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ステータス的なのって普通は見れるよね



眩しい。

どうやら朝みたいだ。

あれ?いつの間に私寝たっけ?



チュンチュン



雀の声も・・・にしてはちょっと野太い気もするけど聞こえてくるし、あぁ、仕事に行かなきゃ・・てか、風呂入ったっけ?


それにしても何かベッドが固いような・・・シーツこんな肌触りだったっけ?




私は時間を見るためにスマホを手探りでさがすが、いつも枕元に置いてるはずなのに中々触れない。





ベッドの下に落としたか?





仕方なく起きる覚悟を決めて目を開けた。





「え?」





木目の良く見える天井。

目線を左に向けるとベッドの横に置かれた木製のチェストと言うやつだろうか、小さめのテーブルの様なものが置かれている。

壁も木目調だ。




うん。間違いなく自分の部屋じゃないね。







人は恐怖が過ぎると声が出なくなると言うけど、驚き過ぎても出なくなるものなのか・・・。

人はそれを思考停止と言う。





そんな事はどうだって良いよ!どこよここは!?

誘拐?誘拐なの!?

三十路のオバハン捕まえてどうしようって言うのさ!?

思い出せ!昨日何があったのか!



昨日は確か・・・




「あ・・・。」




そうだ、私、死んだんだ。

犬のリードに引っ掛かって・・・頭打って。



それから、声が聞こえて真っ白い場所で、人生がどうのって・・・やべぇ、ちゃんと聞いてなかったわ。





「とりあえず、ここはどこよ?」






近くの窓を開けてみる事にした。

磨りガラス?と言うか濁っていると言うか、硝子越しに向こう側は見えない。





「いざっ!」






勢い良くバーンと開けようと思ったが引っ掛かってガタガタ言いながら窓を開けた。




「え?」





道沿いにポツポツと並ぶ露店。活気に満ちた声。行き交う人々。皆見たことの無いと言うか、ゲームで見たような格好をしている。





「どーゆーこと?」





私は一旦落ち着いて考えるため、窓を閉めてベッドに座った。




「落ち着け、落ち着け。どういうことか考えようぜ。」





そう、私は死んだ。そして、目覚めたらここにいた・・・そう、これは・・・




「異世界転生と言うやつでは!」





私の冴え渡るオタク力が導いた結果は、異世界転生。

そう、良く小説とかでお馴染みのあれよ。


主人公が何かしらの理由で死ぬと、神様的な人からチートを貰って異世界で新たな生活をするというあれよ。





あれ?待って。私そんな力貰ってなくね?





・・・・・・・







いやいやいや。落ち着け。

ほら、こう言う時はステータスオープン的なのがあるはずよ。





「ステータスオープン!」






シーン・・・・






うわ、なんか物凄く滑った感がある・・・

良い歳して中2くさかったか・・・。恥ず・・・。




でもどうしよ?

ゲームならステータス開けるのに。

説明とかないと辛いよ。



「はぁ・・・どうしよ。自分の状態も確認出来ないなんて・・・。っおわっ!」










オリヴィア(17)



種族:人族



スキル:神聖魔法、鑑定、状態異常耐性、アイテムボックス



加護:見知らぬ声の加護





何か急にステータスが見えたぞ。


オリヴィアって私の名前かな?いつもゲームで使ってるお気に入りの名前だ。


オリヴィアの横にある(17)ってなんだろ。




名前(年齢)





年齢・・・年齢!?嘘っ!若返った!?

永遠の17歳と言い続けてたから願いが!?



いや、落ち着け、ファンタジーたぞ。

何でもありだ。




このスキルって言うやつの神聖魔法って?何かファンタジーって感じ!




神聖魔法:主に聖職者が使う魔法を覚えられるスキル。



鑑定:状態を確認出来るスキル。ものによっては妨害されて見れない場合がある。



状態異常耐性:毒、麻痺、呪いなどの状態異常にかかりにくくなる。



アイテムボックス:ものを自身の空間に仕舞えるスキル。中では時間の経過は無いが、生き物は入れる事は出来ない。






おぉ、RPGっぽい。

もしかしてステータスとやらはこの鑑定スキルで見るのかな?

だからステータスオープン何て恥かいても出ないわけだ。



状態異常耐性、かかりにくくなるって事はかかる事もあるって事だよね?気を付けよ。



アイテムボックスはかなり使えるわ。手ぶらでオッケーって事でしょ?ん?皆持ってる当たり前のスキルなのかな?



それにしても、神聖魔法かぁ・・・つまり回復とかだよね?いや、ケガの心配しなくて済むしありがたいけどさ、どうせなら派手にドーンとした魔法使って見たかったなぁ。



これ完全にチートじゃないよね?

バリバリ冒険する系じゃないよね?




いや、何か不穏な加護が見えるけど、これは他の人は持ってなさそうだけどまだ見る勇気がないから後で良いや・・・。






コンコンコン。





「っはいっ!」




あ、思わず返事しちゃった。

だ、大丈夫だよね?





「はいるよ―。あら、アンタ今起きたのかい?鍵も掛けずに不用心だねぇ。」




ノックの後に入って来たのは、呆れ顔のふくよかなおばちゃんだった。

薄緑色のワンピースにの腰にはクリーム色のエプロンをしている。




「もう、3つ目の鐘なっちまったよ?朝食と言っても昼近いけど、どうするんだい?持って来ようか?」




どうやら宿屋の面倒見の良いおばちゃんの様だ。

考える時間も欲しいし持って来てもらおうか。



「あの、部屋までお願いしても良いですか?」



「わかったよ!今持ってくるからね!それまでに着替えとくんだよ?若い娘がいつまでも寝間着じゃ格好つかないからね。」




鍵してから着替えるんだよ!と言っておばちゃんは部屋を出て行った。



確かに私の今の格好は黄色っぽい膝丈のワンピース様なものだ。

しかも、オシャレな物ではなく誰が見ても部屋着。


私に着替え何てあるのだろうか?と思いつつ、アイテムボックスを探る。物があるとすればまずはここだろう。



アイテムボックスの中にはいくつか物が入っていた。


着替えとおぼしき膝丈の淡いブルーのワンピース。肘までの長さの袖は肘で広がるデザインで、インナーのレースが少し見える、腰の白いリボンがポイントで中々可愛い。



それと下着が、2つ。ショーツとブラジャーみたいなもので、機能は私が知っているものと同しだが、デザインがイマイチだ。





あとは、袋に入った金貨20枚。お金が入っていて安心だが、今のところ大金なのかわからないので、後でそれとなく探る必要がある。




以上!このお金で初期装備を揃えろってことなのね。






ベッドの脇に置いてあったキャメル色のブーツを履く。





さぁ、第二の人生、頑張って見ますか!






まずは靴下を買おう。

素足にブーツは何か嫌だ。











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