アルコールダンジョン制覇!
ラムーンを倒しながら進んで次は8階だ。8階への階段を下りて行くと、また動物っぽい感じの魔物が見える。今度はどんな魔物で、どんなお酒が出るんだろうなぁ。
8階に下りて魔物を鑑定してみると、オイナリーと書いてあって見た目はキツネだ。いなりってことはお稲荷様ってこと?
ヴァイスが倒すと、黄の魔石(中)、白ワイン、お揚げを落とした。
「オイナリーなのにワイン? オイナリー……もしかして、ワイナリーってこと?」
『ワインか。カノン、これに合う料理も出来るのか?』
「うん、出来るよ。そしてこのお揚げもお料理にもおつまみにもなるよ!」
『よし、沢山倒すぞ!』
「ヴァイス、お願いしますっ!」
お揚げでお味噌汁にもしたいし、他のお料理にもしたい。次のオイナリーを倒すと今度は赤ワインが出た。オイナリーを倒すと色々な種類のワインが手に入りそうだ。
「大変! 白ワインに赤ワインだよ。このダンジョンは楽しすぎるね~」
『カノン。そんなに酒が好きだったのか?』
「まだ飲めるようになったばかりだからそこまでではないけれど、お料理に合わせて飲むのは好きだよ~。後は両親がお酒が好きで、知識だけはある感じ」
『なるほどな。料理がメインなのだな』
「うんっ!」
10階への階段に着くまでに赤、白、ロゼ、スパークリングワインまで出た。やっぱりこのダンジョンは楽しすぎる。色々出てくるっていうのが楽しいね。
「ふふっ。ここのダンジョンは難易度が高いけれど、冒険者さん達が入り浸りそうだよね」
『だが、1~2階は丸い氷しか出ないがな』
「あっ、確かに! 3階からはカワウソだもんね。本当に難易度が高すぎるね」
『普通の冒険者には無理だろうな』
「そうだね」
10階のボス部屋前でちょっと早いけれど、お昼ごはんを食べちゃおう。お弁当とお茶を出して、少しゆっくりしよう。
『今日のご飯も旨いな』
「ふふっ。ピクニック気分で楽しいね~」
『ボス部屋前だけどな!』
「ふふっ。確かにボス部屋前だねぇ」
ヴァイスと一緒にゆっくりお昼ごはんを食べて休憩をしたら、そろそろボス部屋に入ろうかな。ボス部屋の扉を開けて中に入ると、2匹のオイナリーが並んでいる。やっぱり神社にいるお稲荷様みたいだ。
ヴァイスが2匹のオイナリーを倒すと、ぽふん! とドロップ品を落として消えていった。ドロップ品は、黄の魔石(大)が2個、白ワインと赤ワインが1本ずつ、ワイン畑の種が1個だった。
「ワイン畑の種! 楽しみだなぁ、ブドウ畑が出来るかもしれないね!」
『それは楽しみだ。だが、どこに作るか悩ましいな』
「そうだね。どこかに大きな土地が欲しいね」
『そうだな。とりあえずはユリウスに聞いてみるか?』
「あっ、そうだね」
ブドウ畑にお米の畑。ここのダンジョンは15階までだから他にも種が手に入るかもしれないね。これは楽しみすぎるっ!
『楽しそうだな』
「うんっ! 15階でも畑の種が手に入りそうだなと思ったら、楽しくなっちゃったよ」
『確かに楽しそうだな。よし、先に進むか!』
「おーっ!」
10階の宝玉に手を置いてから、11階へ向かう階段を下りて行く。11階へ下りていると、光の玉がいくつも見える。あれが魔物なんだろうか?
「なんか綺麗だね」
『あれはスピリットだな』
「スピリット?」
『うむ。あれは精霊だな』
「えっと、精霊って倒しちゃダメなのでは?」
『ダンジョンだし、どんどん産まれると思うぞ』
スピリットを鑑定してみると、酒の精霊で絡んでくるらしい。絡まれると酔わされるので即倒すのが良いと書かれている。
「絡み酒なの!?」
『ああ、なるほどな。あれは絡んで来ているのか。じゃあ、倒すか』
「そ、そうだね。お願いします。酔わされたら大変だもんね」
ヴァイスがスピリットを倒すと、赤の魔石(大)、透明な液体の入った透明な瓶がドロップした。鑑定してみると、96度のアルコールだった。
「96度……えっと、消毒用?」
『いや、飲めるのであろう。我も飲みたいぞ!』
「えぇぇ!? ヴァイス、こんな度数の高いのはダメだよっ!」
『我はドラゴンだから大丈夫だぞ!』
「いやいやいや!」
ドラゴンってそんなにお酒に強いんだ。でも、ヴァイスが酔っぱらったら街が危ないと思うんだけど? やっぱり飲ませるのは止めておこう。飲ませても少しだけにしておこう。
次に倒すと、また違った瓶に入ったお酒だった。今度はジンだった。その後もウォッカやウィスキーなど色々ドロップした。また大量のお酒が手に入ったけれど、これはどうしようかなぁ。
ヴァイスもお酒が好きそうだから、少し残しておいてあげよう。
13階へ下りると、見覚えのあるグリーンドラゴンっぽいのが見えた。しかもなんか沢山いるみたいだ。
「またグリーンドラゴンがいるね~」
『む。カノン、あれは違うぞ』
「えっ!? だって、グリーンドラゴンっぽいけど。あっ、クリーンドラゴンかヒールドラゴン?」
『それとも違うやつだな。鑑定してみると良い』
鑑定してみると、ビールドラゴンと書いてある。ビールドラゴン、もしかしてビールが出るの!?
「ヴァイス。もしかしてビールが出るんじゃない!?」
『よし、倒すぞ!』
ヴァイスがビールドラゴンを倒すと、緑の魔石(大)、瓶に入ったビールが出た。次にヴァイスがビールドラゴンを倒すと、さっき出たビールと何か違う。
「なんかビールにも違いがあるみたいだね」
『ほう、ビールにそんな種類があるのか。それは楽しみだな』
「よし、もっと倒してみよーっ!」
『任せろっ!』
倒していくと、黒ビールまで出て来た。地ビールみたいに、色々な種類があって面白かった。だけど、何がどう違うのかはよく分からないのだけどね。
15階のボス部屋へ着くまでに、大量のビールと魔石が手に入った。相変わらずドラゴンは次々に襲ってくるんだよね。しかも、このビールドラゴンはお酒を勧めてくるらしい。ドラゴンに酔わされたら食べられる未来しか見えない、恐ろしい。
15階のボス部屋に入ると、ここでもまた大量のビールドラゴンがいた。一斉にこちらを見て寄ってくるビールドラゴンに恐怖しかない。
「こわっ!!」
『行くぞ!』
ヴァイスが大魔法を撃つと、一瞬で全部のビールドラゴンがアイテムに変わった。ボス部屋にビールの瓶が大量に転がっている光景は、シュールすぎるね。
アイテムボックスに全部仕舞ったら、宝玉に手を置いて1階に戻ろう。
1階へ戻ると外に出た。門を守っている騎士さんが凄く驚いた顔をしている。
「お疲れ様です」
「お、お疲れ様です。あの、ダンジョンは?」
「あっ、制覇してきましたよ~。ユリウス様達に報告してきますね」
「「はっ!」」
少し離れてから移動ボードを出して飛んで帰ろう。まだ夕方にもなっていないので、王都まで暗くなる前に帰れるね。
「アルちゃん、大丈夫かなぁ」
『大丈夫だろう。アルはマンドラゴンだからな』
「そうだけどね~。あっ、でもお湯が冷めてたりしたら大変だね!」
『一応ポットに保温の効果があるから大丈夫だろう』
「うぅ、そうかなぁ」
『アルは意外と何でも出来るぞ』
「そうなの?」
『アルは種から育てたからか、ちょっと特殊みたいだぞ』
「そうなんだ~」
移動ボードで王都まで飛びながらお話をしていたら、あっという間に王都に到着した。まさか今日中に帰って来られるとは思わなかった。明後日ユリウス様達が来るけれど、明日報告に行った方が良いかな。
お店に帰ると、アルちゃんがのんびりお風呂に浸かっていた。でも、私とヴァイスが帰ってきたことに気が付くと、私の周りをくるくると飛んで喜んでくれた。
「アルちゃん、ただいま!」
『アル、戻ったぞ』
「きゅきゅ~!」
おかえりって言ってくれたみたいだ。相変わらず、可愛いなぁ。
「アルちゃん、お留守番ありがとうね。今日だけでダンジョン制覇してきちゃったんだよ」
「きゅ!?」
『うむ』
アルちゃんをなでなでして沢山お話をした。今日はちょっと疲れたから、明日はお酒に合わせてお料理を作ろう。とっても楽しみだなぁ。
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明日は王宮に報告へ行きます。
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