賑やかな平和を求めて 2
はじめ、夫さんは乗り気ではありませんでした。とうふメンタルだった夫さんは二度も同じ過ちを犯したくなかったのです、いくら直接手を付けるのが奥さんだったとしても、です。しかし、奥さんの失敗したまま引き下がるとかただのクズだという言葉に焚き付けられ俄然やる気に。扱いやすいですね。
といっても今回主導権を握っているのは奥さんです。夫さんのする事と言えば奥さんと一緒に考えることくらい。
まず奥さん、この、夫さんを計画に参加させるということを行うのに10万年を費やしました。
次に老夫婦が住むことになる惑星を造りました。
アダムとイブのいた惑星とほぼ同じものです。全て同じといいたいのですか言えない、というのが正確な所でしょう。というのは、奥さんはどうやら空間認識能力があまり高くなかったようで、ほんの少し小さな惑星ができてしまったのです。そのため、重力が少し小さかったり自転の速度が違ったりします。緯度ごとの四季の感じや太陽からの距離は同じです。それから時の流れも同じです、このために自転の速度を調節したわけですので。主に夫さんが。
これに100万年かけました。ちなみに、この時間はとてもはやいです。夫さんがアダムとイブの住む惑星を造るのにはこの10倍以上かかってます。当時は根底がありませんでしたからね。
さて、住むところが出来たのでやっと住む老夫婦を造ることが出来ます。
まずおじいちゃん。
夫さんの
「男はいくつになっても少年の心を忘れるべからず」
という言葉を元に、どっしりとしていて貫禄はあるけれどもお茶目なおじいちゃんを造りました。奥さんは夫さんの抜けててちょっとナヨナヨしているところを好いていたので、その辺もちょっとプラスしていました。想像も創造もしやすかったようで、こちらは50万年足らずで終わりました。
問題はおばあちゃんです。
夫さんと奥さんの意見が真逆をいってしまったのです。夫さんは縁側でひなたぼっこしながらお茶を飲み猫を愛でるような穏やかなタイプを、奥さんは『女は60からが勝負』というような毎日忙しく過ごすことを楽しむという活発なタイプを。これは夫さんの将来奥さんにこうあって欲しいという願望と、奥さんの将来こうありたいという理想の写し鏡でした。
話し合いという名の全面戦争が約150万年続きました。そう、惑星を造るよりも多くの時間をここでかけたのです。永遠を共にするパートナーですから、妥協はできなかったのでしょう。
とても面白い脱線をしたり、惑星を1つ壊しかけたりと、とてもさらりと説明できそうにないので割愛させて頂きますがこれ一つでまたお話がかけるレベルでした。
ええ、こちらのお話です、お気になさらず。
さて、結果だけ述べさせて頂きますと夫さん対奥さんが4対6くらいでしょうか。毎日とは言わないけどそれなりに体を動かさせろよ?っというような感じのおばあちゃんが出来上がりました。とても若々しいです。ちなみに、おじいちゃんは若々しいと言うより幼い感じです。
途中、話し合いを含めるとおばあちゃんを造るのに250年かかったことになるでしょうか。奥さんは同じ女性ということでルックスも相当気にして造っていらしたので、おじいちゃんを造るときよりもたくさん時間を使ったようです。
さて、役者ーーといっても2人ですがーーがそろいました。
やっと、新しい世界が始まります。
会話が少なくてすみません。次話からおじいちゃんとおばあちゃん、ついでに神様夫婦もたくさんしゃべります!
次話からやっと本番です、是非見て下さい!!
頑張って一週間以内にはupできるようにしたいと思ってます、どうぞよろしくです!!
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