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第22話 問題有の遠距離攻撃役が仲間になった!

「あの…なぜ私なんですか?」

「さっきも言っただろ、黒髪で俺と似てたからだ」

「確かに、リューと同じ髪色だね。故郷が同じなのかな?」

「さあ。メイお前の故郷はどこだ」

「えっと…日本です…」

「そっか、俺もだ」

「やっぱり信じて…え?」

「日本だろ?俺も日本出身だ」

「日本なんて領地あったけ?」

「東の方にあるんだよ」

「へー知らなかった」


そりゃ嘘ですから。

東どころかシルフィード領とリーンフォード領しか行ったことないから。


「この武器はメイも知ってるだろ?」

「はい。刀ですよね…でもなんで普通の人が持って…」

「組織に対抗するなら必要だろ?」

「組織?」「組織」


なぜ組織を知らない?

あれだけ派手に動いてれば存在だけでも知っていてもおかしくないのに…


「ご主人様が生まれた時代はなんですか?」

「知らん。俺が生まれたときには既に組織と交戦中だった。その組織に親も殺されたから俺は読み書きが出来ないんだ」

「嘘…そんなこと…」

「あるんだよ。この傷がその証拠だ」


右肩の傷をメイに見せた。


「それは…」

「弾丸が掠った跡だ。どうやら、メイの時代と俺の時代同じ日本でも生活環境が違うらしいな。一つ聞くがメイが覚えてる東京はどんなところだ」

「えっと…人がいっぱいいて賑やかなところでした」


人がいっぱいで賑やか?

馬鹿言うな。

東京は原爆の爆心地、到底人が住める環境ではないし組織の連中も容易には手が出せない状況なんだ。

ま、これでメイの時代と俺の時代が違うことが判明したな。


「それにしても、あがり症でろくに話せないと思ったが意外と話せるじゃないか」

「あ、えっとそれは…」

「喋ってくれる方が有難いよね」

「そうだな。無言で静かなのもいいが前線で動く俺らからすれば喋ってもらった方が無駄な事故が減るってもんだ」


まあ最悪こっちの指示が通れば問題はないがな。


「で、メイちゃんをパーティに加えた訳だけどこれからどうするとか決まってる?」

「とりあえずリコ達と合流だ。メイの装備はその後考える」

「でもリコさん達は王城にいるんじゃないのかい?」

「ああ、その筈だ」

「それなら僕達は入ることはできないよ。」

「なんで」

「僕達は平民または奴隷だからね。下級層なのさ。下級層は上級層には入れないのが決まりさ」

「でも俺はさっき入ったぞ?」


なんなら女王にタメ口きいて怒られたぞ?


「それは女王陛下からのお呼び出しがあったからで一般的には無理だよ」

「なら宿で待つか。装備はフユに作ってもらう予定だし」

「それがいい」


リコ達が戻るまで宿で待つことにした。


「ただいまです」「ただいまにゃ」

「遅い!待ちくたびれたぞ」

「仕方ないじゃないですか。女の子は色々あるんですよ」

「その子は誰にゃ?」

「えっと…」

「この子はメイちゃん。リューが即決して買った奴隷ちゃんだよ」

「よ、よよよよよろしくお願いします」

「私はリコ・シルフィードと申します。」

「フユはフユ・リンフォードにゃ。」

「二人とも領主の娘だ。」

「……」

「メイ?」

「気絶してるね」


大丈夫かよ…。

これからメイも一緒に旅をしていくってのに…


その後メイが目を覚ますまで待ってお互いに自己紹介を済ませた。


「あのご主人様、私は弓を使えばいいんですよね?」

「ああ、ふぉうはな」

「リューさん、ちゃんと飲み込んでから喋ってください」

「そうだな。主にそうなると思うがなにか問題でもあるのか?」

「いえ、私前は弓が使えたんですけどこっちに来てからなんか変で…」

「なにが変なんだ?」

「矢が真っ直ぐ飛ばなくなってしまったんです」

「?どういうことだ?」

「デバフってわけでもなさそうだし原因は分かってるのかい?」

「いえ、それが全く分からなくて…それが原因で奴隷商の人に捕まったみたいなので…」

「それは実際に見てみてからだな」

「では明日はメイさん主体のお仕事をしましょう」

「そうだな、それが終わったらフユ、メイに装備を作ってくれ」

「…フユの特異体質のこと知ってて言ってるにゃ?」

「もし、メイの当たらない現象が不明のものだとしたらフユの特異体質の出番だろ」

「そう言われると断れないにゃ」


明日の予定が決まったところでそろそろ休むか。

今日だけで色んなことがありすぎた。

今日はもう寝たい。

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