表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

60/150

第60話 戦争の終わり

 ヴェグナトールが飛び去ってから数日が経過した朝。


 グレイシャル帝国(ていこく)の首都に位置する大会議場は、緊張感(きんちょうかん)に包まれていた。

 冷たい空気が(はだ)()すように感じられ、窓の外では雪が静かに降り積もっている。


 (おごそ)かな雰囲気(ふんいき)の中、グレイシャル帝国(ていこく)とアランシア王国の代表者たちが和平会議のため集まっていた。

 台無しになった講和をやり直すためだ。重厚(じゅうこう)な木の(とびら)が開く音が、静寂(せいじゃく)を破る。


 会議場は巨大(きょだい)なガラスの彫刻(ちょうこく)装飾(そうしょく)された円形の部屋(へや)で、中央には大きな楕円形(だえんけい)のテーブルが置かれている。


 テーブルの表面は(みが)()げられた木目が美しく、その上には整然と並べられた書類や筆記用具が置かれていた。


 テーブルの周りには両国の代表者たちが着席し、その表情は真剣(しんけん)そのものだ。

 衣擦(きぬず)れの音と、紙をめくる音だけが、静かに(ひび)いている。


 窓から()()む朝日が、彫刻(ちょうこく)に反射して幻想的(げんそうてき)な光景を作り出している。

 七色に(かがや)く光が、部屋(へや)中を(いろど)る。綺麗(きれい)だなあ……。


 (わたし)はシャルと共に、アランシア王国の席に(すわ)っていた。

 椅子(いす)の背もたれは(かた)く、緊張感(きんちょうかん)を高めている。

 ゴルドーやリンダといった冒険者(ぼうけんしゃ)は今回は出席を(ひか)えているみたいだった。


 ルシアン王の(となり)で、シャルはやや緊張(きんちょう)した面持(おもも)ちでテーブルの上に置かれた書類を(なが)めている。

 彼女(かのじょ)の指が、無意識に紙の(はし)をめくっている。


 (わたし)は……読んでもわからないので、(あきら)めて読んでいない。

 代わりに、部屋(へや)装飾(そうしょく)や参加者の表情を観察していた。


「では、和平会議を始めよう」


 ルシアン王の声が、静寂(せいじゃく)を破った。

 (かれ)の声には、若さとは不釣(ふつ)()いな威厳(いげん)が感じられる。その声に、全員の背筋が()びる。


「まず、グレイシャル帝国(ていこく)の現状について、ロイド(きょう)から説明してもらえるだろうか」


 ルシアン王の言葉に応じて、グレイシャル帝国(ていこく)側の席から一人(ひとり)の中年の男性が立ち上がった。

 椅子(いす)(きし)む音が、かすかに(ひび)く。そう……元大臣のロイドだ。


 (かれ)(わたし)とリンダの脱獄(だつごく)に合わせて脱出(だっしゅつ)した人物。

 聖女アリア――つまりヴェグナトールによって、無実の罪で投獄(とうごく)されていた。

 その顔には、苦難の日々を()()えてきた強さが刻まれている。


 ヴェグナトールの正体が明らかになったことで、(かれ)の罪はなかったことになった。

 同時に、多くの「反逆罪」の要人が解放されている。


 皇帝(こうてい)がだめになった今、ロイドは帝国(ていこく)を代表して和平会議に(のぞ)んでいる……とのことだった。

 (かれ)咳払(せきばら)いをすると、落ち着いた声で話し始める。


「はい。まず、()(くに)皇帝(こうてい)の状態についてですが……聖女アリア、いや、(じゃ)(りゅう)ヴェグナトールによる長期間の洗脳の影響(えいきょう)で、現在も意識が朦朧(もうろう)としております。

 そのため、(わたし)暫定的(ざんていてき)に国家運営を担当しております」


 その言葉に、会議場にいる全員が顔をしかめ、空気が一瞬(いっしゅん)(こお)りつく。


 たしかに、講和会議における皇帝(こうてい)の様子は明らかにおかしかった。

 だがそこまでとは(だれ)も予想していなかったようだ。


「……我々は今回の戦争の責任を痛感しております。

 アランシア王国、そして(ほか)の諸国に多大なる被害(ひがい)(あた)えてしまったことを、心よりお()び申し上げます」


 ロイドは深々と頭を下げた。その姿に、会議場の空気が少し(やわ)らいだように感じる。

 しかし、とロイドは続けた。(かれ)の声に、再び力強さが(もど)る。


()(くに)もまた、ヴェグナトールの被害者(ひがいしゃ)です。多くの(たみ)が苦しみ、国の根幹が()らいでしまいました。

 どうか、我々の状況(じょうきょう)もご理解いただければと思います」

「……ああ。ロイド(きょう)の言葉、よく理解した。確かに、グレイシャル帝国(ていこく)もまたヴェグナトールの被害者(ひがいしゃ)だ。

 しかし、だからこそ我々は協力し合い、この困難を()()えていかねばならない」


 ルシアン王の言葉に、会議場の雰囲気(ふんいき)が一変した。

 対立ではなく協力を示唆(しさ)する(かれ)の姿勢に、両国の代表者たちは安堵(あんど)の表情を()かべる。


「そして、この戦争の真相を知る者として、ミュウにも話をしてもらおうと思う」

「!?」


 なっ、なんだってー……!?

 なんで(わたし)呼ばれてるんだろうとは思ったけど、なんだってー……!?


 うう、話をしなきゃいけないのか……しかもこんな何人もの人の前で。胃がキリキリと痛むのを感じる……。


「たしかにね。こればっかりはあたしじゃ助けられないし……頑張(がんば)って、ミュウちゃん!」


 シャルが(はげ)ますように(わたし)の手を(にぎ)ってくれる。彼女(かのじょ)の手の(ぬく)もりが、少し勇気をくれる。

 でもすごく(いや)だなあ……全身がムズムズする……。


 (わたし)はゆっくりと立ち上がり、深呼吸をした。肺いっぱいに冷たい空気を吸い()む。


「え、ええと……(わたし)は……ヴェグナトールの、過去を……見ました」


 (わたし)はどもりながら、あちこちに視線をさまよわせながらなんとか(しゃべ)る。

 声が(ふる)えているのが自分でもわかる。

 本当は(だま)っていたいけど、このままアリアとヴェグナトールのことを(だれ)にも知られないままにはしたくない……。


「100年前……聖女アリアとヴェグナトールは、なんというか……友達(ともだち)、みたいな感じ……でした。

 けど、当時の人(たち)が誤解して、アリアは処刑(しょけい)されてしまって……」


 会議場が静まり返る。(だれ)もが息を()むような静けさだ。

 針が落ちる音さえ聞こえそうな沈黙(ちんもく)が広がる。


「……(わたし)も資料を確認(かくにん)してみた。たしかに、聖女アリアの処刑(しょけい)記録がある。

 昔の人間はそのことを、少なくとも大々的に(かた)()ぐことはしなかったようだな」


 ロイドの声が静寂(せいじゃく)を破る。その声には、深い思慮(しりょ)()められている。


「……ヴェグナトールは、ひどいことをしたけど……。なんでそんなことをしたのかは……みんなが、知っていいと思います……!」


 (わたし)の言葉が終わると、会議場に小さなざわめきが広がった。

 各国の代表者たちが、(おどろ)きの表情を()かべている。

 小さな議論の声が、あちこちで聞こえ始める。


 ああ、すごくきつい……MPがほぼほぼなくなりかけている……。頭がぼんやりしてくる。


 ルシアン王が立ち上がり、(わたし)に向かって微笑(ほほえ)んだ。その笑顔(えがお)に、少し安心感を覚える。


「ありがとう、ミュウ。その言葉、大いに参考にさせてもらう」

「ああ。我々は過去の(あやま)ちを()(かえ)してはなりません。そのためにも、この和平会議を実りあるものにしたいと思います」


 ロイドの言葉に、会議場全体が(うなず)いた。その動きに合わせて、衣擦(きぬず)れの音が(ひび)く。


「では、具体的な和平条約の内容に移るとしよう」


 ルシアン王の声が(ひび)く。

 書記官が(いそが)しそうに筆を走らせ始める。羽ペンが紙の上を(すべ)る音が、かすかに聞こえる。


 (わたし)は静かに席に着いた。完全に脱力(だつりょく)して椅子(いす)にもたれかかる。

 椅子(いす)の背もたれの冷たさが、(つか)れた体に心地(ここち)よく感じられる。


「まず、両国の国境線の再確認(かくにん)から始めましょう」


 ロイドが地図を広げる。地図を広げる音が、部屋(へや)中に(ひび)く。

 両国の代表者たちがその地図を(のぞ)()む。

 紙の上に(えが)かれた線が、両国の未来を決めるのだ。(わたし)にはどうにもよくわからない世界だ……。


「そうだな。では、まず北部の山岳(さんがく)地帯から――」


 ルシアン王が指を地図の上で動かす。その指先が、国境線をなぞっていく。

 緊張感(きんちょうかん)のある空気の中、和平交渉(こうしょう)が本格的に始まった。


 討議は白熱し、時には激しい言葉の応酬(おうしゅう)もあった。

 しかしアリアがいたときと(ちが)い、双方(そうほう)とも平和を望んでいることは明らかだった。


 昼食を(はさ)みながらも、会議は続いていく。食事の(かお)りが、一時的に緊張(きんちょう)(やわ)らげる。


 ……夕方近くになって、ようやく和平条約の大枠(おおわく)が決まった。

 窓の外では、夕日が雪原と街を赤く染めている。


「では、以上の内容で和平条約を締結(ていけつ)することに異議はないか?」


 ルシアン王の声に、(だれ)も反対の声を上げなかった。静寂(せいじゃく)が、同意を示している。


「よろしいだろうか、ロイド(きょう)

「はい、これで問題ありません」


 ロイドも同意し、両者が和平条約書に署名をする。

 その瞬間(しゅんかん)、会議場に小さな拍手(はくしゅ)が起こった。その音が、徐々(じょじょ)に大きくなっていく。


「これにて、グレイシャル帝国(ていこく)とアランシア王国の戦争は、正式に終結した!」


 ルシアン王の宣言に、会議場全体が安堵(あんど)の空気に包まれた。

 長い緊張(きんちょう)から解放され、(みな)の表情が(やわ)らかくなる。

 深いため息が、あちこちから聞こえてくる。


「そして、グレイシャル帝国(ていこく)暫定(ざんてい)統治者として、ロイド(きょう)が就任することをアランシア王国は支持する」


 その言葉に、グレイシャル帝国(ていこく)の代表者たちから賛同の声が上がる。

 拍手(はくしゅ)の音が、再び部屋(へや)中に(ひび)く。ロイドは深々と頭を下げた。


「ありがとうございます。微力(びりょく)ながら、全力を()くす所存です」


 会議はそれからも少し続いた。

 戦争で被害(ひがい)を受けた地域の復興計画や、両国の今後の協力体制について議論が行われた。


 (わたし)(だま)って聞いていたが、その内容の多くは難しく、ほとんど何を言っているのかわからなかった。

 頭の中で言葉が(うず)を巻いているようで、居眠(いねむ)りしないように必死だった。


 しかし、両国が協力して平和な未来を築こうとしている姿に、(わたし)は心が温かくなるのを感じた。


 これが(わたし)たちが戦ってきた理由なのだと、改めて実感する。

 これで、収容所や村で出会った帝国(ていこく)の人たちも、少しは救われることだろう。


 そして会議が終わりに近づくころ、ロイドは突然(とつぜん)(わたし)に向かって話しかけてきた。


「ミュウ殿(どの)、少し時間をいただいてもいいかな?」


 その言葉に(わたし)は少し(おどろ)いたが、小さく(うなず)いた。

 もうかなり(つか)れてるんだけど……とは言えない雰囲気(ふんいき)だ……。



「――では、これにて和平会議を(しゅう)(りょう)とする!」


 ルシアン王の言葉と共に、長い会議が幕を閉じた。

 椅子(いす)を引く音や、書類をまとめる音が重なり合う。


 (わたし)とロイド、それにシャルは別室に移動するのだった。



 別室に入ると、そこには小さな応接セットが置かれていた。

 深紅(しんく)のビロードで(おお)われた椅子(いす)が、(やわ)らかな光の中で(かがや)いている。


 窓からは夕日が()()み、部屋(へや)(やわ)らかなオレンジ色の光で包んでいる。

 (かべ)には精巧(せいこう)な人型の彫刻(ちょうこく)(かざ)られ、その表面に夕日が反射していた。


 ロイドが椅子(いす)(すわ)るよう(うなが)し、(わたし)とシャルもそれに従う。

 椅子(いす)(やわ)らかさに体が(しず)()み、思わずほっとため息が()れる。

 長時間の緊張(きんちょう)から解放され、筋肉の(つか)れがじわじわと感じられる。


「ミュウ殿(どの)。君の力は、まさに奇跡(きせき)だ。

 ()(くに)を……いや、世界を救ったと言っても過言ではない」

「え、えっと……そ、そんな……」


 (わたし)は言葉に()まり、視線を泳がせる。

 部屋(へや)(すみ)にある観葉植物に目を向けたり、(ゆか)の模様を追ったりと落ち着かない。

 シャルが(はげ)ますように(わたし)の背中をさすると、その(ぬく)もりが、少し心を落ち着かせてくれる。


「だからこそ、君にお願いがある」


 ロイドは真剣(しんけん)な表情で続けた。その声音(こわね)に、(わたし)も思わず背筋を()ばす。

 椅子(いす)の背もたれがきしむ音が小さく(ひび)く。


「グレイシャル帝国(ていこく)の聖女として、()(くに)(とど)まってはくれないだろうか」

「えっ!?」


 思わず声が出る。その声が部屋(へや)中に(ひび)(わた)り、一瞬(いっしゅん)静寂(せいじゃく)(おとず)れる。

 聖女? (わたし)が? しかも、ここに(とど)まる?


「え、えと、どどど……どういう……」

「グレイシャル帝国(ていこく)の聖女として、()(くに)(とど)まってほしいんだ。

 君の力があれば、戦争で疲弊(ひへい)した(たみ)(いや)し、国を立て直すことができるはずだ」


 ロイドの言葉に、(わたし)は言葉を失う。確かに、(わたし)の力は人を助けることができる。

 でも、ここに(とど)まるということは……。頭の中で様々な思いが渦巻(うずま)く。


「ミュウちゃん」

「ど、どうしよう……」


 (わたし)は小さな声で(つぶや)く。その声が、自分の耳にも不安げに聞こえる。

 シャルは少しだけ微笑(ほほえ)み、(わたし)に判断を(ゆだ)ねる様子を見せた。ううう……!


 しばらくの沈黙(ちんもく)の後、(わたし)は深呼吸をして口を開いた。


「ご、ごめんなさい……。で、でも……わ、(わたし)は……旅を、続けたいです」


 言葉が途切(とぎ)途切(とぎ)れになるが、なんとか伝える。(のど)(かわ)いているのを感じる。


 一つの国に(とど)まって、聖女としてやっていく……というのは、どうも性に合わないような気がした。

 そういうふうに(あが)められるのもイヤだし、なにより――アリアの過去を見て、聖女にもいろいろあるんだってわかったし。


「そうか……」

「で、でも! その、定期的に……(もど)ってくることは、できます。そ、その時に……できる限り、力になります」


 言葉を(しぼ)()すように話す。その言葉に、ロイドの表情が少し明るくなる。


「そうか。それでも大きな助けになる。ありがとう、ミュウ殿(どの)


 話し合いが終わり、部屋(へや)を出る。ドアを開けると、冷たい廊下(ろうか)の空気が顔に当たる。

 すると、後ろからシャルが(わたし)()きしめた。彼女(かのじょ)の体温が、(わたし)の背中に伝わってくる。


「ミュウちゃん、よく言えたね!」

「……っ」

「正直、ここに残るって言われたらどうしようかと思っちゃった。ここ寒いしね!」


 シャルの声には、少し冗談(じょうだん)めいた調子が混じっていた。(わたし)は小さく(うなず)く。


 確かに、ここに残るという選択肢(せんたくし)もあった。でも、まだ見たい世界がある。

 そして、なによりシャルと一緒(いっしょ)に旅を続けたい。その思いが、胸の中でじわじわと広がる。


「どうしたの、ミュウちゃん。じっと見て」

「う……ううん。なんでもない」


 (わたし)は、思わずじっと見てしまったシャルから目を()らした。

 心臓が少しどきどきする。顔が熱くなるのを感じた。



 翌日、アランシア王国への帰還(きかん)準備が始まった。


 荷物をまとめながら、これまでの冒険(ぼうけん)を思い返す。

 雪の中で必死に走ったこと、収容所での脱出(だっしゅつ)、そして最後の決戦。


 (すべ)てが遠い昔のことのように感じられる。荷物を()める音や、人々の(いそが)しそうな足音が、館中(たちなか)(ひび)いている。


 出発の日、グレイシャル帝国(ていこく)の人々が見送りに集まった。

 寒気の中、息白く、(かれ)らの熱気が広場に満ちている。


 (かれ)らの中には、(わたし)とリンダが収容所で助けた人の姿もあった。

 その顔々には、感謝と希望の色が()かんでいる。


「ミュウさん! あのときは本当にありがとうございました」

「また来てください!」

「聖女様、お元気で!」


 次々と感謝の言葉をかけられ、(わたし)は顔を熱くしながらも、なんとな小さく(うなず)いていく。


「さあ、行こうか」


 ルシアン王の声に、(わたし)たちは馬車に乗り()む。

 馬車の木の(ゆか)がきしむ音が、足元から伝わってくる。


 馬車が動き出し、車輪が雪を()む音が(ひび)く。

 グレイシャル帝国(ていこく)の街並みが徐々(じょじょ)に遠ざかっていく。


 窓から見える景色(けしき)が、雪原へと変わっていく。白銀の世界が、どこまでも広がっている。


「ねえ、ミュウちゃん。いろいろ大変なことも終わったね。これからどこに行こうか?」


 (わたし)は少し考え、そっと答えた。


「ど、どこでも……シャルと一緒(いっしょ)なら……」

「そっか。じゃあ、もっともっと色んなところに行こうね!」


 シャルの声が(はず)む。その明るさに、心が温かくなる。


 (わたし)(うなず)き、窓の外を見る。広大な雪原の向こうに、新たな冒険(ぼうけん)が待っている。

 そう、これからも(わたし)たちの旅は続いていく。

 冷たい空気が(ほお)()で、新しい旅への期待を()()てる。


 馬車は雪原を進み、遠くに見える山々へと向かっていく。

 その景色(けしき)(なが)めながら、(わたし)は静かに目を閉じた。

 こうして――後に聖女戦争(せいじょせんそう)と呼ばれる戦いは、完全に(まく)を閉じたのだった。

面白い、続きが気になると思ったら、ぜひブックマーク登録、評価をお願いします!

評価は下部の星マークで行えます! ☆☆☆☆☆を★★★★★にして応援お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ