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レトロゲームと、私  作者: 福山陽士
FC編
39/60

カラフルドラゴン

 ドラゴンでシューティング。



『ドラ○ンスピリット』



 これは我が家では所持していなかったカセットなのですが、近所の男の子たちと頻繁にやっていたゲームです。

 各自カセットを持ち寄って、お互いに自分が持っていないゲームをすることができたのも大人数で遊ぶ楽しみの1つでした。


 最初にこれを見た時は、ただただ衝撃の一言でした。

 シューティングゲームといえば飛行する乗り物。鉄の塊。……という認識しかなかったところに、生き物ですよ。しかもドラゴンですよ。そりゃガッチリと心を掴まれますよ。


 まずはオープニングというか、チュートリアル的な(?)ステージでボスに勝つか負けるか。その勝敗でゲームが分岐します。

(後で知ったのですが、これがアーケード版のラスボスだったらしい)

 この要素にもワクワクしました。

「今回は勝つ? 負ける?」

 とボスの直前までみんなでワーワー言っておりました。


 負けた場合、難易度の低くてステージ数も少ない、ゴールドドラゴンで進めることになります。

 色がね、とても格好良いんですよ。いかにもドラゴンって感じで。

 ただやはり難易度が低いので、慣れると結構アッサリとクリアできてしまいます。

 格好良いのにすぐ終わっちゃうこの葛藤。


 ボスに勝った場合は正規ルート、青いドラゴンでスタートです。ゴールドの後に見ると、若干もさっとして見えていたのはたぶん私だけではないはず。


 このゲームの特徴はなんと言っても、パワーアップアイテムの存在でしょう。

 敵を倒すとたまに出てきたり、ステージ上に設置されているパワーアップアイテム。これを取ると首の数が増えたり吐く炎の種類が変わったり分身したりするのですが、ドラゴンの色が変化するやつもあります。この色の変化が本当に好きでした。

 特にピンクと白(シルバー?)が好きでした。色を維持するために、あえてパワーアップアイテムをスルーすることも多々あったほどです。

 ちなみに首の数は3本まで増やしておりました。当たり判定が大きくなるのですが、いっぱい炎を吐ける方がいいじゃん、ってことで。

 性能<見た目 です。


 一番苦労したのは、6面です。氷河のところ。

 途中からスクロールの速度がめちゃくちゃ速くなるのです。これで何回死んだかわかりません。ようやくボスにたどり着けた時は本当に皆で喜び合いました。

 後の画面が黒くなるステージより、この高速スクロールの方が難しかった気がします。



 元々はアーケードのゲームでそれの移植だったということもあり、ネットで見るとそちらの感想の方が多い気がします。グラフィックや音楽など、やはりファミコン版はアーケードより劣っているところが多々あるそうで……。

 が、自分にとってはやはりこれはファミコンのゲームです。だってアーケードとか知らないもの。ゲーセンとかなかった田舎だったんだもの……。単純にファミコンのゲームとして見たら、完成度はかなり上の方だと個人的には思うのですよ。

 そんなわけで、音楽もファミコン版を愛してます。

 各ステージの曲それぞれが非常に完成度が高く、ずっと聴いていられました。

 昔持っていた携帯電話の着メロをこれのステージ1の曲にしていたほど好きです。



 エンディングでのスカートひらりは、SFCが我が家にやって来た頃に知りました。

 昔は『大○林』という、ゲームの裏技だけがズラリと載った本があったのですよ。タウ○ページもびっくりな分厚さでした。F○3の学者は、きっとこんな本で殴っていたに違いない。



 そういえば昔お付き合いしていた彼氏さんが、誕生日に新品未開封のこのゲームをプレゼントしてくれました。うら若き乙女の誕生日プレゼントにこのチョイスはどうなんだ……ということはさておき。


「西暦2000年を越えているのに新品未開封!? どういうこと!?」


 と大層驚いたものです。このゲームをたくさん持っていた方が大事に保管していたのでしょうか……。

 聞くとネットで3000円程度で購入したそうです。安っ!

 まだネット通販がそこまで一般的になっていなかった時代だったからかもしれませんが、それにしても安い……。

 その綺麗なカセット、現在も手元にあります。

 時々遊ぶのですが、互換機のコントローラーが究極に硬いので1面をクリアするのも大変です……。

 今さらながら、ファミコン本体が欲しいです。

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