↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美琴 Accounting!! 簿記の基礎知識講座  作者: 剣世炸
3級商業簿記編
PR
46/74

★chapter40 「証ひょう」って何!? その1

 ある日の部活終了後…

”カリカリカリカリ…”

「……頑張っているみたいだな!!」

「煉先輩!そうなんです。改訂されたばかりの日商簿記検定を、今度受験することになっていて…」

「そうなのか…で、勉強は順調なのか?」

「それが…証ひょうの問題で、ちょっと引っ掛かってて…」

「ああ、あの現実でやり取りされている書類を見て、仕訳を記入しろって問題だな」

「それです!会社が二つ書いてあったり、普段目にすることのない証ひょうだったりするもので、答えを見れば理解できるんですけど…」

「なるほどな…それじゃ、俺が今教えようか?」

「はいっ!ぜひお願いします。それじゃ早速…」


問1 当社は運送会社より次の今月分の請求書を受け取り、即日普通預金口座から振り替えて支払った。尚、請求額全額が当社負担の引取運賃であり、仕入れの都度、仕入原価に加算し、引取運賃分は未払金として処理している。

挿絵(By みてみん)


「普通に考えれば、請求書の中に『発送費』と書かれていますから、『発送費』を使うんでしょうけど、問題文に『当社負担の引取運賃』って書かれているし、何か『未払金』なんて勘定科目も出てきているしで…」

「なるほどな。確かにこの問題は少し厄介な問題だな。まず、問題を解く前に『仕入れの都度、仕入原価にに加算し、引取運賃分は未払金として処理している』の部分を考えてみよう。この会社では、仕入れた時に…


(借方(左側))仕入    11,000

        仮払消費税    880

/


(貸方(右側))買掛金   10,800

        未払金    1,080


のような仕訳をしているということになる」

「……ああ!未払金の部分が引取運賃の部分ってことですね!で、それを運送会社がまとめて請求してきたってことですか?」

「そういうこと。日本の会計基準では、費用は『発生主義』、収益は『実現主義』で計上することが原則になっている。故に、運送会社に払うべき引取運賃部分は、仕入れた都度『仕入』の中に入れているという訳さ。だから、今回の請求書の問題の場合、未払金を払ったという仕訳をすればいい。つまり…


(借方(左側))未払金 108,000


/


(貸方(右側))普通預金108,000


という仕訳をすれば良いのさ」

「なるほど!消費税の分も、仕入れた時に『仮払消費税』で処理済というところもポイントですね!」

「そういうこと」

「で、次なんですが…」


問2 ABC物産より次の納品書と共に、商品を受け取った。

挿絵(By みてみん)


「これは、うちのお店は『XYZ商事』ってことですよね…だから、問題文の通り商品を受け取った訳だから…


(借方(左側))仕入    270,000

        仮払消費税  21,600


/


(貸方(右側))買掛金   291,600


ってことですか?」

「正解!良くできました!」

「やったぁ!!」

「それじゃ、これが『ABC物産の仕訳をしろ』って問題だったら?」

「…この仕訳の全く逆の仕訳をすれば良いんですよね…ということは


(借方(左側))売掛金   291,600


/


(貸方(右側))売上    270,000

        仮受消費税  21,600


っていうことですね!?」

「その通り!俺に教えてもらわなくても、できてるじゃないか!」

「(だって…それは先輩とお話がしたいって口実で…)」

「えっ!?何か言ったか?」

「いえ、何でもありません!次の問題もお願いします!!」


問3 郵便局より郵便切手を購入し、代金は現金で支払い、郵便切手と次の領収書を受け取った。

挿絵(By みてみん)


「これは…先輩に聞くまでもない問題ですね。


(借方(左側))通信費 5,400


/


(貸方(右側))現金  5,400


で決まりでしょ!」

「……美琴…左下をよ~く見るんだ」

「………あ゛あ゛!!こんなところにも『消費税』の文字が!!ていうことは…


(借方(左側))通信費   5,000

        仮払消費税   400


/


(貸方(右側))現金    5,400


ていうことですね!」

「そういうことだな。もし、問題文に『税込経理方式で仕訳をしている』のような言葉が出てきた場合は、消費税のことを気にせず、金額だけで考えれば良いんだがな」

「そうなんですね…同じ問題でも、経理の方式によって仕訳の問題の答えが変わるなんて、ちょっと大変ですね…」

「ああ。だから、問題文をよく読んで、消費税のことを考える必要があるのかないのか、確認する必要があるってことさ」

「そうですね!!」

”キーンコーンカーンコーン…”

「煉君に美琴さんじゃないですか…もうすぐ完全下校の時間ですよ」

「若林先生、すみません。先輩に簿記を教えてもらっていたもので…」

「美琴…まだ俺に聞きたいことがあるんじゃないのか?」

「はい………先輩、この後予定って何かありますか?」

「いや、とくにはないが…」

「それじゃあ、この続きのレクチャー、駅前のカフェでお願いできませんか?」

「分かった」

「二人とも、勉強熱心なことは感心ですが、あまりお家の人に心配を掛けないようにして下さいね」

「分かりました」

「親には、帰りが少し遅くなると連絡するようにします」

「それがいいでしょう。気を付けて帰って下さい」

「はい」

「若林先生、さようなら」

 こうして二人は、レクチャーの続きを駅前のカフェですることにしたのだった。


chapter41 に続く


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。