わたしとこたつ
22歳の大学生である、わたし。
冬になると、どうしても朝がつらくなる。
お弁当作りも猫への挨拶も続けたいのに、布団の誘惑は…手ごわい。
そんなある日、実家から小さなこたつが届いた。
「就職も決まったし、一人暮らしを続けていくなら必要でしょ」と母のメモが添えられている。
ミニテーブルを片付け、こたつを組み上げ、下敷きや布団をセットして…電源を入れてみた。
そっと足を入れると、じんわり…下半身から温まっていく。
気づけば、わたしはこたつへ潜り込んで、そのまま動けなくなっていた。
こたつの魔力というものは、こういうものなのかと苦笑した。
しかし、翌朝。
こたつで寝落ちしたせいで、寝坊をしてしまった。
お弁当は作れず、猫にも会えず、なんだか調子が狂う。
ヌクヌクしながら、心地のいい歌声を聞きつつノートパソコンを開いて作業をしていると、まぶたが重くなってくる。
こたつのせいだと分かっていても、責めきれない。
…至福の温かさをもたらしてくれるこたつに責任転嫁するなんて…失礼すぎる。
その夜、わたしはこたつの天板の端っこにルールを書いた小さなメモを貼った。
【こたつで寝ない】
明日もちゃんと過ごすために必要な、最低限のルール。
少し恥ずかしいけれど、なあなあになってあとで後悔するよりはずっといい。
こたつは相変わらず誘惑してくる。
でも、わたしは少しずつ距離の取り方を覚えて、自分に心地のいい日常を維持し続けている。
冬の暮らしに新しいぬくもりが加わって、わたしの日々はまた少しだけ豊かになった。
それがとても…嬉しいし、誇らしい。




