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1日のはじまり

本日2本目

目を開けると知らない天井だった……なんてことはない。

3年も見て慣れ親しんだ天井だ。5時か、「そろそろ起きようかな。」そう言いながら僕は体を起こ……す、睡魔が…。

目の前が真っ暗になった。zzz。




ピピピピピ、ポチッ。


「しまったな、もう6時か。」


目覚ましを止め、いつも通りに起きれなかったことに対して、ため息を吐きながら3階の私室兼寝室から2階のリビングへ降りていく、すると机の上には既に朝食が準備してあり、椅子にはよく知った男が座っていた。


「おはよう。お前が俺より遅いなんて珍しいな。」


朝食の準備と言った美少女だろと思ったキミ。僕も同じ意見だ。何で朝から男なんだよ。さっさと女の子と代わればっきゃろう。


「なんか罵倒された気がするのだが。」


「おはよう。それは多分気のせいだ。昨晩やっとこれが完成したんだ。夢中になってて気づいたら2時だ。」


僕は手榴弾の形をしたものを投げつける。


「アレが完成したのか?」


僕は頷く。

チャフグレネードというものを聞いたことがあるだろうか。

実際の戦場で歩兵が使うことはないが、某有名潜入ゲームM○Sシリーズで登場する電子部品を使っているものを一時的に機能停止させたりするものだ。

僕はこれを「魔法に対しても応用させれないか?」という好奇心を抱いた。そこからはもう空いt……え?魔法って何だって?


では、先にこの世界のことから説明しよう。

この世界は僕の生まれた地球とは全く違う異世界。剣と魔法の世界と言えばわかりやすいかな?

文明的には中世の地球に魔法の要素が合わさって独自の発展をとげたって感じかな。

生物が空気中にある魔素と呼ばれるものを吸収し魔力と呼ばれるものに変換し体内にある魔力に命令イメージを与え体外に放出することで魔法となる。


魔法には系統というものがある。基本となるのが火、水、雷、土、風の5属性と神の力の源である光と魔王の力の源である闇の2属性の合計7つの属性があり、それ以外を無属性と言う。

そして、魔素の濃いところでは魔素が無属性を除く属性ごとに分離、凝縮され、魔石と呼ばれる魔力の塊ができる。すると、魔石を中心に魔物と呼ばれる生物の敵が現れる。


ここで話を戻そう。


僕は空いた時間はすべてこの研究に使った。そして昨晩、やっと完成したのだ。

構造はチャフグレネードとは全く違い、どちらかというとジャミングに近い形になった。

この中には魔石が入っており、ピンを抜くことでスイッチが入り魔力を増幅5秒後に小さな爆発と共に魔石を破壊することで5秒間だけ爆発の半径10メートル以内を魔法が使えないエリアにすることができる。と言う優れものだ。しかしこれにも弱点があり、中に入ってる魔石の属性の魔法しか無効にできない。なので、相手によって使う魔石を買えなければならなく、無属性にいたっては全く効かない。

このことを彼に言うと、


「使いづらいしかさばるな。」


もっともだ。「だよな。はぁ、これもお蔵入りだな〜。あー僕の3ヶ月は何だったんだろう。」



ここで遅くなってしまったが自己紹介といこう。

僕の名前は小鳥遊葵。地球からの転移者だ。実験に失敗して爆発に巻き込まれたと思ったらこの世界にいた。最初は大変だったが、今は落ち着き、ここで雑貨屋さん「コトリアソビ」を営んでいる。店の名前はもちろん僕の名前からとった。


そして彼、立花彰は僕と同じ転移者にして同居人だ。ここに一緒に住んでいるが職業は冒険者だ。この世界には冒険者ギルドと言うものがある。名前からわかると思うが、仕事内容は依頼を受け、魔物の討伐、採取、雑用など。この辺りだとダンジョン攻略がある。冒険者ギルドでは強さ、技術、ギルドへの貢献度などより、上からSS,S,A,B,C,D,E,F,Gと冒険者をランク付けしている。それによると、コイツは冒険者ランクAだ。そして、身長180センチで筋肉がガッシリとついており、さらにイケメンときた。高身長、強い、イケメンの三拍子。正直言ってコイツはモテる。かなりモテる。すごくモテる。あ~言ってて悲しくなってきた。リア充爆ぜろ。


「なんか罵倒された気が「気のせいだ」


チッ、勘のいいやつめ。


対する僕は160センチの低身長、すらっとした細マッチョ、そして中性的な顔立ち。少し前に冒険者をやっていた頃は、男女の判断がしづらい装備を着てたので女と間違えられて、DQNな同業者に犯されるそうになったこともある。


「僕は男だ!」


「頭大丈夫か?」


「いや、お前見てたら辛い過去を思い出してしまった。」


「ああ、お前が犯されそうになってたやつか」


「なんで分かったの!?勘良過ぎない?」


そういえばコイツとはじめて会ったのもその時か。

あれからもう3年経ったのか。と、僕が感傷に浸っていると。


「店開かなくていいのか?」


「えっ!?いま何時?」


「6時55分だ。」


「ヤベえ。開店まであと5分しかねえ。」


この後、ご飯をかきこみ、喉につまらせ死ぬかと思った。

ご飯はゆっくり食べなきゃね

葵「ご飯はゆっくり食べなきゃね」(-д☆)キラッ


彰「………………………」


葵「無視はやめて。余計恥ずかしいから(泣)」

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