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第46話 コロシアム開戦!

動きやすい服装に着替えた俺はコロシアムに向かっていた。

俺とアレンが戦っている間はリコ達は観客席で見学するそうだ。


「動きやすいのはいいんだがなんでこう腰になにか巻かせたがるのか…」

「似合ってるからいいじゃないか」

「ヒラヒラして邪魔なだけだろ」


俺が今来てるのはメイに選んでもらったものだが腰に布が巻かれている。

下は茶色のズボン。上は白のTシャツにフード付きの茶色のベスト。

腰の布やらフードやら動きを阻害するものばかりだ。


「リューほどの速さがあれば捕まんないから安心していいと思うけどね」

「俺が目指すのは最強だ。現最強であるナイト・コアを倒す必要がある。そんな時にヒラヒラしたものつけてたら邪魔だろ」

「まあまあ、メイちゃんが出来る限り君の要望に答えて選んでくれたんだから文句言わない」


別に文句はないけどさ。いつ使うんだよこの顔が隠れるほど深いフード。


コロシアムが始まるとまずは出場者の紹介が行われてた。



『今回もやってまいりましたヴァイスコロシアム!勝者が絶対のこの戦いに名乗りを挙げた猛者達をご紹介!』

『前回大会、第2位まで上り詰めた実力者!コールマン!』

『武術で肩を並べる者はいない武術家!レオーン!』

『振るう鞭は空気を切り裂き挑戦者を恐怖へと陥れる!アウローラ!』

『鉄壁の守りは如何なる攻撃も通さない!ルシア!』

『百獣の王は吼える優勝を手に吼える獅子の亜人!ドン!』

『放ったが最後逃げ切ることは不可能。追撃狙撃なんでも御座れ!セリーヌ!』

『孤高すなわち無二。昼間からの参戦だが大丈夫か!?ヴァラン!』

『暗殺した数は数え切れない程とは本人談。始末剣の使い手!セイス!』

『牙王のクーちゃんと戦うはブリーダー!アミナ!』

『大地を揺るがす大魔法!今大会は撃つことはできるのか!リベカ!』

『セイスのライバル的存在!神槍と謳われる一撃は2度打ち要らずの必殺の槍!シュト!』


『今大会飛び入り枠、腰に携えた武器はどう化ける!?逆シードから勝ち上がることは出来るのか!クリュー!』

『ルシアと互角の鉄壁の守りを誇るクリューの相棒!アン!』


『そして!コロシアムにこの男は欠かせない!前回大会の優勝者、王国最強にして理不尽という言葉が一番似合う男!今回も理不尽な暴力が挑戦者達に襲いかかる!ナイト・コア!』


「流石最強、盛り上がりが違う」

「前回大会の優勝者だからね。この盛り上がりも納得だよ」

「それにしても、個性が強い出場者だな。読み上げられた奴の他にもいるんだから驚きだ」

「それくらい有名な大会なんだよ。特に、あのナイト・コアがこの場にいること自体珍しいことだからね」


『ルールは簡単!思う存分戦え!ただそれだけだ!ただし!客席からの援護は禁止なのでご注意を!』

『それでは!第45回ヴァイスコロシアムスタートです!』


司会の開始の合図と共に歓声が上がる。

挑戦者達は全員に部屋が用意されていてそこで精神統一するもよし、ほかの挑戦者の戦いを間近で見るもよしという、戦いの邪魔さえしなければなにしてもいいということになっている。


どうせなら、他の挑戦者の戦い方を見ておこうか。


「第1戦目は誰と誰だ?武術家のレオーンと冒険者だね。僕らはトーナメント戦の逆シード…正直、最強までの道のりは長いよ」

「いけるとこまで行けばいいさ。降参した相手への攻撃は即失格。俺が死んだら降参でもすればいい。アンだけでも助かる」

「クリューが負けるなら僕が降参する前にやられそうなもんだけどね」


さて、目の前の戦いに集中しよう。

武術家、レオーン。

ハイドと同じくらいの身長はあるかという巨体で自分の魔力を全て身体強化に使った拳は当たれば骨折は避けられない。

速さはそこまでないもののステージ自体広くないから避けるのは難しい。


「あれにこの刃が通じるか?」

「僕の魔法付与で入ればいいけどね」

「それを願うしかないか」


武術家、レオーンの試合を見ていると後ろから声をかけられた。


「顔合わせははじめましてだな」

「ナイト・コア」

「名前くらいは知っているか。黒井龍輝。なに神眼と呼ばれる能力だ。神のみつかえると言われる能力だ」

「で、その神さまが俺になんの用だ」

「いや、少し喋ってみたくてな。カトレアから話は聞いていたが…そんなに似てないだろ」

「アン、俺とこいつ似てると思うか?」

「見た目はよく似てるよ。どちらも黒髪だし人に対して敬語を使わない辺りとか特に」


見た目の話だろうが。


「話をしよう。今大会のダークホースよ」

「ダークホース?」

「この大会を面白くさせる存在ってことだよ」

「ああ。いいぜ。俺も話がしてみたかったんだ」


「ほう。領主の娘を攫って旅をしてるとは…大胆なことを…」

「だってシルフィードの警備が固すぎるのが悪い。昼間のうちに攫おうと思ったけど警備が厳しすぎて近寄れなかったんだ。夜になれば警備も薄くなるしな」

「お嬢様を連れた旅は楽しいのか?すぐ喚くし帰りたいとかすぐ言うしいい思い出はないが?」

「リコはそういうのはなかったぞ」

「いいお嬢様と出会えたんだな」

「お前だって旅してたんだろ?」

「数百年前の話だ。今のメンバーと出会う旅だった」

「具体的なお話を伺っても?」

「長くなるしオレが面倒くさい」

「今はどうしてるんだ?旅は終わったんだろ?」

「嫁達とイチャイチャしてる」

「達?」

「聞いたことないか?魔法の神とか恋愛の神とか」

「ああ、アンが言ってたやつか」

「その神達はオレの嫁だ」

「へーいっぱいいるんだな」

「おいい。おまえの相方。ガキかなにかか?」

「彼はこう見えて読み書きも自分の名前すら書けない子供なのですよ。ほら、怒るとすぐに刀を抜く」

「ま、頑張れよ。逆シード」

「待ってろ最強。すぐにお前の元へ行ってやるから」


ナイト・コアと別れステージへ上がる。

逆シードはトーナメントで一番不利な位置づけらしく一番戦う回数も多くなるらしい。

だがまあ、やることは一つだ。


対戦相手を殲滅すればいいわけだ。

メイの矢を目を瞑って避けろと言われるよりマシだ。

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