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よくもだました

生命の危機を感じ、肩で息をしながら、改めて命の大切さについて考えてた。


「ギリギリ…ハァ…セーフ…ハァ…だな…フゥ。」


息を整えながら店を開け、空を見上げる。


「本日も晴天なり。」


「何を言っているのだ?」


「僕の人生で一度は言ってみたい言葉。第711位なのだ。」


「そんなことはどうでもいい。これから護衛依頼に行ってくる。往復で1週間ほどかかる。」


「そんなことって…_| ̄|○

それは流石に酷いんじゃないの?僕だってキズt…あ~行っちゃたよ。」


僕の言葉を最後まで聞かずにアキラは歩いていった。

ハァ〜朝から少々キズついたけど気を取り直して今日も働くか。

そして、店の中にへと入って行った。



僕の店は雑貨屋とは名ばかりの何でもある店だ。

店の商品を見ると本、家具、調理器具などの日用品から、武器、ポーション、携帯食料などの冒険者向けのものまで何でもある(流石に鮮度が命のものは置いてないが)。


僕は商品に不備が無いことを確認してからレジのカウンターに座った。

すると、今日一番の客が来た。


身長は僕と同じか少し大きいくらい。

髪はここが異世界だと知らしめるようなエメラルドグリーンのポニーテール。

凛とした瞳の美少女だ。

スタイルはボン、キュッ、ボンとまではいかないが程よくバランスの取れた体型。

騎士のようなスカートの装備、メイン武器である双剣を腰の両側に下げている彼女はBランク冒険者、アイリ・ペンドラゴン。ペンドラゴン家の次女だ。


ここでは、名前が先にきて家名が後に来るようになっている。しかし、家名を持つこと許されているのは、貴族以上の人間である。

だが、彼女は貴族ではない。

貴族でもないのに、なぜ彼女に家名があるのかと言うと、彼女の祖先である伝説冒険者アーサー・ペンドラゴン(おそらく転移者?)がインクル王国に多大な貢献をしたことにより、王家から家名を与えられたことに起因する。

なので、ペンドラゴン家の発言力は貴族と同等のものがある。


「いらっしゃいませ。」

もちろん営業スマイルだ。


「今日は何でお店が開いているのですか?」


「へ?」

僕は固まった。

そして、首がおかしくなるのではないからと言う勢いで、後ろにかけてあるカレンダーを見た。

今日は日曜日だった。


ここで、この世界の時間の概念を説明しておこう。

正直言って地球と変わらない。

しいて言うなら、祝日の配置が国によって違う位だ。

なので、日曜日は基本的に必要な店以外休みなのである。

ここ、コトリアソビは冒険者にとって必須なものを売っているが、それぞれ専門の店に行けば買えてしまうのだ。

故に、コトリアソビは日曜日が休みになっているのだ。


ちなみに、コトリアソビの定休日は土曜日と日曜日だ。

他の店より、休みが多くなっている。

休みが多いと客足が遠のくのではないかと思うかもしれないが、コトリアソビの強みは店をハシゴしなくても全部揃うというだけでわない。

それは、そこらの店では置いて無いものまであるということだ。並べてあるものだけが全てではない。要望のものがあれば奥からとってくる。または、作るようにしている。このようにしているため、先月お客様100名にアンケートをとった結果、お客様満足度97%という数字を叩き出した。


まあ、店の自慢はこれくらいにしておいて、今日は日曜日なのである。

簡潔に言おう。僕はアキラに騙されたのである。

よくよく考えれば、僕の話を最後まで聞かずに、さっさと行ってしまったのは、気づかれる前にこの場を離れてしまおうかと思ったからだろう。

僕のことを鼻で笑っているアイツが脳裏に浮かぶ。


「あ~僕は何をやっているんだろう。」

もうやる気が出ない。


「大丈夫ですか。」

アイリが慌てた感じで僕に声をかける。


「大丈夫だよ。今日はなんの用だったかな。」


「目が死んでますよ?」


「コレ僕のチャームポイント」


「そんなチャームポイントがありますか!今日はですね、お買い物に誘おうと思いまして、今からどうですか。」


「うえ〜。今日はもう動きたくない〜。一人で行ってこr「ヒュッ」「ガッ」」


僕の頬をカスリ、後ろの壁にナイフが刺さった。


「喜んで行かせていただきます。」

この時の敬礼は自分でも見事だったと思う。





やっと女性キャラが出てきました。

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