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転生令嬢の愛され生活  作者: ぱんだ
第一章 エマ=ホール
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9.王太子 ルーク=ウィリアムside

今日、王国騎士団に保護された謎の少女『エマ』という女の子がこの王宮に来るらしい。その子の髪の色が白金(プラチナ)だと聞いた時、一瞬自分の父親を疑ったが、あの人のことだから母上以外の人を愛することはないと思い直ぐにその疑いを捨てた。王族ではないとしたら、どうやってあの場所へ行ったのか。いや、逆にあそこからこちらへ来たのか…分からない。聞くところによると、そのエマという女の子はまさかの全属性持ちらしい。これはもう師団長のエルフィーはさぞ興奮しているだろう。果たしてエマはどんな子なのか……できればそこらへんにいる煩い令嬢たちのようではないことを願おう。


そんなことを思っていると、騎士の声と共に扉が開いた。入ってきたのは白金(プラチナ)の髪に(すみれ)色の鈴を張ったような瞳の可愛らしい女の子が入ってきた。(この子が『エマ』か……あまりにも可愛いから一目惚れしかけたよ、でも外見よりも中身が大事)


エマが入ってきてすぐに父上が入ってきた。(さて、父上はエマに対しどのような処遇を下すのだろうか)


「面をあげよ。そなたがエマだな。改めて、私はグラド王国第12代国王ヘンリー=ウィリアムだ。今回はそなたの属性、そしてその髪色について報告を受け、これからそなたの処遇について話す」


やはり、エマは全属性持ちなんですね。


「はい、陛下」


なんて愛くるしい声なんだ。だめだ、このままだと自分より七歳も年下の女の子を好きになってしまう。私は別に小児性愛(ロリコン)ではないはずなのに……


ぐるぐるそんなことを考えていたが次の父上の『ホール公爵家の養子になってもらう』という言葉にとても驚いた。ホール公爵家といえば現魔術師団長のエルフィーの生家でもあり、魔術に関して容赦のない貴族。その家にエマを養子にするとは…いくら全属性とはいえまだ七歳、魔術についてはまだ初心者。果たして大丈夫でしょうか…


父上は大まかなことだけを言って直ぐに出ていってしまった。『執務へ戻る』なんて格好いいことを言っていましたが、本当は母上のところに行ったに違いありません。母上は父上が他の女性を好きになったと誤解してしまい『あなたなんか大嫌いっ』と父上に言って自室にこもってしまったので、父上は慌てふためいてその日からずっと母上の誤解を解きに母上の自室に通っているのです。(まあすぐに元通りになるんですが)


そんな父上はエマには少ししか話さず、宰相であるグレイソンにあとを任せた。グレイソンはエマにホール公爵家の養子になる意味を話した。


「ホール公爵家は実力至上主義の貴族で養子をとるということはその者が魔術に関してとても長けているということを意味するのです。ですから、公爵家に入ったら正式に養子をとったと発表するまでの間、エマさんには高等魔術まではできるようになってほしいのです」


なんだって!?


「グレイソン、それは些か不可能に近くはないですか」


つい言ってしまった…しかし、高等魔術というのは超高等魔術に次ぐ高度な魔術で、魔術を最低でも二十年は勉強しないとたどり着けない領域。しかも、グレイソンが言うには正式な発表までたぶんあと二ヶ月ほど。


「ええ、分かっています、殿下。しかし、ホール公爵がこの条件を満たさないと養子にはしないとおしゃったので」


「はあー、あの人はまったく…いくらエルフィーが二ヶ月で習得できたとしても、それと同じことを七歳の女の子に普通求めますか?エルフィーからも何かホール公爵に言ってください」


「いえ、その必要はないかと思います。何しろエマちゃんの魔力量はおそらく私よりも多い。つまり、二ヶ月よりもっと早く習得できるはずです。いや〜、エマちゃんの魔術を直で見られる時が来るとはっ!エマちゃん、期待してますよ!」


エルフィーめ。そんなこと言ったらエマが余計不安になってしまうのに…大丈夫かな……


しかし私の想像とは違いエマは満面の笑みで


「分かりました。その条件、絶対満たせてみせます!」


「えっ!?本当にこの条件でいいんですか!?エマは高等魔術を習得することがどれだけ難しいことなのか分かっているんですか?」


「いえ、今初めて『高等魔術』というのを聞いたのですか、実は私、魔術にとっっても興味があって……いつか魔術を学びたいと思っていたので、逆にこんな機会を設けてくれて本当にありがたいです」


「そっそうですか……では、エルフィーに魔術の講師をしてもらいましょう。いいですよね、エルフィー」


「もっっちろんです!しっかりと私が責任を持ってエマちゃんの講師を務めます。エマちゃん、この私が直々に魔術を教えるので、安心してください!(ニコッ)」


「よろしくお願いします、ホールさん!」


「『ホール』だと父上とかぶるので、そうですねぇ……この際『エルフィー先生』って呼んでください」


「そっそれは……」


「そうじゃないと魔術、教えませ―「すみません、エルフィー先生」」


「ふふっ、よろしい」


はあー、エマはもうエルフィーに気に入られているのですか。かわいそうに……彼は気に入った物に対する独占欲が凄いですから。今までは魔術に対してでしたが、今回は人か……エマが二ヶ月後無事でいることを願います。


「ちょっと待て、エマ!あいつには名前呼びで私には苗字というのはだめだ。私のことも『オリバー』と呼んでくれ」


まさかのオリバーもエマのことを気に入っているんですか。ああ、エマの顔が面倒くさいって顔になっている。


「はあー、分かりましたよオリバーさん」


「もう一回」   「オリバーさん」


「っう、ありがとう」


いや、これはもう好きですね、恋愛的な意味で。エルフィーは分からないが、オリバーはもう確実にエマのことが好きそうですね。


困ったな。こんなに敵がいるなんて。それも手強い。じゃあこの後、王太子としての権限を使ってエマと二人きりで一緒に王宮の庭園を散歩しようかな。


「エマ、私と一緒に王宮の庭園を散歩しませんか?(二人っきりで)」


「あの〜、お誘い嬉しいのですが、あなたは誰ですか?」







ようやく書き終えた

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