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CP、9 ユタウリ

 ユタウリとの出会い。


 アリスは極度の疲労により、目の前が瞬間、真っ白になった。

 ふわり自身の思考が消える刹那、浮かびあがる森の奥にある神殿。

 彼女はかっと目を見開き正気を取り戻す。

「こっち」

 アリスは、目の前に広がった光景の元へと歩きだす。

 こくりと頷くと、後を追うソーサー。

 ライヤとメイヤの姉妹は顔を見合わせ後へ続く。


 鬱蒼とした密林が急に開けると、石造りの簡素な神殿が現れた。

 リュウキュウの巫女装束を着た若い女性が、にこりと笑うとぺこりとお辞儀をした。

「お待ちいたしておりました。私はウリ、クタカのユタです」

 慇懃に挨拶をする巫女。

「・・・私達が来るのを」

 ライヤは驚きを隠せず言った。

「知っていましたよ」

 さらりと言うウリは続けて、

「ニライカナイ」

 ぼそりと言う。

「!」 

「ふふふ、まあ、中でゆっくりとお話しましょう」


 神殿の中に通された3人と一匹は、シークワーサージュースを頂いた。

「ぷっはあ!生き返るっ!」

 アリスは心の底から言った。

 ウリは豪快な飲みっぷりに、くすくすとひとしきり笑う。

「ウリさん、老婆とお聞きしましたが」

 メイヤは疑問を口にする。

「ああ、私は11代目になります。リュウキュウ王国との神事のさいは姿を見せぬことが決まりですので、そういう噂があるんでしょうね」

「そうでしたか」

 ライヤは頷いた。


ウリは真顔になり、

「さてと・・・かつて、この世界を救ってくださった皆さん。ニライカナイはなんだと思いますか」

 突然の質問に面食らう3人。

「この世の楽園と聞きましたが」メイヤは答える。

「はい」頷くウリ。

「王は浄土だと」ライヤは言った。

「はい」頷くウリ。

「元の世界に戻れるかもしれないと聞きました。私は・・・」アリスは胸をおさえ思いを言う。

「はい。そうです。ニライカナイは別の世界、アリスさんのいた世界かもしれません」

「え」ウリの言葉にアリスの顔に希望が浮かぶ。

「一方、この世界にあるかもしれません・・・ごめんなさい。押し問答みたいなこと言ってしまって、この国の遥か東、イズモ国があります。そこへ行ってみることを進言いたします」

 ウリは深々と頭をさげた。

「イズモ国・・・」

 姉妹は呟いた。

「・・・・・・何故」

 思うように結果が得られず、しゅんとうな垂れるアリス。

「そこに答えがあるからです」

 ウリは毅然と言い放った。

「いくさー」

 ソーサーは言った。

「行きましょう」

 と、姉妹。

「・・・うん」

 アリスは気を取り直し頷いた。


 イズモへ。

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