第一話 始まり
朝、僕は小汚い部屋で目を覚ました。そこは別に僕の知らない部屋というわけではなく、毎日の清掃を放棄した僕の部屋だ。床では高校で使う教科書がひしめき合い足場を埋めて、埃っぽいこの部屋の息苦しさをますます高めているようだった。
騒がしいと思ったら、携帯が僕を叩き起そうと勉強机の上で吠えていた。時刻はまだ午前6時というところだ。面倒だと思いながらも布団から這い出て、携帯を黙らせる。
「……まだ眠いな…」
今はまだ春休み中なので、誰も僕を起こしにやってこないことをいいことにして、そのまま惰眠を貪ることに決定した(ちなみにいつも平日は6時に起きていたのでアラームがそのままだ)。
次に目がさめたのは午前10時だった。
「さすがに寝過ぎたかな?」
重たい体を起こしてリビングに食料を確保しに出動したが、誰も居なかった。何か変だなと思ったものの、まあいいや等と言いながらキッチンへ移動したが、
「おかしいなー」
いつもだったらキッチンに味噌汁が作って置いてあるはずだか、今日に限ってそれはなかった。母さんが味噌汁を作ってくれてなかった日は僕が覚えている限り今日が初めてだ。少しは自分で朝ご飯を作れと意地悪をされたかもしれない。
父さんにでも味噌汁を作ってもらおうと思ったダメな僕は父さんが休みか否かを確かめるためにカレンダーの丸の位置(少々変わっているかもしれないが、カレンダーの丸が売ってある日が父の就業日だ)を確認すると今日、3月28日は休みのようだ。
「だとしたら、父さんは部屋にいるはずだなあ」
完全に自堕落になっている僕は父の部屋の扉をノックもなしに開けた(いつもノックはしない)。最近、休日にはパソコンでアニメを見ているはずだが、父の姿をどこにも確認できなかった。
ただのお出かけかもしれないと思ったが、何気なく窓から外を眺めていると朝?の10時にしては通行人も走っている車も全くなかった。
「どういうことだろう?」
不思議に思ってコンビニに出かけてみたものの(家から出るのがかなり面倒くさかった)定員も客も一人もいないため、万引き犯には絶好のチャンスなような状態だった。
「すみませーん、誰かいませんかー?」
結構な大声で叫んだので必ず誰かに聞こえるであろうと思ったが、誰一人として返事が帰ってこない。ついでに朝ご飯を買出しに来てたが、仕方が無いのでコンビニを一度出ることにした(実はおにぎりを一つ拝借した(微笑))。
すると、送り主不明の謎のメールが受信された。
2011/3/28 10:33
from
sub Re:
ゲームに参加いただき、誠にありがとうございます。此度のゲームの参加者は全193国から各一名をランダムに選ばせてもらいました。ゲームのルールは至って簡単で、参加者全員がどこでもいいので一箇所に集まってもらうだけです。
注意事項
1,当然のごとく邪魔者がいるので注意してください。
2,死んでしまった人は集まらなくていいです。
3,参加者と邪魔者以外には全員死んでもらいました。
4,期限は無制限です。
「なんだこれ?」
これが僕を地獄のゲームへと誘うメールだった。
ちょっと思いつきで書いてしまったので、続くかはわからないのでのんびり待っててください。