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はじめに
冒険者の多く集まる街、「エンフェル」。
西大陸東方の大国、「インクル王国」に属するこの街は、大陸有数の大都市であり、周囲に多数のダンジョンがあることからダンジョン都市とも呼ばれている。
街の中心には王城があり、王城を中心とし同心円状に内側から、王貴区、上級区、中級区、低級区という順番で区画が整理されている。
そして、冒険者はダンジョンでの一攫千金を夢見て集まり、彼らに装備や薬を売る為に鍛冶師や薬師が集まり、人がいるところには商人が集まる。人口が多くなれば税金も多くなり、その税金でさらに街は豊かに大きくなっていく。
そんな中級区の一角に、こんな看板がぶら下がっている『雑貨屋さん「コトリアソビ」』。
これは、雑貨屋さんと街の人々との交流を描いたラブコメディーである。