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転生令嬢の愛され生活  作者: ぱんだ
第二章 学園生活
34/43

31.デート?

三大宝石決定戦後、フィンお父様達と市場へのお出かけの話をしていたところ、最悪にもタイミングよくルーク殿下が来てしまった。従者らしき人ともうひとり、見たことがある貴族の男性を連れてきた。


「エマ。王太子で一番エマのことを愛している私を忘れるなんて酷い子ですね」

「えーっと、べ、別にルーク殿下のことを忘れていたわけではありませんよ。ふふふっ……(何でぇ〜。嫌だよ、嫌!ルーク殿下も一緒に行くなんて)」

「ふ〜ん、そうですか。なら私があなた達と一緒に市場へ行ってもいいですよね(ニコッ)」

「もっっちろんです!(最悪だぁ〜)」


市場で面倒くさいことになることが目に見えるよ……


「ああ、それともうひとり一緒に連れていきたい人物がいるんだけど良いかな?」

「?どなたですか?」


そう言うとルーク殿下の斜め後ろにいた見覚えのある人が出て来た。


「お久しぶりです、ホール嬢。グラド王国宰相のグレイソン=ウォーカーです」

「ああ!陛下への謁見の時の……確か副団長のバルデさんのお兄様でしたよね?」

「ええ」


うん?でも、一国の宰相様がわざわざ一人の令嬢のお買い物に付き合うのってある?……いや、無い。何が目的なんだろうこの宰相様は…


「あの、ウォーカー様は何故一緒に市場へ?」

「実は陛下からホール嬢にあることを伝えて欲しいと頼まれまして…しかしホール嬢は学園に通われていて平日に会うことは出来ない。よって今週の休日なら空いていると思い王宮へ招待しようと思ったのですが」

「私が先に市場へと行くと言ってしまって」

「ええ。なので暴走する殿下の監視も兼ねて市場へご同行出来たらなと…よろしいですか?」


ルーク殿下の監視役なんてもってこいですよ!なんなら他の二人の監視もしてほしい!


「ウォーカー様なら大歓迎です!」

「そうですか、ありがとうございます」


こんな感じで市場へのお出かけはペネ、オリバーさん、エルフィー先生、ルーク殿下、そしてウォーカー様となった。


================================


運良くペネは都合が良かったらしく一緒に行けることになった。ペネが行けなかたら地獄になるところだった。今日は初めてペネと外で一緒に遊ぶので気合を入れてワンピースを選んだ。用意が整ってからエルフィー先生と一緒に馬車に乗り約束の市場の近く、メインストリートへ向かった。

目的地に到着するとすでにオリバーさん、ルーク殿下とウォーカー様が先に着いていた。ペネはまだ来ておらず、誘ったときには遅れるかもと言っていた。五人でペネを待っているとバンナ伯爵家の紋章がついた馬車が到着した。

ペネが馬車から降りてくる前にある一人の男性が降りてきた。昨日フィンお父様達と一緒にいた人だ。そしてその男性は先に降りるとペネをエスコートして馬車から降ろしてあげていた。

どことなくペネに似ているような。


「エマ様!すみません、約束のお時間に間に合わなくて…」

「ううん、全然大丈夫ですよ。ところでそちらのお方は?」

「ふふっ、よくぞ聞いてくれました!此方は私の兄、ブレイク=バンナですわ」

「はじめましてホール嬢、バンナ伯爵家現当主のブレイク=バンナと申します。以後お見知りおきを」


ああ、ペネのお兄様か!なるほどなるほど………

で、何故ペネのお兄様がここに!?


「えーっと、ペネ…どうしてペネのお兄さんが?」

「あの、実は深〜いわけがありまして。いずれエマ様に伝えようと思っていたのですが…」

「?何ですか?」

「実は――」


ペネから聞いたのは衝撃的なことだった。

というのもペネのお父様は元々はバンナ伯爵家の当主で王太子派、つまりルーク殿下派だったらしい。そしてその前当主であるコナー氏は王国魔術師団の副師団長だったのだが、敵対関係にあるエリオット殿下を排除するため、エリオット殿下の鑑定の時にわざとトラウマを植え付けるような発言をしたらしい。

しかし、その後直ぐにコナー氏は魔術師団を退団してしまい、その上エリオット殿下は鑑定以降誰とも話さなくなってしまい原因が分からずじまいだったのだそう。

それがある時、ある一人の令嬢のおかげで犯人の特徴が分かり、コナー氏の調査が始まって無事犯人逮捕につながったらしい。

うん?その令嬢ってまさか……


「はい、その令嬢というのがエマ様、あなた様なのですわ。……それでお父、いえ、前当主は牢獄に、その代わりお兄様が新しい当主になったのですわ」

「えー!そうなんだ!……え、でも、私のせいでペネのお父様が…」

「いいえ、あの人はバンナ伯爵家に泥をぬった愚か者ですわ。調査のおかげであの人がどんな事をしていたのか知ることができましたわ」


ペネはこれでもかというぐらい顔をしかめていた。

ああ、ペネは本当に苦しい思いをしたんだな…


「ペネはお兄さんが当主になって良いことはあった?」

「はい!お兄様が神官長になったことですわ。それに、誰の目も気にせず恋愛小説が読めるようになりましたわ!」


そう言ったペネの顔は笑顔で弾けていた。


「なので、お兄様がバンナ伯爵家の救世主であるエマ様にお会いしたいと言っていて、こちらに連れてきたのですわ。兄もご一緒してはだめでしょうか?(うるっ)」


ゔっ…その顔は可愛い過ぎて反則ですよ〜!


結局許可してしまった私であった。

その後一通りペネのお兄さん、ブレイク卿に挨拶をして皆で市場へと出かけて行った。


=================================


私とルーク殿下の髪の色は目立つので魔法で色を変え、いつものキラキラ王子様の格好ではなくラフな服装を着ている。だからといってキラキラオーラは隠せてはいないが…

ブレイク卿も含めた七人という大人数で行動していたが、本日も市場は人で溢れかえっていたのであまり目立つことはなかった。そしていつも通りオリバーさんが抱っこをしてくれた。

私達が向かったのは色んな物が置いてある雑貨屋さん。お菓子もあれば本もある、中にはアクセサリーなどもある。というのもペネと何かお揃いの物が欲しいと思ったからだ。


「ねえ、ペネ。何か興味のある物ってある?」

「ええ、ありますわ」

「なになに?」

「それは勿論、エマ様の恋事情ですわ」


はあ~、またペネはそんな事言っているよ〜


「そうじゃなくて―」

「分かってますわよ。冗談ですわ、冗談。それで、興味のある物ですわよね。……そうですね…私は可愛らしいアクセサリーですわ。それも、普段持っているような高価なものではなく、平民が持っているような可愛さ重視のものですわね」

「なるほど~」

「でも何故そんな事をお聞きに?」

「うん?いや〜、別に〜」


ペネは小説もそうだけどかなり下町の物が好きなんだなぁ〜。確かにキラッキラッのアクセサリーよりも乙女心を惹く可愛らしいアクセサリーの方が良いよね。う〜ん、ペネにプレゼントするのどれにしようかな~。


私が真剣に悩んでいると隣からひょこっとエルフィー先生が覗き込んできた。どうしたんだろうと思っていると


「エマちゃんはバンナ嬢だけに何かプレゼントされるのですか?」


うん?エルフィー先生、もしかして…


「先生も何か欲しい物があるんですか?」

「う〜ん、というより何かエマちゃんからプレゼントが欲しいんです。もしくは、僕から何かエマちゃんに送りたいです」

「?エルフィー先生、一人称が『私』から『僕』になってますよ」

「ああ、本当はエマちゃんと出会うまで『僕』を使っていたのですが、エマちゃんに会ってから『私』を使ってエマちゃんに好かれるためにカッコつけていたのです……ですがありのままの僕を見ていて欲しくて…」

「そうなんですか。なんかエルフィー先生には『僕』の方が似合ってますよ(ニコッ)」

「ゔっ。そ、そうですか、それは嬉しいですね。あっでも、公式の場では『私』ですから」

「はいはい」


まあ、薄々気づいていたけど。だって、魔術のことで盛り上がるとたまに『僕は…』って言ったりしているから。


「それで、エマちゃんは何か欲しい物はありますか?」

「う〜ん、そうですね。……じゃあ、これからも一緒に私と魔術を研究してくれますか?」

「ふふっ、そんなの勿論ですよ」

「ありがとうございます!」


エルフィー先生との魔術の研究は忙しい学園生活の中で唯一の息抜きなのである。これからも確保しないといずれ私はストレスで死んでしまいそうなのだ。


そんな風にエルフィー先生と楽しく話していると今までルーク殿下の側にいたウォーカー様が私達の方に近づいてきて


「ホール嬢。この後もしお時間があるのならお話したいことがあるのですが」

「ああ、そうでしたね。では、あと五分待ってくれませんか。その後どこか休憩できるところを見つけてそこで話しませんか?」

「はい、分かりました」


完っ全にウォーカー様のこと忘れてた〜!はっ早くペネのプレゼント買わないと!


私はペネから好みの色、形などを聞いてそれにピッタリ合うアクセサリーを探した。完全にペネには私がプレゼントを買おうとしていることはバレていた。だって質問するたびにニヤニヤしていたから。

結局アクセサリーを二つ購入して帰り際に渡すことにした。


===================================


―とあるカフェの個室


「えーっと、もう一度お聞きしても?」


「はい、もう一度言います。

 ()()()殿()()()()()()()()()()()()()。」


「お断りさせて頂きます。」


今現在、私は宰相のウォーカー様からとんでもないことを要求されています。

誰かヘルプミー!





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