早起き
ピピピピッ!
「うーっ!もう朝か・・・。」
今日は学校だ。しかも月曜日。
何で月曜日の朝はこんなにも憂鬱なのか。
今朝のニュースも逮捕された人や不倫した人で一杯。
「ろくなニュースやってないな。」
修太はそう言うとテレビを消して顔洗う。
修太の朝ごはんはいつも決まっている。
パンとスクランブルエッグと牛乳。シンプルが一番だ。
「今日は高校の期末テストだからな・・・。」
と言うと修太は教科書とノートとペンを出して勉強をしていた。
大体ここら辺が出るみたいな事を先生が言っていたのでそこを重点的にやる。
1時間勉強した。大体は頭に入った。
「よし。これでばっちりだ。今日は何か良い日になりそうだ。」
修太は背伸びをすると学校へ行く準備を整えた。
「お母さん行ってきます。」
いつもより15分早めに家を出るので少し遠回りしていこうと修太は思った。
「あれ?修太君じゃない。」
とクラスのマドンナである京子が歩いてきた。
「あれ?京子ちゃんってこの辺りに住んでいるんだっけ?」
と修太はアイスを食べたら当たりが出た時ぐらいビックリした。
「そうだよ!ちょっと今日はテストだからいつもより早めに出たけどね。良かったら一緒に行く?」
京子の優しい笑顔で修太はニヤニヤした状態で、うんと答えた。
しかし。話すことが無いので5分ぐらい無言が続いた。
「そうだ!ちょっとだけ、公園のベンチで話しよう。」
と京子は言った。
「今日の歴史って多分こういう所が出そうじゃない?」
と京子が聞くと
「うん。そうだね。」
と修太は答える。
結婚して30年経った夫婦のような会話状態になっている。
ヤバい緊張してトイレに行きたくなった。
ジャー!
「ふうスッキリした。」
修太はハンカチで濡れた手を拭いた。
「お待たせー。」
あれ?京子ちゃんがいない?
先行っちゃったのかなと思った修太は少し急ぎ気味で学校へ向かった。
キーンコーンカーンコーン
「今日の歴史は94点だな」
修太は自信満々な顔をしていた。
結構記号問題が多くて助かった部分もあるのだろう。
「あ、修太君!さっきはごめんね!トイレ長かったから先行っちゃった!」
何だそういうことだったんだなと思った修太は少しホッとした。
「修太君。一緒に帰らない?」
「全然いいよ。」
とかっこつけたが少し震えた声で言ったので京子は笑っていた。
「手を繋ごう。」
修太はそういうと京子は嬉しそうな表情で手を差し伸べた。
何だ。やっぱり早起きは三文の徳じゃないか。