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転生令嬢の愛され生活  作者: ぱんだ
第二章 学園生活
27/43

24.自己紹介

 

「行ってきます」 

「「いってらっしゃいませ、お嬢様」」


今日は学園生活一日目。ちょっと気合を入れてメイドさん達に髪の毛を可愛くしてもらった。

髪のサイドを編み込みにしてもらい制服のリボンと同じ白色の髪留めでまとめてもらった。

今日は初日なので教科書などは持っていく必要はなく、筆記用具など必要最低限のものだけをかばんに入れた。

因みにエルフィー先生は今日から出勤のようでヒューを含めた三人で馬車に乗った。

公爵邸から学園まではだいたい一時間ほどで到着できるよう。


―ゴトンッ


「着きましたね。では、降りましょうか」


エルフィー先生が先に、次にヒュー、そして私という順に降りた。

今日はオリバーさんがいないのでエルフィー先生が嬉しそうに私を降ろしてくれた。

あともう少し背が高かったら自分で降りられるんだけどな。

馬車から降りるともうすでに沢山の生徒たちが来ていて皆それぞれ仲の良い人同士で話していた。

私にもペネロペ様という友達がいるが、彼女は中等部の第三学年だからいつも一緒にいるとは限らない。

同じ学年で友だちができるか心配になった。

すると…


「エマ様!ごきげんよう。こうして直接お話しするのはお茶会ぶりですわね」

「ペネロペ様!おはようございます。お元気でしたか?」

「はい。ふふ、それにしてもエマ様と同じ学園で学べるなんて本当に嬉しいですわ。学年が違うことはとても残念ですが…」

「私もペネロペ様がいて本当に嬉しいです」

「もうエマ様!私のことは様づけではなくて『ペネ』と呼んで下さい」

「いいの?」

「勿論ですわ」

「分かったよ、ペネ(ニコッ)」

「うっ、(可愛すぎまわ)」

「じゃあ、私のことも『エマ』って呼んで」

「それは…エマ様は公爵家で私は伯爵家ですのよ。身分が違いすぎますわ」

「そんなの関係ないよ!ペネは私のお友達第一号なんだから」

「では、お言葉に甘えて二人だけの時は『エマ』と呼ばせていただきますわ」

「はあ、分かったよ。でも絶対だからね」

「はい!」


私も公爵家で貴族のマナーをしっかりと学んだから、爵位や身分に関してこの国が厳しいのは理解している。

だから、無理にペネにお願いするのは、ペネの貴族としての格を下げてしまうと思った。

でも、二人だけの時はお互いに名前で呼ぶというのを約束しておいた。


「あの、エマ様。エマ様は中等第一のなかでお知り合いの方はいないのですよね」

「はい。なので、お友達が出来るかどうか少し不安なんです」

「ふふ、安心して下さい。すぐにエマ様の役に立つ方々がついてくれますよ(ニヤッ)」


その笑みはなんですかペネ…

絶対何かしたよね…怪しい…


ペネが何をしたのか考えている間、ヒューが私の教室、中等第一のデルタクラスまで送ってくれた。

ヒューは中等第四のデルタクラスなので一番上の階である。

教室に着いて扉を開けると一斉に中にいた人がザッと私を見てきた。

これはもう何回も経験しているので『おはようございま~す』という感じに何も気にせず教室の中へ入っていった。

黒板を見るとそれぞれの席が書かれていて私の席は一番後ろの窓側の席だった。

居眠りはしないつもりだけど、場所的に最高の席だな。

私が席につくと二人の令嬢達が近づいてきた。

少し私が身構えていると


「初めましてホール様。公爵家であられるホール様に話しかけることをお許し下さい」

「ゆ、許します」

「有難うございます。私達はガードナー伯爵家が長女、アリア=ガードナーと」

「アラナ=ガードナーでございます」

「バンナ様よりホール様をお守りするよう任じられました。どうか私達をホール様の配下に加えてくれないでしょうか」


えっ!は、配下!?

ペネ……そういうことね。『役に立つ方々』ってこの人たちのことね。


「あの、もしかしてペネロペ様がそのように命じたのですか?」

「いえ、バンナ様主催の『エマ様のお友達選手権』という大会がありまして、私達双子は見事バンナ様のお眼鏡にかなったのです」

「その大会って何人ぐらいが参加されたんですか」

「中等第一の女子ほぼ全員なので、……五十人ぐらいですかね。

 『ヴァイオレットの姫君』に使えることは皆さんの憧れですので」

「ええ、ホール様は学園の『三大宝石』に選ばれることは間違いなしですから」

「その、さっきからおっしゃっている『ヴァイオレットの姫君』とか『三大宝石』って何なんですか?」

「失礼しました。ホール様はこの学園、いえ、このグラド王国で、菫色の瞳と王族特有の白金(プラチナ)の髪から『ヴァイオレットの姫君』とお呼ばれになっているのです。

 そして、『三大宝石』というのは、この学園において、教養、容姿、人格、この三つが素晴らしい令嬢に送られるものなんです。

 まあ、生徒の中で勝手に作られたものなんですが」

「い、いつの間にそんな名前が!?

 ひ、姫君なんて恥ずかしすぎますよ///」

「(可愛すぎます、ホール様)いえ、私はぴったりだと思います。

 どうか、私達がホール様のお側につくのをお許しいただけないでしょうか?」


う〜ん、でもまあ、ペネが認めた令嬢たちだし、双子なんて可愛いから…


「勿論です!ぜひ私のお友達になって下さい!」

「「あ、有難うございます!」」

「私達のことは『アリア』『アラナ』とお呼び下さい!」

「じゃあ私のことは『エマ』って呼んでね」

「「はい!エマ様!」」


双子だからなのか声がぴったり。

ペネの思わぬ助けによって私のボッチ問題は解決できた!

それに私についての変な呼び名も分かったことだし、良かった良かった。


「ホール様、私ともお友達になってくれませんか?」

「わ、私とも!」 「「いや、僕たちもよろしいですか?」」

「あなた達!『エマ様のお友達選手権』の予選で落ちた方々ではないですか!」

「だめですよ!バンナ様は優勝した私達のみをエマ様のお友達に推薦してくれたのですから」

「「た、確かにそうですけど…」」


その選手権ってそんなに大掛かりなものだったの!?


「ま、まあ、アリアにアラナ。

 私もお友達が沢山いたほうが嬉しいので。

 せっかくこの方達が私とお友達になってくれるのですから…」

「「「ほ、ホール様!」」」

「分かりました。

 では皆の者よ、エマ様の寛大なお心遣いに感謝して、しっかりとエマ様を助け、守るのじゃぞ」


アリア…口調が変わっているよ……


「「「ははー」」」


なんですかこの茶番は……


「おーい、お前ら終わったか〜」


デルタクラスの担任の先生、アンディ=カウマン先生が教室に入ってきた。

そのときにはもうクラス全員が自分達の席に座っていた。


「初めまして、お前らの担任になったアンディ=カウマンだ。

 一年間よろしく。

 まず最初にお前たちにしてもらいたいのは自己紹介だ。

 相手に分かりやすく紹介しろよ。

 貴族の生徒は一応自分の爵位も言っておいてくれ。

 言っておかないとこれからの学園生活が少し面倒くさくなるからな。

 じゃあ、まず最初は……ホール、は可哀想か。この中で最年少だからな。

 それじゃあ、その隣のミルス。お前から順によろしく」


よ、良かった〜。

呼ばれた瞬間泣きそうになったよ。

このクラスには二十人いるから時間はたっぷりある。

皆がどういう風に自己紹介するかしっかり聞いて、考えておこう。


隣に座っていたミルス卿が立ち、教壇へ向かった。


「初めまして、ミルス侯爵家が次男、ディー=ミルスです。

 属性は水属性です。

 選択授業は騎士コースを選択する予定です。

 一年間よろしくお願いします」


えっ!思ってたのと違う…

好きなこととか好きな食べ物とか話すんじゃないの!?

私が幼稚過ぎるのかな?

それに自分の属性まで言うなんて…

フィンお父様には『どうせバレるから言っても良い』って言われてるけど…


因みにアリアは火属性で騎士コース、アラナは水属性で魔術コースを。

本当に二人はそっくりだけど、属性とコースは真逆だった。


次々に自己紹介が終わっていき皆が自己紹介の時に属性と自分が選ぶ予定の選択授業を言っている。

結局言わないといけないんですよね…

言うぞ、言うぞ…


「次、ホール」

「はい」


うう、視線が…アリアとアラナが『頑張って下さい』という風に目をキラキラしている。

はあ、言うしか無いか…


「初めまして、ホール公爵家が長女、エマ=ホールです。

 属性は…(言うぞ!)…全属性です。」


―パチパチ


は?何故皆拍手しているの!?

自分で言うのも何だけど、皆、驚かないの!?

アリアラ(双子だからまとめる)はうんうんと頷いているし。


「えーと、選択予定のコースは魔術コースです。

 一年間よろしくおねがいします」


「「「こちらこそよろしくお願いします」」」


―パチパチ


何ですか、この歓迎ムードは!?


「ああ、ホール。言い忘れていたが、お前が全属性ていうのは学園長から皆聞いているから安心しろ」


はい、安心しましたけど……

私の悩んだ時間を返してくれ〜!

 

 

 

少〜し行替えを変えてみたのですが、読みやすいでしょうか?読みやすくないでしょうか?もし良かったら、感想をお願いします!

因みにアリアラは双子ですがアリアの方がお姉ちゃんです。

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