魔術師学校
魔術師教育支援学校
が正式な名前である魔術学校。
小学校から大学まで、一貫して魔術ついて知識と使い方を教える魔術の専門学校。
魔術師というのは天照いわく幼少の頃にその才覚が発揮するが基本は魔力を制御できない生き物である。制御できずに人を傷つけることもあり親が気味が悪いと捨ててしまうこともある。そのためその力を使うために考案されたのが天照の術、魔術と呼ばれるものである。
ただ天照はこう考えていた。
魔力というのは先祖帰りそのものである。元は悪魔によって産み出された妖魔が、再び人と結ばれたことによって悪魔の力として産み出される。
天照は魔力の研究者であり、魔術を産み出した人間。そのためこの学校の創立者であった。彼女はトーゼア家が出来た時に現れ、誰も彼女の素性を知るモノはおらず、まるで妖魔と同じぐらい長く生きた。
時に化け物と噂され、時に実は何度も入れ替わっていると噂された。
魅惑の女性。
しかし彼女は校長であると同時に魔術の才能を持つ人をスカウト。そして人を傷つける前に制御の方法を教えて外に送り出した人でもある。
また彼女は研究者として術の研究だけではなく、魔力を使えなくする方法を探した。それが現在二人の王が使う道具と方法である。
そして彼女が死ぬ前、唯一彼女の弟子である男に学校を譲り渡した。彼女が病気で亡くなった後、学校は地上から姿を消した。
二度とその学校に生徒が入ってこないと言わんばかりになくなってしまった。
話を戻すが魔術は魔術師によって使える物の違いがある。
雷を扱うものしかり
自然を扱うものしかり
人を治すものしかり
すべてを壊すものしかり
異質な存在を呼ぶものしかり
太陽のようにその場で輝くだけのものもしかり。
肉体が強いだけのものもしかり。
どれでも使えるものがいればその逆もしかり。
得意なモノがあれば苦手なものもある。
ただ天照は苦手を向き合わせることを生徒にはさせず得意なものを伸ばすことを優先させた。
たった一つでも魔力を制御できれば、できる方法の会得すれば卒業できたのが理由のひとつである。しかし必ず得意であると判断されたことからも逃げ出すことは不可能であった。必ず制御を叩き込まれた。
彼女の学校の最大の目的は制御。彼女自身の研究は制御するためのものであり、それ以上のことを求めようとはしなかった。彼女もまた魔力の被害者であったのである。




