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2

――今すぐ戻ってきて。慧が堕神とやりあって重症なんだ。

「は..............? なんで? 飛梅様からも兄貴からもそんな事.......一言も聞いてない」

脳内で会話出来るにも関わらず、思わず声が漏れていた。それくらい驚愕した。血の気が引くのが分かる。今すぐ戻って安否を確かめたい。

「ごめん。今から帰るわ」

「何があった?」

立ち上がったあたしを見て、色季は手を止める。床には衣類が散らばっている。それを踏みつけて彼女は肩を掴んだ。落ち着いて居られない。早く戻らないと。

色季の手を振り払うように歩き出した。後ろから着いてくる。ならば動きながらでも説明は出来る。

「兄貴が重症。今から車飛ばして帰る」

「ちょ.......待ってよ。事故でも起こしたら.......」

風を切るようにして歩きながら、彼女は心配そうに言った。対するあたしは冷静じゃ居られない。

「他の見ず知らずの人間より、兄貴の方が数億倍大事なんだわぁ!!」

立ち止まって色季を睨めつける。彼女が悪い訳ではない。悪いのは.......何も言わずに突っ込んだクソ兄貴と、飛梅様.......。感情の整理が出来なくて、唇を噛むことしか出来ない。

そんなあたしを腕ずくで分からせるように、もう一度肩を掴む。力任せに揺さぶった。

「それで事故ったら、穢れを祓う前に救急車だから。誰か車出して!! 今すぐ!! この気性難、早く行かせないとガレージぶち破るよ」

突き抜けるようなハイトーンを響かせると、使用人がぞろぞろと出てきた。流石分家筋、使用人の数も段違いだ。忘れていたが、この娘、時節家当主だった。

「あたしも着いてく。清い霊気は多い方がいいでしょ?」

色季は真剣な顔であたしの手を掴むと屋敷内を駆け出した。

四季神の頃から変わってません。色季。

服を散らかす癖、考えが侵食されると他が疎かになる癖。(今も服を踏んでます。普段はしないんですけど)

懐かしいなぁ。


凛に対しては、あー、やっといつもの凛だーって感じです。

始めて会った時からスピード狂。慧が出る前からアクセル全開。

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