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拳風  作者: 東武瑛
2/13

黄の失踪

赤い夕陽が西の空に沈もうかという時

男は街に着いた。

馬から降り、街の中を歩く。

男は武館の前に立った。

中庭に掃除している少年がいた。

「私は王と言いますが黄先生はいますか?」と王は少年に聞いた。

「先生は昨日、出かけました」と少年は答えた。

「どちらに行きましたか?」

「さあ、それは分かりません」少年は答えた。

「そうですか。それでは失礼します」そう言って王は武館を去った。

「黄の奴。何処に行ったのだろう」そう思いながら、王は酒店に向かった。

街を歩いていると人だかりが見えた。

若い娘と男が戦っていた。


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