ある芸能人の黒歴史
ドラ○エをモチーフというか、パロディにしたゲームです。
『ラサ○ル石井の チャイル○クエスト』
箱がプラスチック製でちょっと豪華だった、ナ○コが出した、お馬鹿なゲームです。
ラサ○ル石井の名前はこのゲームで知りました。そしてチャイ○ズは、架空のアイドルだと思っていました。
ええ、大人になってから真実を知りましたよ。まさかキリコがあの人だったなんて……。
ラサ○ル石井は常に事務所で待機していて、パスワードを教えてくれたり、回復してくれたりする人でした。以降テレビで見るたびに「あ、パスワードの人……」となっていました。
チャイ○ズという、3人組の冴えないアイドルグループを一流のスターにするのが目的の、ドラ○エ形式のRPGです。
プレイヤーはチャイル○のマネージャーで、『マネージャーの法』略して『マほう』を駆使して敵と戦い、ファンを増やしていきます。最後まで1人で戦います。
チャイ○ズのために衣装を揃えていくので、マネージャーは最初から最後まで「やすいせびろ」の装備1つで戦い抜くという、まさにアイドルをプロデュースな立場なのです。世知辛い。
日本をモチーフにした世界なので、子供だった私らでも「ときお」はきっと東京なんだろうな……と何となくわかりました。ただし、それ以外の地名はさっぱりでした。まだ頭の中に日本地図がない年齢だったので仕方がありません。
町を出てウロウロしていると、敵と遭遇します。この敵を『よいしょ』したり(ドラ○エでいうところの『たたかう』)時には敵の罵詈雑言に『たえる』(『ぼうぎょ』)などして、敵をファンにして経験地を積んでいき、レベルアップをするのです。
が!
この敵というのがですね、うん○やゲロだったりするんです……。うん○やゲロにファンになってもらうなんて……と子供心に思っていたものです。スラ○ムやバブルスラ○ムを元にしていたんでしょうけど。
もちろん、それ以外の個性豊かな敵も登場するのですが、この最初に遭遇する敵が衝撃的すぎて、自分の中で『チャイル○クエスト=敵がゲロ』という方程式が完成されてしまいました。
我ながら酷いです。
このゲームの特徴として、『フマンド』というものがあります。漢字で書くと不満度。
3人それぞれに設定されていて、敵にセクハラを受けたり、食べ物が気に食わなかったりすると数字が上がっていきます。100%になると爆発し、事務所(最初の所)に強制的に戻されるのです。しかも爆発したメンバーはイジケて、いくつもある部屋の中のどこかに閉じ篭ってしまいます。爆発するたびに探し出さないといけません。面倒臭いです。
フマンドで特に序盤で驚異なのが、『にょうい』(尿意)です。
ウロウロしていると、チャイ○ズのメンバーが「ふえーん! おしっこしたいよー!」と訴えてきます。
これを解決するには、町のデパートでトイレを借りるか(でも「こんな所でできない!」とたまに爆発する)、宿に泊まるか(でもたまに安い宿だと「こんな所いや!」と――)、お店で買うことができるアイテム「オムツ」を使用します。
……ええ、オムツです。
使用すると、『オムツをあてがった!』的なメッセージが出てきます。外でも、ダンジョンの中でもオムツプレイです。
中盤、とあるマホウを覚えると楽になります。その名も『シイココ』! これでダンジョンに大量のオムツを持参せずにすみます!
………………。
すみません、中の人も一応レディーなので、ちょっとダメージを受けておりました。
子供の頃は、本当に色々と理解していなかったんだなぁ……。「何てわかりやすいんだ」としか思っていませんでした。カタカナマジックですかね……。
ちなみに、回復マホウは『カンチョ』でした。
…………うん。
この不満度こそが、このゲームの真の敵と言えるでしょう。敵は身内にあり。
大人になってからやった方が、随所に散りばめられている小ネタを楽しめるかもしれません。
まんぼドリンク(毒を治療するアイテム)が「どくとるマ○ボウ」から取ったネーミングだと知った時の喜び。
バブル時代って懐が広かったんだなぁ、と思います。