表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/43

拉致

月見が家に帰れば玄関先が血の臭いで充満している。

「北斗?」

その臭いに思い当たり家へと飛び込む。

「北斗!」

「寝ているんで静かに」

手術着のようなものを来た男が現れ、北斗の血が付いているのに気付く。

「北斗は!」

「部屋。傷を直して麻酔で寝かせてます。お孫さんですか?が見てますけど」

「そ、そうか」

溜め息を吐いて北斗の部屋に入れば本を読む青年と、布団の中で眠る北斗。

「アキ」

「ただいま」

「お帰り。アトロールとエンリィは見てないか?」

「妖魔はいなかった。帰ってきたら北斗が体を丸めて倒れてた。ちなみに血塗れで、空が今お風呂」

「そうか」

青ざめた顔色をしている北斗に触れる。

「北斗」

「ところでこれ、何?」

北斗愛用のホワイトボードを向けられて月見は受けとる。

「文字?」

北斗の血で書かれた文字に首を捻る。見知らぬ文字に、医者が服を脱ぎながら来る。

「この家の妖魔は預かった。返してほしくば妖魔王を殺してその首をさらせ。って書いてあるぞ」

服を脱ぎ終えてから丸める。

「読めるの?」

「一滴でも魔力があるとわかる文字なんだ。あ。ごくわずかしかないから魔術は使えないぞ」

即座に否定したことに苦労してきたのだろうと月見は判断する。

「アキ。北斗を頼む。ちょっと俺出掛けてくるから」

「えー?」

「あーき?」

「暇だからいいけどさ」

月見の笑顔に青年が諦めモード。

「じゃ?俺はこれで。午後の診察放って来たし」

言うが早いか、鞄を持って縁側から外へと消える。

月見もまた外へと出掛ける。

北斗がゆっくり体を起こす。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ