ラムレーズンを作ろう
今日は朝早く起きて、朝ごはんをささっと食べたらヴァイスを肩に乗せて、急いで王城へ向かう。今日は、お店をオープンさせる前に昨日作った種を植えに行っちゃうんだ。
私も気にはなっていたけれど、ヴァイスがソワソワしていたから早起きして行く事になったんだよね。
戸締りをしたら王城へ向かう。今日はすぐに帰ってくる予定なので、アルちゃんはお留守番だ。
王城に着いて、門でカードを見せて入ると貰った土地へと向かう。迷路のような木を抜けると、奥の方に昨日育てたワイン畑の他に木が見える。
「うわぁ、もう育ってる!」
『おかしいだろ!? 昨日種植えたばかりだぞ!』
「そうだよね~。でも、すでに私の身長くらい育ってるね」
『なんでカノンは何をしてもおかしいんだ!?』
「ちょっ!? 私のせいではないよ!?」
『どう考えてもカノンの栄養剤のせいであろう』
「おかしいなぁ。アルちゃんにあげているのと同じはずなのだけど?」
『そこからであったか』
「いやいや、違うからね?」
側に行くと、やっぱり私の身長より少し大きい。成長が速すぎない?
まさか1日でここまで育つとは思わなかったけれど、これなら次の定休日には収穫まで出来るかもしれない。
今日はウォッカ畑の種を植えよう。同じくらい離して植えて、ウォッカ(96度)のお酒の種も植えておこう。こんなにお酒ばかり植えてどうするのだろうか。まるで私がお酒大好きみたいだよね。
種を植えて、栄養剤入りのお水を撒いたらお店に帰ろう。定休日に見に来るのがとっても楽しみだ。
「定休日に見に来るのが楽しみだね」
『うむ! カノン、今日の夜は飲むぞ!』
「はいはい。今日は何を飲みたいの?」
『もちろん、9』
「96度のはちょっとだけですよ~?」
『まだ言ってないだろ!』
「あはは、ダメだってば。せめて普通のウォッカにしておきなよ~」
『むむ……』
「ウォッカには何が合うかなぁ。やっぱりチーズを使った物とかが良いかな?」
『それは旨そうだな!』
夜にはウォッカに合いそうなおつまみを作ってあげよう。96度のウォッカも少し出してあげようかな。
でも、まずはお店を開けなきゃね。
お店に帰って準備をしていると、レオナ達もやってきたので屋台も一緒に開けよう。そろそろ寒くなってきた時用の屋台メニューも考えないとかな。
「ねえ、レオナ。後どれくらい暑い時期が続くの?」
「うーん、大体1月くらいかなぁ?」
「そうなんだ。王都ってどれくらい寒くなるのかな? 雪積もるの?」
「うん、雪も降るし結構積もるんだよ~」
「じゃあ、結構寒くなるんだね」
「うん。雪が積もると外に出られなくなっちゃうんだよね」
「それじゃあ、それまでにしっかり準備しないとなんだね」
「うん、そうなの」
やっぱり季節の移り変わりがあるのが分かったので、少し準備を考えないといけないかもしれない。孤児院にもアイテムボックスを作って置いちゃおうかな。そこに収穫した物を仕舞っておけば良いかもしれない。子供達には沢山食べて、元気に育って欲しいもんね。
寒くなってきたら、温かい物が欲しいよね。何か美味しい物何かないか、ゆっくり考えよう。まだ時間はあるもんね。
ここで開く屋台もみんなに受け入れられて、毎日繁盛している。みんな美味しそうに食べてくれているので、作った甲斐があるね。
お店を開きながら、ブドウを取り出して一粒ずつ房から外してボウルに入れていく。
『カノン、何をやっているのだ?』
「ん? ダンジョンでラム酒が出たから、ラムレーズンを作ろうと思ってね」
『ラムレーズン? ラム酒にぶどうを漬けるのか?』
「うん。でもブドウは干しブドウにしてからだよ」
『そうなのか』
ブドウを房から外したら、ボウルに錬金棒を差し込むとぽふん! とレーズンに変わった。そこにダンジョンのドロップ品のラム酒を入れて錬金棒でくるくる混ぜるとぽふん! とラムレーズンに変わった。
漬け込む時間もなくてラムレーズンにまでなるとは、錬金術便利だね。
『それだけか?』
「うん。これだけだよ。はい、味見」
『これは、旨いぞ。これはこのまま食べるのか?』
「ふふっ、これをお菓子とパンに使おうと思っているんだよ」
『それは良いな。香りが良いからきっと旨いだろうな』
クッキーを作った事があるから、ラムレーズンを入れたクッキーも省略で出来るかな?
クッキーは小麦粉、バター、砂糖、卵……あれ? 後は焼く工程だよね。もしかして、全部省略?
ラムレーズンを取り分けたら、ボウルに錬金棒を差し込むとぽふん! とラムレーズンクッキーに変わった。
『……カノン?』
「えっと、はい、味見っ!」
『うむ、うまいっ! って違うだろっ!』
「えへへ」
後は夜にマフィンを作ろうかな~。後はレーズンサンドのクッキーが作りたいかな。あっ、レーズンサンド用のレーズンクリームを作ったら、パンに塗ってサンドにもしよう。
「カノン。何をつくったの?」
「あっ、ヘルミーナ。いらっしゃい」
「何か美味しい物?」
「ラムレーズンのクッキーだよ。味見どうぞ~」
「わぁ、ありがとう。ラムレーズンって何?」
「干したブドウをラム酒に漬けた物だよ。香りが良くて美味しいよ」
「本当だ。ほんのりラム酒の香りがして、美味しいねっ」
ヘルミーナは美味しそうにラムレーズンクッキーを食べている。甘すぎないクッキーだから大人に人気が出るかもしれないね。今日はとりあえずみんなに味見して貰おうかな。
その後も来てくれたお客様に味見して貰った。もう少し甘さが欲しい人にはクリームをサンドしたのが気に入るかもしれないね。
甘すぎなくて美味しいと言う人もいるし、色々だったけれど好評だった。
夜になったので、まずはマフィンを作ろう。バター、卵、砂糖、小麦粉、牛乳、ふわふわの実、ラムレーズンをボウルに入れて錬金棒で混ぜる。その後錬金釜に入れて蓋を閉めて魔力を流すと、すぐにチーン! と出来上がりを知らせてくれる。
蓋を開けてみると、レーズンマフィンが10個出来上がった。さっきご飯を食べたばかりだから、ヴァイスと半分こして食べよう。
「ん~、良い香りっ! さくふわっとして美味しいね」
『うむ。これは旨いな』
次はバタークリームを作ってラムレーズンを混ぜる。クッキーは薄めに作って間にラムレーズン入りのクリームを挟もう。
作っていると、ヴァイスのしっぽが物凄く揺れている。楽しみで仕方ないみたいだ。
「はい、味見」
『む! サクッとしたクッキーとこのラムレーズン入りのクリームが旨いぞっ!』
「良かった。このクリームをパンに挟んでも美味しいかと思うんだけど、どうかな?」
『食べるぞっ!!』
「じゃあ、明日食べようね」
ヴァイスが食べたそうにしていたけれど、さっきあれだけお酒を飲んで食べたんだから明日なのです。今日は、ウォッカとウォッカに合うおつまみを沢山作って食べたから、私はお腹いっぱいなんだよね。ヴァイスもちょっとお腹がぽっこりしてる。そろそろひっくり返りそう。
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