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もふもふドラゴンと素敵な省略錬金術~材料省略して水からポーション作ります!~  作者: 猫野 伽羅


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車いすの感想は?

 今日は王城の救護棟へ行く予定だ。救護棟では車いすの改良点がないかを聞いて、後はユリウス様に移動ボードの評判を聞いて来ようと思っている。

 屋台はアルちゃんに護衛をお願いして、私はヴァイスを肩に乗せて王城へ向かう。


『ついでに畑も見てくるか?』


「そうだね。時間がありそうだったら見てこようか」


『うむ!』


 ヴァイスはお酒の畑が気になって仕方ないんだよね。でも、私も錬金術で作った畑の種がきちんと大きくなっているか、とても興味があるから時間があったら見てこよう。


 王城の門でカードを見せて中に入ると、ユリウス様に伝言を頼んでから救護棟へ向かう。救護棟へ着く頃にユリウス様が来てくれた。


「ユリウス様、おはようございます」


「カノン様、ヴァイス様。おはようございます。今日は車いすの事ですか?」


「はい。車いすの改良点がないか聞きたいと思って来てみました。お忙しい所すみません」


「いえいえ、大丈夫ですよ。それでは入りましょうか」


「はい、おねがいします」


 ユリウス様と救護棟へ入ると、すぐに私達に気が付いてみんな出て来てくれた。


「あの、車いすはどうですか? 改良した方が良い所とかありますか?」


「これ、凄いですよ! 自分が思ったように移動してくれるし、段差も気にならないのでとても助かります!」


「リハビリに集中できるようになりました!」


「改良点なんてないですよ。十分すぎる程です」


 みんな大絶賛してくれて、このまま錬金術師ギルドに登録をする事になりました。喜んで貰えて、本当に嬉しい。出来たら車いすを、後5台納品する事になった。


 救護棟を後にして、ユリウス様と騎士団の訓練場へ向かう。ちょうど移動ボードの訓練をしているからと、見せてくれる事になった。


 訓練場へ着くと、移動ボードで自由自在に飛び回っている人達がいる。かなり乗りこなしているみたいで、私より上手い。下で待っている人達もソワソワとしていて、早くやりたがっている。


「ふふっ。みなさん楽しそうに訓練してますね」


『確かにな。あれは訓練なのか? 遊んでいるだけに見えるが?』


「楽しそうだよね」


『うむ』


「移動ボードの訓練は我々の中で褒美に近いですね」


「なるほど」


「一応、移動ボードを使った連携も出来るように訓練していたりもするのですよ」


「そうなのですね」


 魔法の威力がある人に移動ボードの上から攻撃して貰うとか、指揮する人が上から指示するとか、確かに色々使い道がありそうだ。


 どちらも特に改良しなくても大丈夫そうだったので、畑を見てから帰ろう。その前にユリウス様に今週分の納品を済ませてから、ヴァイスを肩に乗せて、歩いて畑まで向かう。


『移動ボードで飛んだらすぐなのにな』


「そうだよね。でも、さすがにここで飛ぶわけにもいかないしね」


『さすがにな。歩くのが良いと思うぞ』


「じー……ヴァイス、肩に乗ってるだけだよね」


『そう、だな』


 ヴァイスがふいっとそっぽを向いてごまかそうとしているので、ヴァイスを肩から降ろしてむぎゅっと抱っこしてもふもふしちゃう。


『何をっ!?』


「ふふっ。私の癒しになるのが良いと思うわ~。畑に着くまで思う存分もふっちゃうんだから!」


『こら、カノンっ!』


 ヴァイスが何か言っているけど、気にせずにもふもふっとむぎゅむぎゅっと気が済むまでもふりまくった。畑に着いた時にはヴァイスはちょっとくったりしちゃったけど、気持ち良かったから気にしない事にしておこう。


「ふふっ、もふもふ。気持ち良かった~」


『我は、疲れたぞ』


「えへっ」


 畑に着くと、先日植えたウォッカの種も大分成長して、大きな畑になっている。ウォッカ畑は地面に葉っぱが生い茂っている。


 ビール畑は、ウォッカ畑よりも地面に葉っぱが沢山茂っていて、かぼちゃ畑みたいだ。日本酒の畑はお茶の木みたいに低い木だね。

 どのお酒もどうやって実がなるのかとっても楽しみだ。また定休日になったら来てみよう。


 畑に固形栄養剤を入れたお水を撒いてから、お店に戻ろうかな。移動ボードに乗ってじょうろのお水を撒いてささっと終わらせた。

 ここの畑の周りには目隠しの木にぐるりと囲まれているので、安心して移動ボードに乗っちゃうんだよね。


 お水を撒けたらヴァイスを肩に乗せて王城を出てお店に帰ろう。途中で商業ギルドの前を通った時に、孤児院の近くの土地を買いたかったことを思い出した。


「ヴァイス。商業ギルドに寄って行って良いかな?」


『うむ。どうした?』


「孤児院の近くに畑に出来そうな土地があったら買おうかと思ってね」


『なるほどな。良いぞ』


「うん、ありがとう」


 商業ギルドに入ると、受付にリーゼさんを見つけたので、人がいなくなるまで少し待ってから声を掛ける。


「リーゼさん、こんにちは」


「カノンさん、いらっしゃいませ。今日はどうしたんですか?」


「孤児院の土地の近くに土地ってありませんか?」


「孤児院の近くの土地、ですか。少々お待ち下さいね」


 リーゼさんは席を立つと、地図を持って戻ってきた。私の前でそれを広げて、どこに土地があるのかを説明してくれる。


「カノンさん。孤児院から道を挟んだここが空いてますよ」


「どれくらいの土地ですか?」


「孤児院と同じくらいの広さですね」


「それ下さい!」


「えっ!? カノンさん、買うんですか!?」


 だって、孤児院と同じくらいの土地で道を挟んだ場所にあるだなんて、素敵すぎる! 畑を作るのに最適です。孤児院の近くという事もあり、土地の値段も他の所よりも安めだったんだよね。

 特に今は建物も建っていないというので、畑をするにはとても助かります。


 ヴァイスが頑張ってくれたドロップ品を売ったお金が結構あるから、余裕で買えたね。お金を支払い、権利書を貰ったら商業ギルドを出る。

 その後は錬金術師ギルドにも寄って、車いすの登録もしてきた。


 お店に向かっていると、今日も暑いから屋台が大盛況みたいです。みんな、にこにこしてかき氷を食べている。かき氷の一番人気はベリーミルクみたい。エルナやヘルミーナ達も気に入って良く食べてるみたいだしね。



 後数週間もしたら寒くなってくるみたいだから、定休日には畑を作って種を蒔こう。

 そういえば、アイテムボックスを作ったけれど、あれに青の魔石で冷蔵保存が出来ないかな? ゆっくり時間経過しているけれど、冷やしていたらもっと食材が長持ちしそうなんだけど、どうだろう?


「ヴァイス。アイテムボックスに青の魔石で冷やしたらどうだろう?」


『ふむ。出来るのか?』


「ん-、分からない。だけど、出来たらもっと食材が長持ちしそうな気がするなと思って」


『なるほどな。やってみたらどうだ?』


「そうだね!」



 夜になり、アイテムボックスに青の魔石(中)を貼り付ける。錬金釜の蓋を開けてアイテムボックスを入れようとしたら、アルちゃんがお湯をパシャっと錬金釜に入れた。


「きゅっ!」


「えっ、アルちゃん?」


『なんだ。また必要なのか?』


「きゅきゅっ!」


「ふふっ、ありがとうね」


 アルちゃんのお湯が入っている錬金釜に魔石を貼り付けたアイテムボックスを入れて、蓋を閉めたら魔力を流す。


 チーン!


 錬金釜の蓋を開けて鑑定してみると、アイテムボックス(重 冷蔵 時間経過:ゆーーっくり)と書いてある。アルちゃんのお陰だろう。時間経過がゆっくりだったのがゆーーっくりって書いてある。


「アルちゃんのお陰で時間経過がもっとゆっくりになったみたいだね。ありがとうね」


「きゅ~」


『アルは凄いな』


 アルちゃんにお湯と栄養剤を足してあげると、また気持ちよさそうな声を出している。相変わらず可愛い。

 このアイテムボックスに収穫した食材を沢山入れておこう。しかし、ここまでやったら時間停止を付けても良かった気がしなくもないね。

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