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転生令嬢の愛され生活  作者: ぱんだ
第一章 エマ=ホール
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13.お土産と王宮からの招待状

市場に向かうとそこは人で溢れていて、個人的には貴族が使うメインストリートじゃなくてこういう賑やかな場所の方が自分は好きだと思った。オリバーさんは私がはぐれないようにいつも通りの抱っこをして一緒にまわった。あちこちに屋台などの食べ物屋さんがあって『あれも食べたいこれも食べたい』と思ったが一つ一つ吟味をして、甘辛いソースをかけて焼いたお肉にレタス、そしてトマトを挟んだパンをランチに食べた。オリバーさんは意外と食べ慣れているのかものの数分で食べ終わってしまった。私はというとあまりにもパンが大きいのでちょっとずつしか食べられず、そんな私をオリバーさんはじーっと見ていた。そんなことをするので私は恥ずかしくて顔を真っ赤にしながら食べ、ようやく食べ終わったかというと私の口についていたソースをオリバーさんが指で拭き取ってそれをそのままぺろりとなめてしまった。(何しとるんですか、オリバーさん!)私があまりにも衝撃で口をパクパクしているとオリバーさんは満足したように笑って、また私を抱っこした。(今日、本当にどうしたんですか!?)


なぜか今日は異常にスキンシップが多いオリバーさんは私がプレゼントを買うと言ったので可愛らしいお店に連れて行ってくれた。そこには私がナタリーお姉ちゃんに買おうと思っていた色んな種類のクッキーや意外にもエルフィー先生のような男の人向けのアクセサリーも売っていた。(どうしようかな?オリバーさんが近くにいるし、ここで男の人のアクセサリーを買ったら絶対怪しまれるよね)


たくさん悩んだ末、ナタリーお姉ちゃんにはジャムが真ん中に乗っているクッキーの詰め合わせ、エルフィー先生は何かふわふわしているので店内一番人気の『ふわふわマシュマロ』という白いお菓子を買った。(どこかで見たことがあるような?)私がお会計の所へ向かう途中、オリバーさんがうるうるした目で見てくるので『もしかしてオリバーさんもこの『ふわふわマシュマロ』がほしいのかな?甘いものが好きそうなイメージが無いんだけどな』と思いマシュマロはもう一つ追加した。


代金はホール公爵家にということで無事購入が出来た。(こんなにお金を使っちゃっていいのかな)私がお金のことで心配していると、オリバーさんが私の心を読んだのか


「心配しなくてもこのくらいのお金でホール公爵家が潰れることはない。安心して何でも買っていいぞ」


「……はい。(て言っても人のお金だからなあ。必要な物以外は買わないでおこう)」


一通り市場を回って小休憩ということで近くのカフェに寄った。カフェに入った途端、一斉に中にいた女性客が私達の方を見た。『私達』というか正確にはオリバーさんを凝視していた。(確かにあの顔だと注目されるのも当然だよね。さてさて肝心のオリバーさんは………!?)

こんなにも大勢の人の見られているのにオリバーさんはなんでもないというか逆にほんの少し不機嫌そうに見えた。(あの人とか、この人とか、とっても可愛い女性がいるのに、完全スルー)


オリバーさんはお店の店員さんに個室を用意してくれるようにお願いし、そのまま私達はたくさんの人に見られながら部屋に入った。普通だったらオリバーさんと私は対面して座るはずなのにオリバーさんは当然のように私を自分の膝に乗せた。(なぜに!?)


「すまないな。まさかこんなに女性客がいるとは。女性に人気の店にしたのが間違いだったか。だが、ここだと何も気にせず(エマを)満喫できるな」


「(何が満喫できるのか分からないが)こんなに素敵なカフェに連れてってくれてありがとうございます(さっきは必要な物だけにしようって言ったけどケーキはしょうがないよね!)」


店員さんがノックをしてから入ってきてメニュー表を渡してくれた。どれも可愛くて美味しそうなケーキばかりだ。(うーん、悩むな〜)私はたくさんのフルーツがのったタルトと紅茶を頼んだ。


「オリバーさんは何を頼むんですか?」


「いや、私は甘いものは苦手だから、コーヒーだけにしておく」


えー!甘いもの苦手なんですか!?どうしよう、オリバーさんにマシュマロ買っちゃたよ。………しょうがないか、無理矢理にでも渡そう。


何分かすると店員さんがケーキと紅茶そしてコーヒーを運んできてくれた。(うわー!めちゃくちゃ美味しそう!)私はさっそくフォークをとってケーキを一口、口の中に入れた。すると、口の中いっぱいにフルーツの果汁が広がり(こっ、これは美味しすぎる!ぜひ、オリバーさんにも食べてほしいな)さっきからランチの時と同じように私を見ているオリバーさんに


「オリバーさん、甘いものが苦手というのは分かっているんですが、このケーキとっても美味しいので一口だけでいいので食べてみませんか?」


「……じゃあ、エマが私に食べさせてくれないか?」


「えっ、まあ、それぐらいならいいですけど……じゃあ、はい、口開けてください」


オリバーさんは私を膝から降ろし隣に座らせ、私はケーキを一口大にとってオリバーさんの口に入れようとした時、


――バンッ


急にドアが開いたかと思うと女性たちがなだれ込んできた。(まっ、まさか盗み聞きしていたのかな)案の定一番最初に入ってきた女性が


「お貴族様ぁ、そんな小娘と一緒にいるんじゃなくてぇ、私と何処かで遊びませんかぁ?」


「わっ、私と一緒に!」 「いえ、私と!」


たくさんの女性客が次々にオリバーさんに猛アタックしていった。(何か隣を見たくないのは気のせいかな。どんどん部屋の空気が冷たくなってきている。前にもこんなことが…)すると、隣から


「……いけ、出ていけ。いまちょうどエマが私にケーキを食べさせてくれるところだったのに、邪魔をするとは。氷漬けにされたくなかったら今すぐこの部屋から出ていけ」


(こっ、怖いよ。そんなに冷たくて低い声、聞いたこと無いんですけど)女性たちはオリバーさんの怒りに怯えたのか一目散に部屋から出ていった。するとオリバーさんは私に謝り、そしてもう一回ケーキを食べさせてくれということで、ケーキを刺したままだったフォークをオリバーさんの口に近づけ、それをオリバーさんはぱくっと食べた。


「ふふ、自分で食べる甘い菓子は苦手だが、エマに食べさせてもらうと全然違うな。確かにこのケーキは美味しい」


美味しかったらしい。これだったらマシュマロもいけるんじゃないかな?


=============================


一息ついてからカフェを出てそのまま本部へ帰ることになった。本部についてまずナタリーお姉ちゃんにクッキーの詰め合わせを渡した。ナタリーお姉ちゃんは甘いものが好きだったようでとても喜んでもらった。次にオリバーさんに『ふわふわマシュマロ』を渡した。オリバーさんは一瞬驚いたあと、何か企むような顔をして、私の耳元で『また私に食べさせてくれるんだな』と言った。(ちょっ、違いますよ。そんなことのために買ったつもりはないのに)


そんなことを思っていると副団長のバルデさんが一枚の白い手紙を持って走ってきた。そして、


「団長!おっ、王太子からエマちゃん宛に招待状が!」


オウタイシ、カラ、ショウタイジョウ!?





次回はお茶会かも

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