000.プロローグ
☆注意事項☆
・初投稿です。
・そこまでテンポが良くないです。
・チートはありますが無双はほぼないです。
・ガッツリとした恋愛要素もほぼないです。
・そのくせ軽めの百合要素もあります。
それでもよければどうぞごゆるりと。
なにがあった。
いやほんとになにがあったってんだ。
私はごく一般的な女子なのに。RPGから乙女ゲー、はたまたR18のグロホラーまでイケる雑食系ゲーマーってだけで、後は普通にネズミーランドとかも好きな一般的な女子なのに。仕事だって姉の協力で厳選なる調査の末見つけ出した超ホワイト企業務めであって社畜でもなんでもないのに。
なんで。どうして。
異世界転生なんてしてしまったのか。
見知らぬ天井見知らぬ風景。そして見知らぬ耳の尖ったエルフっぽい人。やたらクオリティの高いコスプレと信じたいところだけど、その隣に3Dホログラフィーと思い込むにはあまりにも質感の高い妖精的な何かが訳の分からんことを言いながら泣き喚いているもんだからもうダメだ。
これはリアルな夢か。レベルの高い幻覚か。あるいは異世界転生か。
ていうか私は死んだのか。全く覚えがないし。思い当たる点が無さすぎて思考が宇宙に飛んでいきそう。
「あのー、そろそろ落ち着きましたか?」
エルフっぽい人が、柔和な微笑みを浮かべてそういった。落ち着けるかぁ!!と言いたいところだが大人の冷静さでグッと堪えて
「あー…はい、まぁ…ていうかすいません。大丈夫ですか…色々」
と答えた。
私は気恥ずかしさで顔が熱を帯びていくのを感じ、シーツで自分の顔の下半分を隠した。
これまた見慣れぬベットの中でうずくまる私は、少し離れたところでこちらの様子を伺うエルフっぽい人を見る。一級芸術作品と見まごう程に美しく整った端麗な顔には、疲れというか困惑の表情が滲み、絹糸の様に美しい若草色のロングヘアは若干ボサボサになっている。
素朴で奥ゆかしい雰囲気のある質素な木造部屋の中は、空き巣でも入ったのかと思うくらいに、びっくりするほど散らかっていた。
まぁこれ全部私が大暴れして起こったことなんですけどね!
ていうか妖精っぽいのは相変わらずエルフっぽい人の腕の中で泣きじゃくってるし、なんだろうなこのカオスな惨状。さっきからずっとお家に帰りたかったけど、今も大分帰りたい。
事の経緯は10分ほど前に遡る…。