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わたしとお弁当
わたし、22歳の大学生。
毎朝、ぎりぎりに起きる生活を送ってる。
当然、お昼ご飯は学食かコンビニ。
手作りのお弁当なんて、ずっと縁のないものだと思っていた。
そんなある日。
ふとした拍子に、ゼミの先輩・佐伯さんのお弁当を見た。
彩り豊かで、どこか…温かい、手作りのお弁当。
わたしは思わずつぶやいた。
「いいなあ…」
それを聞いた先輩は笑って言った。
「作ればいいじゃんw習慣になればなんてことないよwww」
その言葉が妙に胸に残ったわたしは、翌朝、久しぶりに早起きしてみた。
卵を焼き、冷蔵庫の残り物を詰めただけの拙いお弁当。
でも、ふたを閉じた瞬間、胸の奥が少しだけ…誇らしかった。
昼休み、ベンチでそのお弁当を開いた。
味は正直、普通。
でも、ひと口食べるたびに…なんていうんだろ、「わたし、ちゃんと生きてるな」って、思えた。
自分で自分を大切にするって…、こういうことなのかもしれない。
それ以来、わたしのお弁当作りは続いている。
少しずつ上達していく彩りを見ながら、わたしは小さく笑う。
あの日の一言が、こんなにも日々を変えるなんてね。
…ウフフっ!




