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そこまで愚かだったとは

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛になる予定だったんです。

――人を見る目? 自信ないな〜。さっきも、あの人の意図に気が付かなかった。

――君がどんな人か? ……まだ分からないかな……。でも多分人間嫌いだと思う。

これを聞いた時に信用に値すると踏んだ。


彼と知り合って早数年、誰に対しても愛想が良い。何時も切れ長な目を細めて笑っている。その笑顔に釣られて女性は皆、寄ってくる。底が知れないから。もっと知りたいと思って。

でも遊びの場でも、酒の席でも、価値観を表す言葉を彼自身の口から聞いていない。当たり障りのない返答を繰り返し、のらりくらりと躱してしまう。

誰にも気を許してないのだと知った。其れでも何故か私を見掛けるとよく声を掛けてくれる。

今もそんな状況だった。私の前に腰掛けると、何時もの人を食った顔で駒を進める。

「君と二人で話がしたいと思ってね。きっと気が合うと思ったから」

先に駒を進めたのは彼の方だった。切れ長な目は細められ、意図を隠す。でもヒリヒリと感じるのは値踏みする様な雰囲気だった。

「そう。楽しいお話は出来ないけれども」

多分これから始まるのは、楽しい会話ではなく、腹の探り合いだ。ならば此方も其れ相応の警戒心を持って、返そうではないか。

「この間の『人間嫌い』って話。何処でそう思ったの?」

相手の本性、本質を読む時に、決して行ってはならない事がある。其れは此方から核心に迫るような質問をしない事。片鱗だけでも察しの良い人は警戒する。そして口を閉ざしてしまう。

だからやる事は一つ。ただひたすらに、自らの口から零れるのを待つのだ。気が緩む様な場所に居合わせて、ただ適当に相槌を打つ。あとは耳を済ませて、罠に掛かるのを待つだけ。

人を見る目がある人は、このヒントを須らく拾っていく。私はその域に達してない。だが彼は初っ端から、私でも分かるように核心に迫る質問をしてきた。……もう少し、出方を見よう。

「何となく。深い意味はないよ。気に障ったらごめんなさい」

貴方が大好きな、当たり障りのない返答。さぁどう返す?

すると彼は底知れない笑顔を浮かべたまま、コロコロと笑った。涙が出る程に笑い続けると、指で涙を拭い、また口を開く。

「そう。随分とお優しい回答だから、思わず笑ってしまったよ。『貴方がそこまで愚かだったとは』それくらいの言葉が帰ってくると思っていたから」

察しの悪さは人を見る目の無さに直結すると改めて思い知りました。

人を見る目のある人って、たった一文、一言だけでも本質察するんですよ。

これを会話で行えるのは、頭の良い人ですね。

私は出来ませんでした。コメントを見て、考えて納得しました。修行が足りませんね。


まぁそんな話は置いといて。

浮気とか不倫とかって話もちょくちょく書いてきたんですが、何処でそうやって察するかと言われれば飲みの席。芸能人ならばラジオである事が多いです。


気が緩むから、思わず口が滑ってしまうんですよ。

そこで出た俗な一面がその人の本質です。

だから此方側から探りを入れたり、鎌を掛けるのはオススメしません。

相手が警戒して、口を閉ざしてしまうから。

何年も掛けてボロが出るのを虎視眈々と見続けるんです。


ちなみに浮気しない方って、飲みの席で御家族、伴侶の話をよくなさるんですよ。

今日結婚記念日で〜とか。

体調良く分からない。何故か寒いのに暑がってる。とか。

だから大抵は相手が食い下がると思います。

其れでも手を出そうとするのは性悪です。

この場合、相手を責めるに値するかと。


其れを彼、彼女は弁えているんですよ。

気が緩む席でも絶対欠点は出さない。

それなのに今、手の内晒した。

怪しいので、彼女は警戒心ぶち上げた状態でふらりと躱します。

其れを見た彼はあえてからかってこう言います。

『此奴馬鹿だなぁ。自ら手の内晒して』とかって本当は思ってるんでしょ? 回答から丸わかりだよ?


一枚上手なのはどちらなのか。という疑問。

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