浄化
なんやかんかあって境内に戻る。清潔な気が僅かばかり澱んでいる。兄貴が穢れを持ち込んだんだ。それでもまだ清らかさを保っているのは飛梅様と三狐神様もの霊気によるもの。伊達に二神とも信仰を集めてない。そんな飛梅様も霊気を消耗しているようで、疲れ果てた顔で此方を見た。
「お帰り、凛。浄化、手伝って」
「飛梅様。言いたいことは五万とあるが後だ」
あたしは色季に目配せし、協力を仰ぐ。彼女は黙って頷くと二人の神を呼び出した。一人はうねった橙髪を持った女人。もう一人は糸目で柔和な顔した優男。彼女に仕える式神だ。
「明昼は飛梅様の穢れを燃やして。春暁は の手伝い。上昇効果狙って流し込んで」
「あいよっ」
「畏まりました」
二神は指示通り持ち場に着くと、それぞれ浄化を開始する。橙髪の女性、明昼は飛梅様を抱き留めると、周囲に火炎車を発生。うねった髪が篝火の如く燃え上がり、穢れを浄化していく。
あたしは兄貴の右足刃を突き立てる。ここが一番淀みが酷い。よくここまで帰って来れたと思う程に。春暁は切り傷から直に霊気を流し込んで行く。
「少し我慢しろよ。兄貴」
周りに桜の香が充満する。兄貴から発せられた、どろりとした空気が転化し、元の神社の空気に戻っていく。
「おい、クソ兄貴」
声には涙でくすんでいる。何時もの声が出ない。そんなあたしを慰めるように、兄貴は頬に触れた。繊細で、儚い笑顔。生まれる性別間違えたんじゃ無いかと思う。
「ん、お帰り.......」
「なんで一人で突っ込んだ。なんで一人で抱え込んだ。なんであたしに相談しない。キレるぞゴラ」
春暁も明昼もおかえりー。君達の活躍全然書けてません。
気が向いたら更新するよ。(相変わらず)
読者様
三狐神様はどうしていないの?
作者
これ以上この場に登場人物増やすと、収拾がつかなくなるので.......。登場させたかったんですけど、技量の問題で.......(--;)




