なんかそこら辺現世では勘違いされてるよな…まぁ、そんな訳で現世を回す為に魂を漂白して輪廻に還してやる必要があるんだが、高い負荷や長期間現世に居た魂はその分手間が掛かるのに、それが大量となれば神であってもテンテコ舞いだ』


 世知辛いぜ神様事情…下手したら現世よりブラックなのでは…?


 てかさっきの説明だと俺達人間って何の為に生きてたんだ?


『そりゃ世界を存続させる為さ。生命が活動する事で流動が起き世界その物が活性化する、そんでもって人間は他の生命体に比べてそこそこの大きさであっちこっち動き回るから、コスパ的には丁度良いんだよ…繁栄が一定の熟成を迎えるまではな…』


 テンテコ舞いになって俺がこの様ですもんね。


『おっ、不敬か?』


 ユルシテ…ユルシテ…というか俺これからどうなるんです? 事故で死んだって事は何かしらの方法で復活出来たりするんです?


『もうお前さんの肉体荼毘されてたから無理、てか霊体になってるから気付いてないのかもしれんが、お前が死んでから既に四十九日経過してるからな? 仮に死体が放置されてたとしても完全に腐って復活する先がもう無くなってるぞ』


 じゃあ転生するしかないかぁ…。


『と、言いたい所だがもうお前はもう此方の輪廻に巻き込まれて転生直前の列に並んでるから、このままこっちで転生してもらう事にする』


 わぁお、まさかのここで異世界転生コースとは…。


『此方としても余り前例が無いから観測させてもらおう…馬鹿な事したら裁きが来ると念頭に置いておけよ?』


 うっす、肝に銘じておきます。


『言っておくが人生の途中から転生する為お前の寿命はその分減っているのは覚えておけよ? こっちの世界では延命の手段も豊富だが、一応情けとして足りてない寿命分恩寵をくれてやろう』


 まさかの転生特典ですか…どの様な形で得られるのでしょうか?


『分かり易く言えばかなり融通が効くゲームのユニークスキルとジョブの素質みたいなモノだと思っとけ』


 成る程把握…それじゃあ安全地帯を作り出すスキルと伸びは悪くても大体何でも出来る様になり易い素質は可能でしょうか?


『ふむ、少し待て…その類のスキルがかなり容量を食う都合上、素質はある程度絞った方が効率は良いぞ?』


 人生エンジョイ勢で行きたいから別に良いかなぁ…って思ってるんで。


『ならば《全適性:微》だな、占領としては賑やかしが良い所だが折角だ、ユニークの成長率とスキルの覚醒率位は高めておいてやろう』


 アザーっす、トップ目指せる様なメンタルしてないんで寧ろそっちの方がめっちゃ有難いっす。


『そうかい、それじゃあとっとと生きてきやがれ、今度はちゃんと命使い切るんだぞ』


 はーい、それじゃあ逝ってきまーす。


 神様から注がれる力の波動に身を任せていると、またしても何処かへと流されていく感覚により転生する事を認識する。

 変に逆らわす流れに身を任せてそのまま新たな世界へと転生し月日は流れ…。




「そして見事にモブめいた冒険者の出来上がり、ってねぇ〜」

 見切り発車なスローライフ、いつ止まるのかは分かりませんのでもし続きを見たいと思った方は感想を戴けるとやる気の向上に繋がるやもしれませんぞ。

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