錬金道具を作ろう
今日も師匠が一日お店番をしてくれるので、ヴァイスと錬金部屋へ向かう。まずは錬金マドラーを作ろう。
省略スキルで3個省略出来るから、魔力を流すのと、2つ魔石を貼り付けるのを省略しようかな。ミスリルマドラーに赤、青、緑、黄の魔石(大)を1時間くらい掛けてゆっくりと貼り付ける。残りの白と黒の魔石(大)は錬金釜にマドラーと一緒に入れる。
ぽふん!
魔力を流すのを省略したから、一瞬でできあっがり~!
『錬金マドラーもさくっと作れるのか』
「うん。魔力を流すのを省略するのは良い感じだね~」
『ぽふんと一瞬で変わるのが面白いな』
「うん、そうなんだよ~」
錬金マドラーが出来たので、魔力回復アイスティーを飲みながら錬金お玉を作ろう。
「よし、次っ! 蓋を閉めて~、魔力を流すっ!」
チーン!
「よし、完成っ!」
『今度は何だ?』
「錬金お玉を作ろうと思って、ミスリルのお玉を作ったの」
『なるほどな』
錬金お玉もさっきの錬金マドラーと同じく魔石を貼り付けていく。魔力を回復させながらゆっくりと丁寧に貼り付ける。
『大分早くなったな』
「ふふっ、ありがとう。嬉しいな~」
魔石を貼り付けたお玉と白と黒の魔石(大)を錬金釜に入れると、またぽふん! と錬金お玉が完成した。錬金マドラーと錬金お玉を収納ボタンに入れておく。
錬金棒も作って入れておこうかな。きっと師匠は置いて行きそうだしね。ミスリルを錬金釜に入れて魔力を流して、木べらみたいなミスリルの棒を作る。
それに魔石(大)を全種類貼り付けるのだけど、さすがに集中力がちょっと持たなくなりそうなので、3個だけ貼り付けよう。
さすがに、錬金道具を続けて作るのは大変だね。普通はこんなに立て続けに作る物でもない気がしてきた。そうだよね、錬金道具って一度作っちゃえばそのまま半永久的に使えるんだよね!?
錬金棒はまだ作った事がなかったから魔力を流すのも省略出来ないのが残念だ。でも、次に作る時には省略出来るんだから頑張って作ろう。そして私の経験値になるのだ!
自分を鑑定して錬金術(省略)レベルを調べてみたら、19まで上がっていた。やっぱりアイテムボックスとか錬金道具とかを作ったり、お菓子を大量に作ったりしていたからかな。20になると4個も省略出来るだなんて、楽しみすぎるっ!
「ヴァイス。後1レベル上がったら4個も省略出来るようになるよ!」
『なんだ、もう19になったのか』
「うんっ。アイテムボックスとか色々作っていたからか上がるのが早かったね」
『そうだな』
よし、次はキッチンへ移動してお料理を作ろう。師匠は丼物が結構好きだから、色々な種類の丼物を作って収納ボタンに詰めておこう。
『カノン、我も味見だ!』
「これは師匠のだからダメだよ~。お昼ごはんに好きなの作ってあげるよ?」
『我も丼が食べたいのだ!』
「いいよ。何の丼が良いかな?」
『ふむ。海鮮丼も良いが、さっき作っていたかつ丼も旨そうだ』
「ふふっ。我慢してくれたから、小さめに作って両方食べちゃう?」
『良いのかっ!?』
ヴァイスが可愛すぎる。しっぽが凄い勢いで揺れているのを見て、思わずなでなでもふもふしてしまう。
「うん、もちろんいいよ~。収納ボタンに丼の種も入れておかなきゃだね!」
『それは大事だな!』
師匠にはお料理をそのまま収納ボタンにも詰め込むけれど、お料理の種も沢山入れておこう。
お昼ごはんは、小さな丼を3種類作ってあげようかな。ヴァイスが言った海鮮丼とかつ丼とさっぱりと鯛茶漬けにしようかな。作ってアイテムボックスに仕舞っておいて、次はシチューを作ろうかな。
「ふふっ。材料をお鍋に入れて~、お水も入れて~、錬金お玉を入れると?」
ぽふん!
「かーんせいっ!」
『カノン……それは料理なのか?』
「えっ? そう言われると料理じゃない?」
『まあ旨いから良い、のか?』
「えーっと、良い事にしておこう! ヴァイス、あんまり深く考えちゃダメだよ。美味しければ問題ないんだから!」
『そ、そうだな』
しかし、お料理も錬金道具を使うと本当に楽だよね。日本にいた時に欲しかったくらいだけど、その時は錬金術使えてないから使えないのか。まあ、今がとっても楽しいから良いかな。
この異世界での生活は意外と楽しい。色々な人とも知り合えたし、お店もあるから毎日がとても楽しいんだよね。
もちろん寂しくなる時もあるけれど、そういう時はヴァイスがいつも側に来てすりすりしてくれる。
お料理とパンも沢山作って収納ボタンに詰め込んで行く。荷馬車3台分にはさすがにならないだろうから、師匠の荷物も詰めていけるだろう。
お料理を大量に作るのも、錬金道具があるからさくっと作れちゃうのが良いよね。煮込む時間もいらないだなんて、素敵すぎるっ!
『カノンが凄い勢いで色々な料理を作っているはずなのだが、何を作っているのか全然分からんな』
「ぽんぽん出来ちゃうからね~。お蔭で楽しすぎて作り過ぎそうだよ」
『カタリーナが喜ぶから良いのではないか?』
「そうだよね!」
少ししてから、お店を閉めた師匠と一緒にお昼ごはんにする。2人とも3種類ある小さな丼にびっくりしている。
「今日は小さな丼が3種類もあるのかい!?」
『カノン、3種類になってるぞ!?』
「ふふっ。海鮮丼とかつ丼と鯛茶漬けですよ~。鯛茶漬けにはこのお出汁を掛けて食べて下さいね」
「お昼から豪華だねぇ。しかもどれも美味しいさね」
『どれも旨いぞっ! この鯛茶漬け、初めて食べたがこれ好きだぞ!』
「私も鯛茶漬け好きなんだよね~。この熱々のお出汁を掛けて鯛に火が入るからほろっとするんだよね」
『うむ!』
少しずつ味が違って食べられるし、鯛茶漬けでさらっと食べられるのも嬉しいね。みんなで楽しく美味しく食べられた。ちょっと食べ過ぎた気もするけれど、どれも美味しかったんだよね。
午後は錬金部屋で丼の種を沢山作ろう。
『カノン。今度は何を作るのだ?』
「さっき色々お料理を作ったから、それの種を作っちゃおうと思ってね」
『なるほどな。魔石はまだあるのか?』
「まだまだ大量にあるから大丈夫だよ~」
『そうか。足りなくなったらいつでも言うと良い』
「うん、ありがとうね!」
アイテムボックスの中身を確認してみたら、魔石(小)はどの色も大量にあった。当分なくなる事はなさそうだけどね。
ヴァイスはいつも小さい身体になって貰っているから、やっぱり窮屈なのかな? たまにはどこかにお出かけして大きくなる方が良いのだろうか?
「ヴァイス。いつも小さくなって貰っているけれど、大丈夫なの?」
『何も問題ないぞ。どうした?』
「そっか。たまには大きくなりたいんじゃないかなって思って」
『大きくても小さくても何も問題はないぞ。それに我はあの山でずっとこのような姿勢でいたのだ、今の方がよっぽど動いているぞ』
「そうなんだ、ちょっとホッとしたよ。窮屈な思いさせてるかなって、ちょっと心配になっちゃった」
『我は今の生活を楽しんでいるから、気にしなくて良いぞ』
「うん、ありがとう」
よし、種を作ろう。作った事があると3個省略出来るから、魔力を込めるのと魔石を2個省略しようかな。錬金釜にさっき作った海鮮丼を入れて魔石を取り出そうとした。
ぽふん!
「えっ!?」
『はっ!?』
錬金釜の中に種が1つ転がっている。鑑定してみると、海鮮丼の実の種と書いてある。
「あれ、なんで?」
『カノン。錬金術のレベルが20になってるぞ!』
「えぇぇぇーっ!? 午前中は19だったのに!」
『今日も沢山作ったから、レベルが上がったのであろう』
「びっくりした。でも4個も省略出来るようになったよ!」
『やっぱりカノンはおかしいな』
「それは私がおかしな人だと言いたいの!?」
『そうだろう?』
「違うからねっ!?」
そこからは魔石も熱々とかひえひえじゃなければ魔石が要らなくなったので、凄い勢いで種が出来あがっていった。
「4個省略出来るって楽しいっ! 錬金術(省略)スキルさん素敵です!」
『本当に楽しそうだな』
「もちろん!」
魔石がなかなか減らないのは、この省略スキルで減らしているからでもあるんだよね。でも、作る時にどこを省略するかを考えるのがとても楽しい。
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