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レトロゲームと、私  作者: 福山陽士
FC編
7/60

ある芸能人の黒歴史

 ドラ○エをモチーフというか、パロディにしたゲームです。



『ラサ○ル石井の チャイル○クエスト』



 箱がプラスチック製でちょっと豪華だった、ナ○コが出した、お馬鹿なゲームです。

 ラサ○ル石井の名前はこのゲームで知りました。そしてチャイ○ズは、架空のアイドルだと思っていました。

 ええ、大人になってから真実を知りましたよ。まさかキリコがあの人だったなんて……。

 ラサ○ル石井は常に事務所で待機していて、パスワードを教えてくれたり、回復してくれたりする人でした。以降テレビで見るたびに「あ、パスワードの人……」となっていました。


 チャイ○ズという、3人組の冴えないアイドルグループを一流のスターにするのが目的の、ドラ○エ形式のRPGです。

 プレイヤーはチャイル○のマネージャーで、『マネージャーの法』略して『マほう』を駆使して敵と戦い、ファンを増やしていきます。最後まで1人で戦います。

 チャイ○ズのために衣装を揃えていくので、マネージャーは最初から最後まで「やすいせびろ」の装備1つで戦い抜くという、まさにアイドルをプロデュースな立場なのです。世知辛い。


 日本をモチーフにした世界なので、子供だった私らでも「ときお」はきっと東京なんだろうな……と何となくわかりました。ただし、それ以外の地名はさっぱりでした。まだ頭の中に日本地図がない年齢だったので仕方がありません。


 町を出てウロウロしていると、敵と遭遇します。この敵を『よいしょ』したり(ドラ○エでいうところの『たたかう』)時には敵の罵詈雑言に『たえる』(『ぼうぎょ』)などして、敵をファンにして経験地を積んでいき、レベルアップをするのです。

 が!

 この敵というのがですね、うん○やゲロだったりするんです……。うん○やゲロにファンになってもらうなんて……と子供心に思っていたものです。スラ○ムやバブルスラ○ムを元にしていたんでしょうけど。

 もちろん、それ以外の個性豊かな敵も登場するのですが、この最初に遭遇する敵が衝撃的すぎて、自分の中で『チャイル○クエスト=敵がゲロ』という方程式が完成されてしまいました。

 我ながら酷いです。


 このゲームの特徴として、『フマンド』というものがあります。漢字で書くと不満度。

 3人それぞれに設定されていて、敵にセクハラを受けたり、食べ物が気に食わなかったりすると数字が上がっていきます。100%になると爆発し、事務所(最初の所)に強制的に戻されるのです。しかも爆発したメンバーはイジケて、いくつもある部屋の中のどこかに閉じ篭ってしまいます。爆発するたびに探し出さないといけません。面倒臭いです。


 フマンドで特に序盤で驚異なのが、『にょうい』(尿意)です。

 ウロウロしていると、チャイ○ズのメンバーが「ふえーん! おしっこしたいよー!」と訴えてきます。

 これを解決するには、町のデパートでトイレを借りるか(でも「こんな所でできない!」とたまに爆発する)、宿に泊まるか(でもたまに安い宿だと「こんな所いや!」と――)、お店で買うことができるアイテム「オムツ」を使用します。

 ……ええ、オムツです。

 使用すると、『オムツをあてがった!』的なメッセージが出てきます。外でも、ダンジョンの中でもオムツプレイです。

 中盤、とあるマホウを覚えると楽になります。その名も『シイココ』! これでダンジョンに大量のオムツを持参せずにすみます!

 ………………。

 すみません、中の人も一応レディーなので、ちょっとダメージを受けておりました。

 子供の頃は、本当に色々と理解していなかったんだなぁ……。「何てわかりやすいんだ」としか思っていませんでした。カタカナマジックですかね……。


 ちなみに、回復マホウは『カンチョ』でした。

 …………うん。


 この不満度こそが、このゲームの真の敵と言えるでしょう。敵は身内にあり。



 大人になってからやった方が、随所に散りばめられている小ネタを楽しめるかもしれません。

 まんぼドリンク(毒を治療するアイテム)が「どくとるマ○ボウ」から取ったネーミングだと知った時の喜び。


 バブル時代って懐が広かったんだなぁ、と思います。

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