迎撃開始
お待たせしました。戦闘シーンです。
何時もは妹の手を借りているが、今日は一人なので行儀悪く膝を使って弓を張る。世の弓使い達が見たら良い顔はしないだろうな。僕もだけど。
そして改めて校舎を見上げた。矢筒から何時でも取り出せるように準備もしたし、あとは対峙するのみだ。
深夜の校舎内を闊歩する。昼間の日差しを受け付けず、月光だけを通した内部は、神秘的で不気味だった。そこで一人の物陰を見かける。シルエットを見る限り、男性。でも気配で分かる。もうこの子は.......。
「お前が..............お前さえ居なければ.......僕は」
淀んだ双眸。穢れた気。少年を睨めつける。睨め着けた本当の相手は彼ではない。中に入り込んだ悪霊風情だ。弓に力を込め、背中に担いだ矢筒に手を回す。
「堕神、貴様、この男児に何をした」
――願いを叶えたまでの事。何、体を丸ごと呑み込んで、使えるよう改良したまでよ。
「本当に堕ち切っているんですね。でもこれで躊躇なく力を振るえます」
僕は躊躇いなく少年に向かって矢を番えた。狙うはとりあえず影。影から言葉が出ている。ならば、まずはそこだ!!
放たれた矢は一直線に飛んでいく。聖を纏い、影へと突き刺さる。影は痛みを帯びたようにぐにゃりと体を帰ると、また元の状態に戻った。なるほど、完全に少年の体では無くなった。もう死体として悪用されている。可哀想に。弄ばれて。凛が見たら楽に殺してはくれない。
この狭い校舎内では、弓矢はあまり意味を持たない。壁にめり込んだら引き抜くのも大変だ。だから躊躇いなく少年の体を引っ掴むと、窓の外から投げ出した。
悪霊はぐちゃぐちゃとしたヘドロを投げつけて来る。それこそ雹の如く。だが雹とは異なるところが一つ。あれほど清らか出ないところ。蕩けて水滴成れないところ。地に落ちた呪詛は毒のように地を枯らす。それを躱しながら矢を構える。限界まで引き絞た弦が、弾かれて、標的目掛けて飛んでいく。一本目。少年の指に絡まり、呪詛に穢れていく。
短編未読の方向けに、凛の性格を。
基本的に兄馬鹿です。血の繋がりは遠いですが、妹として接してます。あと気性が荒い。本当荒い。
それ、本当に飛梅様の娘なの? と思われた方、根本が割かし似てます。
※本当、趣味で書いてます。
何度も言うようですが、恩義を恩義で返せません。
それでも読んで下さる全ての読者様に最大の感謝をm(_ _)m




