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二人暮らし  作者: 橘 かえで
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明るい彼女

僕が通っている大学は歩いていける距離にある。


歩いているとたまたま同じ学科の友達と会った。


「うっす」

「おはよ~」


軽く挨拶を交わす。


「昨日のガートマンの動画見た??」

「見た見た~今回も過激だったよな~」


ガートマンとは今流行りのアウトロー系YouTuberだ。

仲間の家や車をドッキリと称して壊したり、たまに警察の厄介になるようなことをすることもある。

そんな法律ギリギリのところを攻めているような動画が今僕たちの間で人気になっている。


「さすがに車爆破はやばすぎた、、」

「警察呼ばれてたもんな~でもめっちゃ爽快だったわ」


「そういえば彼女とはまだ仲良いん?」

「ん?なんで?」


「いやお前らカップルなんか特殊じゃん?どーなのかなってさ」

「もちろん仲良いよ~あいつと僕通じ合ってるからさ」


「ふ~ん、そんなもんか」


そんなくだらない話をしていたら、1限のある講義室にいつの間にかついていた。

友達と一緒に後ろの方のテーブルに座る。

しばらくしたらもう一人友達も来たので、三人で講義を受けることにした。


教授が出席を取り始める。

この講義は楽単だからと受けた講義で、講義内容については全く興味がない。

早々にスマホをいじり始める。

友達と声は出せないので、LINEで会話をしていた。


ピコン


彼女から一通のLINEが届いたようだ。

『今日一緒にご飯食べよ』


僕はにやけてしまった。

彼女から誘ってくれることは中々ないから。

いつもの平日だと思っていたら、今日は特別な日になりそうだ。


講義が終わり、友達と別れる。

彼らは今日1限だけみたいなので先に帰ったみたいだ。


お昼まではだいぶ時間が空く。

図書館でも行って時間をつぶそうか。



お昼になった。

学食で彼女と落ち合うことになったので、急いで学食へ向かう。


「ごめん。待った?」


彼女と合流できたので、中に入った。

僕はカレー、彼女はうどんを選んで、端っこの席に二人で座った。

彼女は僕とは別の学科に所属しており、2限に講義があったみたいだった。


「いや~友達が先に帰っちゃてさ!一緒にご飯食べられてよかったよ!」


「、、、、、」


「そういえば見た?昨日のガートマンの動画!めっちゃ派手ですごかったよね~!」


「、、、、、」


今日の彼女は機嫌がいいみたいだ。

一人で話していても、ちゃんと反応してくれる。

ご飯も誘ってくれたし、彼女がこんな明るいのは久しぶりかもしれない。

やっぱり僕と彼女は通じ合ってるんだと思う。


「今度の土曜日デートしようよ!行きたいカフェあってさ」


「、、、、、(静かにうなずく)」


デートの約束までできた!

今日はいい日だ!



会話に夢中になって時間を忘れていたみたいだ。

3限まで時間があと10分しかない。

急いで食器をかたずけて、それぞれ別の講義室へと向かった。




僕は嬉しくて少しスキップぎみだった。



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