遠心分離
あの時ああしていれば、こうしていれば、と漂う。目紛しく過ぎていく日常に振り回されて、言い訳のようなドロドロとしたソレが沈殿していくのをただ見ているだけの毎日だ。
読んで字の如く悔いは後からやってきたようだ、とどこか他人事のように捉えてしまう。何もこのタイミングじゃなくてもいいのに、とポツリ吐きだしたらそのまま霞んで消えて。
幸せな思いはほんの少しな気がしてならない。あんなに輝いていた筈なのに。眠ってしまえば透き通った何かは増えるのだろうか、泥がなくならなければ変わらないのだろうか。
いつか、この少ない上澄もこの降り積もった沈殿物も、愛でて生きていける日が来ることを小さく願った。