その背中、その笑顔、その決意【200字小説】
「よし行くか」
そう言って彼は歩き出す。9回裏、点差は僅か1でこちらが勝っている。この回を抑えきれば全国優勝。肌を焦がすような緊張感が球場を支配しているのに、彼の背中はとても大きく頼もしく見えた。
「頑張って」
思わず声が漏れる。在り来たりで何の捻りもない激励。もっと気の利いた事が言えたら良かったのに。そんな私に彼は
「おう、泥船に乗ったつもりで待ってろよ」
いつも通りの笑顔を見せた。……大船でしょ、バカ。
「よし行くか」
そう言って彼は歩き出す。9回裏、点差は僅か1でこちらが勝っている。この回を抑えきれば全国優勝。肌を焦がすような緊張感が球場を支配しているのに、彼の背中はとても大きく頼もしく見えた。
「頑張って」
思わず声が漏れる。在り来たりで何の捻りもない激励。もっと気の利いた事が言えたら良かったのに。そんな私に彼は
「おう、泥船に乗ったつもりで待ってろよ」
いつも通りの笑顔を見せた。……大船でしょ、バカ。
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