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7話 3日目の夕方

次はいつ投稿になるか分かりません

お楽しみしてください

「疲れた」

「今日はここまでにするか?」

「ん。………日も落ちてきた。………岩陰が多いからそこに野宿」

「了解した」


あれから3日が経過した。

今は夕方ユウマは1人でテントを建てている。ちなみにエルナは座って休んでいた。


女の子というのもあるがユウマと比べて体力は少ない。

幾ら戦闘力が上だからといって必ず勝っているとは限らない。


それにエルナは吸血鬼だ。


こうして、こまめに休憩していかないとダメなそう。

ユウマが率先してやっている。

体力も上がるしちょうどいいのだ。


そうこうしているうちにテントが完成した。

立派な物だ。

最初の野宿の時は釘打ちが下手で完成するのに30分は要したが今じゃ10分も掛からず完成できるほど仕上がっていた。


「出来ぞ」

「……ありがとう」


エルナから先に入りランタンに火を付ける。

後からユウマも中に入りゆっくりと座る。


「……っ疲れた。あれから3日か」

「うん、折り返し。………あと2日くらいで到着するはず。………ただ」

「ただ?」


その言葉にユウマは返しながら水を飲む。


「北のピークス国から結構近い位置にいるから警戒しないと」

「なるほどな。見つかっても俺の能力で何とか出来ればいいけどな」

「そこはあまり期待しない」

「………だな、鉢合わせしないことを祈るしかないな」

「……………」

「なんだよ」

「思ってたのと違う」

「あっそ」


この3日間でユウマは魔力や能力などといった戦闘力に関することを教えてもらった。


まずは戦闘力。


戦闘力はその人の強さを表している。

レベルやパラメーターような概念はほとんどなく表示されるのは魔力だけ。


鍛錬することで戦闘力は上昇する。


戦闘力に上限はなく今現在で確認されている最高値の戦闘力は9京。

これは異世界から召喚された勇者がたたき出した数値だ。


ちなみにユウマの戦闘力はあれから290くらいまで上昇した。


次に能力。


能力は主に4種類。

固有能力、能力、派生能力、特殊能力この4つに分けられている。

能力は突然見つかる。

戦闘をやってもやってなくても覚醒する。


固有能力は個人が所有する能力。

つまり自分だけの能力ということになる。

同種類のような能力があっても意味が違ったり性質が違ったりと同じになることは決してない。


派生能力は能力がその分野に特化した時に発動する。

時間は関係ない。

どれだけ鍛錬したかによって決まる。


特殊能力は能力とは関係なく、第三者の力によって解放もしくは開花する。

例で言うと、この世界には精霊がいる。

その精霊と繋がることで『特殊能力:精霊契約』を得ることが出来る。


最後に属性。


属性は基礎の7つ。火、水、風、土、光、闇、無になる。

その属性は基礎属性と呼ばれ他にも派生属性が存在する。


正確な数はわからず派生だけも10以上はある。

氷、雷、影、血、木、神聖、邪神、空間、時間、重力、精霊、付与、死霊、結界、幻惑、召喚、契約、特殊属性。

一応、17属性あるが、特殊属性は星の数ほどあるので特殊属性は1つにカウントされない。


「そういえば、エルナは属性何個あるんだ?」

「3つ。風と付与それと血」

「へぇ、やっぱり吸血鬼になると血属性は必ず入るのか……」

「多分。……じゃあ、今日も」

「はいはい」


エルナの言葉でユウマは左の首筋を露出させる。

ご想像の通り、吸血だ。

毎日こうしてエルナはユウマの血を吸っている。

そのおかげか少し最近は貧血気味だが。


そしてカプッと噛まれ血を吸われる。


また、なんとも言えない感覚に陥る。

後からわかった事なのだが、血を吸われることによって、同時に何が伝わってくるらしい。これは吸血鬼によって違うが。

エルナが与える物は快楽だった。


だから、初めて吸われて時は顔が赤くなりなんとも言えない状態になっていた。


快楽に負けないように頑張るが。

最終的には力尽きる。

エルナを、襲うことはなく、そのまま平然を装う。


「はぁ………はぁ、はぁ」

「どうだった?」

「いや、どうだったって………。なんて言っていいかわかんねぇよ」

「そう」


少し顔を赤らめながら顔を背ける。

それを見て微笑むエルナ、顔は見えないためユウマは分からないが。

3日間一緒にわかったが、エルナは人に無関心なわけでない。


むしろ、心配したり世話焼きな所が何箇所か見られる。

心を開いているかと聞かれればまだ開いていない。


警戒はされている。


よくアニメや小説であるような、一目惚れや男らしさに惚れるみたいなことは起こらない。

エルナにとって、ユウマはただの同行者。

そう認識しているだけだ。


まぁそれが当然だけど。


そこから二人の会話はなくなった。

パンを食べたりあとは体を拭いたりしてやるべき事をやった。


体を拭く。

それだけではユウマは満足出来なかった。あわよくば風呂に入りたい。

風呂好きとは行かないがさすがに3日以上入っていないのはさすがに嫌気がさす。

臭いも気にするお年頃なのだ。

だが、今のような砂漠の環境では何も出来ない。


「はぁ」


その事に自然とため息が出るのは当然だ。

何かをしたくても何も出来ない。




そして今ユウマは外にいる。

エルナが体を洗っているのだ。

ここでテントに入って「あ、やべっ」見たいなことは起こらない。

起こるはずもない。

そんなラッキースケベのような主人公体質ではないのだから。


夜空を見ながらエルナを待っていた。


「お待たせ」

「おう」


テントから出てきたエルナだったが頭だけ完全防備だった。

既に慣れたもので、最初に見た時は訳を聞いた。


すると返ってきた言葉は、まだ信用を勝ち取ってないからということらしい。

たしかに同行者というより助けられた時からユウマは特別何かしたわけでもない。


なので、その素顔をいつか見られる日を楽しみにしながら頑張ろうと思った。

読んでくださりありがとうございました。

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