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レトロゲームと、私  作者: 福山陽士
SFC編
55/60

おれは しょうきに もどった!

 いいですとも!



『FINAL FANT○SY IV』



 家から7kmほど離れた国道沿いに「アメ横」という名のお店がありました。過去形。母親がそう呼んでいただけなので、正式な名前は不明。

 倉庫を丸ごと使った感じの建物で、床も道路のコンクリートそのまま。服やら食器やら雑貨やら、ジャンル無節操に色々な物が置いてありました。

(今思えば、たぶんリサイクルショップ的なお店だった。当時は気付かなかったけど)

 そのちょっと怪しいお店の一角に、ゲームもおいてありまして。ちゃんとゲーム専用のカウンターがあって、いつ行っても小学生たちが群がっておりました。

 田舎のゲームショップの少なさよ……。

 そこで買ったのがこれと、このシリーズの『5』です。

 同時購入したのです。

 でもまあ、プレイするからには順番通りやりたいよねって事で、弟も父親も私も、全員4から手を付けました。



 シリーズ初めてのSFCということもあり、グラフィックも格段に向上。

 お城の壁とか町の建物とか、ステータス画面の顔グラとか、FCとの違いにとても感動しました。


 3とは違い、キャラクターのジョブは固定。

 最初は戸惑いましたが、キャラの個性が出ているので、これはこれで好きでした。

 ジョブの奇数、ストーリーの偶数と呼ばれるようになったのはこの4があったからこそですね。

 

 主人公周りの大人な恋愛は、小学生だった自分にはまだ早かったのかいまいちのめり込めませんで。

「なんか、この人たちの関係めんどくさそう……」

と身も蓋もない感想を抱いて終わってました。大人になってからその辺りの人間ドラマがわかった系。

 いや、確かにこれは竜騎士さんつらいっすわ……。

 忍者さんと召喚少女の関係は、当時から大好きでした。単純だから。


 そんな感じの事を踏まえつつ、プレイ内容へ↓



 キャラを動かせるようになってからまずステータス画面を確認すると、およそ主人公らしからぬ禍々(まがまが)しい姿にビビった覚えがあります。

『3』を散々やってきたこともあり、暗黒騎士というジョブのイメージもはっきりしていたから、「これが主人公……」て驚いたんですよね。端的に言うと悪役っぽい。

 お城を出るとオープニングが流れるのですが、『3』で大好きだったあの曲に加え、美麗な画面もついてる事に感動しました。やっぱりここは、FCとSFCとの差をしみじみと実感です。技術の進化すげえ。


 慎重派だったので、とりあえず城周辺をぐるぐる回って(ドラ○エのように)レベル上げ。その時に、いきなりレア召喚のゴブリンをドロップしてしまいました。

 2周目以降なかなか入手できず、ようやく「あれってレアだったのか……」と気付いた奴。同じようにコカトリスも1周目ですんなりドロップしたので、2周目以降、入手するまでのモチベーション維持が大変でした。


 いきなり脱線したので本筋に話を戻します。

 最初の洞窟でいきなり苦戦しました。

 この4から、戦闘はターン制ではなくATBというリアルタイム方式に変更されているのですが、これに慣れるのに時間がかかりまして。

 最初のボス、ミストドラゴンが霧に変身してる時に『待つ』ことができず、ドカドカ殴ってはやられてたのです(基本的にゴリ押し力押しの脳筋)。

 何回か全滅してからようやく気付きました。

 RPGの戦闘で『戦略』を考えるようになったのは、このゲームがきっかけです。

 後に『イージータイプ』という難易度が下がったバージョンも出されるほど、この4のボス戦はなかなか難易度が高かったのですが、おかげで戦闘中に考える楽しみとドキドキを教えてもらうことができました。


 老若男女、様々なキャラたちが入れ替わりながら進むストーリー。

 幼女リデ○アは本当に可愛いのでガン見してたし、テ○のMPの少なさには絶望したし、ギルバ○ドは弱いけど楽器の攻撃モーションがとても好きだったし、ヤ○は奥さんとの関係が微笑ましいし、パ○ムとポ○ムも可愛いうえに双子ならではな特殊能力がとても好きだったし――と進めていたところで、またまた大きく詰まったのが試練の山でした。まさにその名の通り。

 あれです。

 今作最大のターニング・ポイント。セ○ルのジョブチェンジ。

『攻撃をせずに待ち続ける』という正解に初見でたどり着いたキッズはいないと思うの……。

 もう、これが本当にわからなくて。

 結局どうしてわかったのか――そのあたりの記憶が曖昧ですが、たぶん父親が最初に発見した気がします。

 その後の、倒したはずの四天王がバックアタックで強襲、に初見で引っ掛からなかった人もいないと思うの……(2回目)


 そこからも怒濤の展開が続きますが、『パ○ムとポ○ムが身を呈して迫る壁から救う』例のあのシーンがめちゃくちゃショックで、数日間は気落ちしたまま二人を救う方法を探して世界を彷徨っていました。

 エスナや金のはりや万能薬やエリクサーは当然使おうとしたし、二人の生まれ故郷の街にも「二人を助けてえ」と涙目で戻ってみたし、別の街の誰かが何か情報を持っているかもしれない……と、世界中の人たちに話を聞きに回ったりもしました。


 でもそんな方法があるわけもなく……。


 傷心のままストーリーを進め、4の名物(?)おっさんだらけのパーティーに。

 このおっさんだけのパーティーで挑む洞窟も、かなり苦戦しました。

 金属系の武器防具を装備してると麻痺しちゃうのですが、子供だった自分には、装備の名前だけで金属かそうでないかを区別できなくて。

 1つずつ装備を変えては洞窟の中で戦って確認……という面倒臭いことをしてました。

 でも、その内に飽きてしまって。何人かの麻痺が残ったまま、ヤケクソで突入してボスの所まで進める事に成功。

 でもまあ、当然のようにボスにやられて全滅です。馬鹿かな?


 地下に行く前に空っぽのエブラーナを発見。お宝取り放題やったー、としていたところで宝箱の中から出てくるオーガがとてもトラウマでした。

 シリーズ通して、この4のオーガ系のビジュアルがダントツで苦手なのです……。あからさまなグロっぽいやつよりもよっぽど気持ち悪く思えてしまうのは、私のDNAに何か拒否するものが組み込まれているからなんだろか……。


 トラウマ植え付けられつつ地下に突入すると、そこでまた新たなトラウマを植え付けられます。

 中ボス、カルコブリーナさん。

 途中で成長したリデ○アが駆け付けてくれるあの戦闘ですが、全っ然倒すことができずに数えきれないほどやり直したのです。

 あの人形が踊る時の音楽を聴くだけで、今も「うっ……」となります。


 作中、敵の洗脳にかかり何度か裏切る竜騎士さんは、2周目からは離脱するタイミングで「素っ裸で行くがよい」と装備を根こそぎ外してから放り出してました。裏切り者に容赦しない子供。

 いや、でもきっとみんなやったよね……。


 ストーリー上行かなくても支障はない妖精の洞窟で『レビテトで浮く』という事に気付かず大苦戦したり、幻獣界に行ってアシュラ倒せねーと絶望したりしながら、さらに話を進めて。


 空飛ぶエビフライで月に行っちゃった時は、着陸時の演出に感動しました。

 特に帰って来る時。地球は青かった……。

 月で酸素はどうなってるんだと考えてはいけない。


 少しだけ仲間になるフース○ヤさんは、戦闘不能時のビジュアルが潰れたトマトのようで、私と弟はとてもウケてました。


 名台詞(?)「いいですとも!」を見たら、いよいよラストダンジョンです。

 長い上に敵がとても強いですが、3の時と違って途中でセーブポイントがあるので挫けずに行けました。


 ラスボス戦前に、パ○ムとポ○ムの無事な姿を見れた時はとてもテンションが上がりました。

 同時に「もっと早く助けたって長老!」とも思いましたが……。



 駆け足でラストまでの道筋を追ったところで、話とはまったく関係のない、ビジュアル面について少々。

 私、気に入ったキャラは穴が空くまで見つめる癖がありまして……。

 特に用事もないのに忍者さんを何十分も見つめていた子供だったのですが、とある疑問も抱いていました。

 パッケージでは髪は茶色ですが、フィールド上では水色、ステータス画面では鼠色で、戦闘画面では白、攻略本(天野さん画)では灰色と水色を混ぜたような色という、「お前の本当の髪色はどれなんだ……」と。

 同人に手を出し始めた頃、実際様々な髪色の彼を見ました。まあ、妄想が広がって楽しいよね。CGキャラが出てからは公式が決定した感ありますけど。

 ちなみにロ○ザもよく見ると髪色が違うんですが、淡い色のせいかあまり気になりませんでした。

 ロ○ザは『ねらう』の時の動作がなぜか好きでした。


 隠し要素ややり込み要素もいっぱいなので楽しいです。

 開発室を初めて見た時の感動な……。

 何回も遊んだので既にストーリーも隠し要素も覚えてしまっているのですが、それでも移植されるとついつい手を出してしまうんですよね……。

 DS版はSFC版以上に難易度高くて楽しかった。


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