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転生令嬢の愛され生活  作者: ぱんだ
第一章 エマ=ホール
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22.第一学年 授業見学

大公様からローデス嬢の話をされて少し、いや、かなり不安を覚えた。面識もない人から恨まれるのは精神的に大きなダメージだった。しかし、学校見学も残り一つなので気を取り直して取り組むことにした。残りの見学というのは第一学年の魔術の授業見学だった。色んな科目の中で魔術が特に面白いので、どんなことが学べるのか楽しみで、ワクワクしながら練習場の中に入っていった。


「皆さん、静粛に。こちらは今年この学園に入学するエマ=ホールさんです。皆さんの後輩となる方なので優しく接してあげてください」

「「「はい!」」」

「授業を中断してしまい申し訳ありません。初めまして、エマ=ホールと申します。今年第一学年に入学する予定なのでよろしくお願いします」

「「「勿論です!」」」

「…あ、ありがとうございます(物凄い勢い)」


将来の先輩方と一緒に魔術の授業を受け始めた。しかし受けていくうちに、あれれ、簡単すぎることが分かった。フィンお父様、第一学年の後期で魔力操作を練習していますよ。私が高等魔術を取得する必要はあったんですか!?まあ、早めに取得するのは良いと思うけど…


心にもやもやを抱えながら授業を聞いていると

「(貴族は貴族でもホールさんはあの子と違ってとても礼儀正しいよな)」

「(うん、そうだね)」

と、見た感じ平民の男の子たちが話しているのが聞こえた。

『あの子』って誰のことだろう?貴族なのは確かだけど…


「(あの、私の他に誰か授業を見学した人っていらっしゃったんですか?)」

「(……はい、しかしその子の態度が悪すぎて一旦授業が中断されたんです…あそこに座っている平民の生徒達を見下して…その子よりも爵位の高い生徒がいるにも関わらず、自分が一番だと勘違いしているように振る舞っていて……)」

「(もしかして、その子ってローデス嬢のことですか?)」

「(ええ、その通りです!…何故ご存知で?)」

「(え~と、たまたま知る機会がありまして…もし良かったらその子の特徴を教えてくれませんか?)」

「(確か、桃色の髪に…あれは蜜柑色のような瞳でしたね…)」

「(ありがとうございます!)」

「(いえいえ、何か困ったことがあったら教えて下さいね)」

「(はい)」


よし、これで謎の女の子、ローデス嬢の情報を手に入れれた。つまり、ローデス嬢はかなり甘やかされて育っている令嬢ということなのかな…男爵家と大公様が言っていたから危害を加えられないことを願うばかりだけど…


黙々と考え込んでいると、早速魔力操作を実践することになり、次々に生徒たちが二人組みになって、以前エルフィー先生と一緒にしたような魔力交換をし始めた。成功しているグループはちらほらあったが、相性が悪かったグループは顔色が悪かったり、医務室へ連れて行かれている人もいた。


「魔力の相性が悪かったらこんなにも気分が悪くなるんですね」

「ああ、彼らも何回か違うパートナーと魔力交換をして誰と相性が良いのか探している途中なんだ」

「一発で相性が良い人を探すのは難しいことなんですね」


ということは魔力の相性が良いエルフィー先生を見つけられたのは案外凄いことなのかも…天才変態魔術バカと相性が良いのはちょっと思うところがあるけど…


==================================


無事授業見学も終えて学園長室へ戻っていった。戻る途中、ちょうど休憩時間だったらしくちらちらと見られながら目的地まで歩いていった。この王立学園の敷地は広大で良い体力作りになりそうだと思った。一番下の階に中等部第一学年と高等部第四学年、その次に中等部第二学年と高等部第三学年、という風に中等部までは学年が上がるごとに上の階になり、高等部になると下の階になっていくという構造になっている。(中等部第四学年と高等部第一学年の時が一番階段を登るのが辛いということだね)


「この学園では定期試験が存在して、前期試験と後期試験がある。私の予想だとエマはとんでもない成績を叩き出すだろうから、いつでも飛び級できるように準備は出来ているぞ」

「変なプレッシャーをかけないでくださいよ。…でも、出来る限り頑張ってみるつもりです」

「ははっ、その調子だ」


でもまあ、この学園の制服はとっても可愛いし、令嬢であっても好きなように選択授業を選べるのがこの学園の良い点だと思う。令嬢だからといって裁縫や淑女コースを取る必要もなく、興味がある人は別に騎士コース、魔術コース、国政コースを取っても構わないのだ。勿論、私は魔術コースを取るつもりだけど……


「学園長様、因みに魔術コースの講師は誰なんですか?」

「……それはまだ内緒だ」

「そうですか…(あの顔は絶対何かあるな)」


魔術コースの講師が誰なのか気になりながら、大公様から学園について詳しく聞いた。教科書や制服などは諸々公爵家へ送ってくれるらしい。これから始まる学園生活に思いを馳せていると


「ああ、大事なことを言い忘れていた。入学時の新入生代表の挨拶はエマになったから、よろしく!」

「え!?何が『よろしく!』ですか!無理ですよ無理!大勢の前で挨拶なんて…」

「因みに在校生代表の挨拶はルーク殿下だ」

「そんな情報いりませんよ!」

「じゃあ、また会おう」

「ちょっと…」


あの人出ていったよ。最悪だ…学園生活はある程度はしゃぎながら過ごしたいと思ってたけど、皆に注目されたい訳ではない。


「ヒュー、助けて」

「頑張ってください、お嬢。挨拶の文章だけなら手伝いますよ」

「じゃあついでに私の影武者になって、代わりに挨拶し「頑張って下さい(ニコッ)」……はい」


公爵家に帰ったら、まず公爵家の皆の前で発表出来るようになろう…





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