表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/8

クソゲーとボス戦

「う〜〜〜ざい!」


青い鉱石の光を頼りに、彷徨い続けて、片っ端からコボルトの群れを狩りまくったのだが、大量の経験値と引き換えに問題が発生した。

このゲーム、インベントリの枠はそこそこあるのだが、コボルトがドロップするツルハシは一枠に重ならず、インベントリがパンパンになっている。

さらに、アイテムの重量まで細かく設定されており、ツルハシとコボルトが着けている首飾りばっかりで、速度にマイナス補正が入るらしい。


「う〜〜ん、どうするかな〜?」


今の俺の速度はほぼ0に近く、足を動かしているのに、全く前に進めない。


「かぁぁ!ガチやっぱクソゲーだろ!これ!SPだけどんどん減っていくんだけど?ふざけんじゃねー!イライラする〜〜!」


ツルハシを捨てるという判断が正しい気がしてきた。

俺はインベントリからツルハシを大量に取り出し、道の端に捨てて置いた。

首飾りはそこまで重量がないらしく、あまり影響を受けない。


それにしてもプレイヤーが一人もいない。

コミュ障の俺からすれば人がいるだけで落ち着けないのでいいのだが、この鉱山が相当危険な場所ではないかと不安になってくる。


入口を求めて進み続けるが、明らかに雰囲気が異なる場所に出た。

コボルトが作業をしていた場所とは違って、広々としていて、青く光る鉱石だけが無数に生えている空間。


「……っ!」


巨大な青い鉱石の斧を抱え、背を向けて座っている巨大コボルトがいた。体長3mくらいだろうか。


----------------------------------


PN セリオナ

JOB なし

称号 なし


所持金 0leny


LEVEL 15


HP(体力) 30

MP(魔力)10

SP (スタミナ)30


STR(攻撃力) 45

AGI(速度) 20

VIT(耐久力) 10

INT(スキル威力) 10

MND(魔法防御) 10

LUK(幸運) 10


SKILL

・スタンバレット

・トリガーハッピー


装備 なし


----------------------------------


かなり暴れ回ったが、それでも15レベ。

こんなゴツくて、デカい背中しているコイツに敵うはずがないと直感で分かる。

ただ、俺には進む以外に道がないわけで、喧嘩を売らざるおえないというのが現状。


銃口を巨大コボルトの頭に合わせて発砲した。スキル『スタンバレット』を使ったため、しびれるような黄色いエフェクトと共に3秒間、動きを封じることができる。


「ぐがぁぁああ!」


すかさず『トリガーハッピー』で連射速度を上げるが、全く怯む様子すらない。

HPバーは、砂時計のようにほんの少しずつ減っていく。一発一発が雀の涙ほどの攻撃力しかないが、続ければいつかは尽きるだろう。


「くそ、スタン時間切れたか……」


拘束を外されたように急に動き出し、単調だが、確実に殺そうとする重い斧の攻撃をしてきた。


「あぶねーよ!」


モーセの海割りの如く、地面にひび割れを入れてくる様子を見ると、間違いなく当たれば即死だっただろう。

すべて攻撃力に振らずに、少しだけ速度に振っていて良かったと思った。


----------------------------------


チョッパーコボルト


難易度★★★✩✩✩

推奨レベル 45

推奨人数 3人以上


----------------------------------


何も足りていないが、動きは単調で、斧を振りかざすワンパン攻撃さえ気をつければなんてことはない。


「おせーんだよ!このノロマ!」


避けては、撃つの繰り返し……


地面と平行に、回すように斧を振ってきたので、俺はバク転で避けるが、身体ならどこでも当たり判定はあるらしく、HPを若干削られた。


「くそが!おっぱい当たり判定あんのかよ!せっかくDくらいはありそうなのに、Aになったらどうすんだこの野郎!」


指を差して文句を言ってやったが、チョッパーコボルトに俺の声は届かなかった。


「ふぅぅがぁあ!」


距離を取ろうと試みたが、移動速度は圧倒的に負けていて、すぐに追いつかれる。

幸い、攻撃モーションと攻撃間隔が長いから生き残れているものの、この弱点がなければ2秒で死んでいた。


「くらいやがれ!スタンバレット!」


痺れるような黄色いエフェクトが、チョッパーコボルトの動きを止める。

さっきと同様に、『トリガーハッピー』で追い込むが、まじで削れない。

スキルによる発砲は、弾の消費はないらしく、ガンガン撃てる。


ただここで問題発生。


「SPがない!」


チョッパーコボルト相手では攻撃よりも避けに集中しないとすぐにゲームオーバーとなる。

あと、持って3分と言ったところだろうか。


ディザリオンは内臓までしっかりと作り込まれているので、ダメージを受けた部位も、その影響を受ける。


「くらいやがれ!」


インベントリからボロボロのナイフを取り出し、チョッパーコボルトのアキレス腱をめがけて投げた。


「ぐは?」


チョッパーコボルトはそのまま倒れ込み、地震のような揺れを引き起こす。

接近して、銃口を頭に突き付ける。


「死ねえ!」


トリガーを連打して、弾の限り撃ちまくるが、チョッパーコボルトは俺を振り払い、俺は投げ飛ばされた衝撃で即死した。


「ん〜〜〜!くそが!まじで死ねよ!あとちょっとだったのによ!」


冷静に辺りを見渡すと、ゲーム開始と同じ場所にスポーンしていた。


「これは想定外だな〜でもこれは!死に戻りが可能ということだよな?!」


運営はこのことを想定できずに、ランダムスポーンという選択を作ったたのだとしたらただのバカじゃねーか。

読んで頂きありがとうございます!

バグ発見!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ