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寂しい円環

おんなⅢ(失敗)


《目に見えない

罪が瞳で水になり

悪となのった ひらきなおった?》




とつぜんに

みつめられてる瞳に 焦った


長いあいだ ぶしつけなくらい

視線をはずさないものだから

おもわず好かれてる気持ちになったよ

それはただの好きではなく

恋といってしまっていい、好き。


いつも私の心をなぐさめてくれて

いつも私を笑わそうとしてくれて

それは ぜったい笑えるというわけでは

けっしてないけれど

なんだかそのスベリっぷりもふくめて

ほのぼのとさせてくれたよね


カレを、ずっと好き、さ。

むろん、死ぬまで好き、さ。

むしろ、死んでも好き、さ。


でも 私をみている純真無垢な

もう まるでなんの計算もしかけられない

澄んだ笑い顔をみていると

ほんとうに 愛されたらどうしようって

不安になってしまうんだ

嬉しくないわけもなくて

嬉しいのは嬉しいのだけれど

カレへの愛も不滅なのにと

なんだかもう 不安になってしまうんだ


告白を

させたらダメなんじゃないか?

いわゆる

氷の女の人みたいに

ツンツンしてなきゃダメなんじゃないか


へたするとこの

みずからを《道化》となのるこの男の子に

とくべつな感情を感じてしまうのではないか

それが 怖くて

怖くて 怖くて もう私

目をそらしだした

それでなんだか落ち込んでるみたいだけど

もう そんなこと かまっていられない

ちょっと 私のこころ まずくなってしまってる


ときが流れさっても

私とカレとの心をつなぐ円環は

けっしてズレたり 無くなったりは

しませんから


寂しげに私をみないで お願い

だから その目は やめてって いっている

私 ぜんぜん聖女なんかじゃないよ

ましてや 人の心を惑わす魔女だなんて

とんでもありません


今夜 ただ 心をやすらかに眠りたい

ただの ひとりの 女の人だよ?


だから カレのこと まだ尊敬してるなら

私のそばに立たないで

私に近づくことは やめてよね

ヤバイかも しれないから 君だけは






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