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転生令嬢の愛され生活  作者: ぱんだ
第一章 エマ=ホール
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8.謁見

ようやく検査が終わったと思ったがそのすぐ翌日にこの国の国王ヘンリー=ウィリアム陛下に謁見することになった。これがたぶんクロスさんが昨日言っていたことか…


「とにかく緊張するっ!」


「そんなに陛下に対して緊張しなくてもいいと思うぞ」


はっ、つい心の声が…


今、クロスさんと副団長のウォーカーさん、そして師団長のホールさんも一緒に馬車に乗っている。どこに向かっているかって、それはもちろん王宮。なんでこんなことに……(それは私が全属性だったり神様直々の魔術がかかっているからなんだけど……)


「クロスさん、その『陛下』っていう人はどんな人なんですか?」


「……普通は臣下思いの良い王なのだが、馴れ親しんだ私達でさえいまだに陛下が何を考えているのか分からないのだ。だよな、エルフィー」


「ええ、そうですね。あの人は本当に不思議な人です。人に心を読ませない。加えてあの光属性魔法!あれはもう奇跡に近いほど――」


「ホールさん、もう分かったよ。とにかく陛下は凄い人なんですね」


これ以上ホールさんの魔術トークが炸裂しないうちに無理矢理話を遮った。それから30分ほどして王宮に到着した。馬車から降りるとき、クロスさんとホールさんのどちらが私を降ろすのか言い争っていたが結局クロスさんになった。(私の可愛いところを一番多く言えたからだそう…何だそれ)


王宮に到着し豪華な応接間のような部屋に案内された。そこで待っていたのはどこかで見たことがあるような顔の男の人だった。


「はじめましてエマさん、私はウォーカー公爵家長男でこの国の宰相、グレイソン=ウォーカーです」


「ウォーカって」


「ええ、そこにいるバルデ=ウォーカーの兄です」


ああ、だから見覚えがあると思ったのか。二人共若草(わかくさ)色の髪にバルデさんの方は(あい)色の瞳、グレイソンさんの方は蜂蜜(はちみつ)色の瞳。ていうか、バルデさん(いつもだったら『ウォーカーさん』だけど二人共ウォーカーだから)公爵家の人だったんだ。


「これからエマさんには陛下にお会いになっていただきます。もうそろそろ陛下が来られるので参りましょうか」


「はい。(着いたばっかりなのに)」


重々しい扉の前に到着し扉の前に立っていた騎士さんが扉を開けてくれた。中に入ると何人かの貴族の人がいて、真ん中には神々しい玉座があった。ここにこの国の王様が……緊張するな


そう思っていると


「国王陛下の御成り」


騎士さんの声がして男の人が入ってきた。(この人が国王様か)そしてそのまま真っすぐ進み王様は中央の玉座に座った。すると何故か分からないが自然に自分の頭が下がった。(凄い圧迫感、これが王様)


「面をあげよ。そなたがエマだな。改めて、私はグラド王国第12代国王ヘンリー=ウィリアムだ。今回はそなたの属性、そしてその髪色について報告を受け、これからそなたの処遇について話す」


頭を上げるとそこには私と同じ白金(プラチナ)の髪に紺碧の瞳の30代ぐらいのイケオジがいた。


「はい、陛下」


「…そなたがこの国の王族ではないことは明らかであるが、『神の場所に行ったことがる』そして『全属性』であることよりそなたにはホール公爵家の養子になってもらう。理由はその髪色では王族だと勘違いされ全属性持ちのそなたが誘拐などの目に合うかもしれないから。貴重な人物が他国へ行くのは嫌だからな。そしてもう一つ、ホール公爵家の養子になることについてだが、なんの身分を持っていないそなたは先ほど言ったとおり不当な目に合うこもしれない。そこで公爵家という大きな後ろ盾があれば安全だということ、かつホール公爵家は代々魔術師団長を輩出するほど魔術に長けているという点でホール公爵家を選んだ」


「かしこまりました(ちょっとまって、私が公爵家の養子!?)」


「では、私はすぐに執務へ戻る。またどこかで会おう、エマ」


行ちゃったよ…


そのまま陛下は何人かの側近を連れて出ていってしまった。そして


「ここからの詳しい話は私からさせていただきます」


と、宰相のグレイソンさんが言った。
















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