表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

作者: 水守中也

 あたしはノートが嫌いである。



 周りにも、ノートを取るのが苦手という子はいた。けれど、そういうのとは、ちょっと違う。ノート自体が嫌い、というか苦手なのだ。


 別に紙自体に罪はない。破けようが、雨に濡れてしわしわになろう、インクが滲もうが、そういうことは問題でない。形に文句を言っているわけでもない。そもそも大きさはポケットサイズから、スケッチブックみたいのまで様々だ。


 ちなみにスケッチブックは平気である。ノートという、言葉が駄目なのだ。


 あたしはルーズリーフを使っているが、友達は普通に「勝浦さん、ノート買して」と、ノートという単語を考えもなしに使う。もっとも、この言い方なら、なんとかセーフである。


 名称自体にも本来罪はないのだ。名前も同じ。あたしの名前、両親がどんな思いを込めて考えたかは知らないけれど、そんな変な名前ではないと思う。


 ただこの二つがかみ合ったとき、どうしても、子供の頃の苦い思い出が、頭に浮かんでしまうのだ。

 ちょっとしたからかいだったのは分かっている。けれど幼き日のあたしの心は傷つき、トラウマとなったのだ。



 小学生の頃、クラスメイトの男子の言葉が蘇る。

「これ、ののののーと!」



 あたしの名前は、勝浦野々と言う。


旅先で、とある地名を見て、思いついた話です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 冒頭の引き込み方から最後のスッキリ感まで、よくも短くまとめ上げました。一つのネタで話を創る際には、どうしても展開が単純になり、そのせいでオチを読まれてしまうという弊害がついて回るのですが、こ…
[一言] 失礼いたします。 なんか水守先生の書く子は邪気がないなぁと。 なんだか祓い清められているみたいな気がする。 そのまま私が消えて無くなりそうな・・・ では、また。
[良い点] この小説はおそらく、ラストの一文のために存在したのでしょう。 爆笑しました。面白かったです。 [気になる点] 特記するなれば、『ただ、この二つがかみ合ったとき……』の流れですか。 ちょっと…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ