★chapter34 「法人税等」って何!?
ある日の嶋尻家にて…
「ただいま!!」
「あらあなた。お帰りなさい!確定申告は、うまくいきましたか?」
「ああばっちりさ!これで、半分位税金が戻ってくるぞ!!」
「パパ!お帰りなさい!!」
「父さん、なんだか機嫌が良いみたい!!」
「美琴に真琴!!そうなんだ!確定申告で、税金が半分位戻ってくることになってな!!」
「なるほど!それで機嫌が良い訳か!」
「確定申告って、基本お金持ちしかしないと思っていたけど…」
「そんなことはないの。住宅ローン控除の初年度や医療費控除等、給与取得者は年末調整で調整し切れなかった税金を、確定申告することで調整し、税金を還付してもらうことができるのよ!」
「…そう言えば、この前戸山先生の簿記の授業で、『会社の所得税は『法人税』で処理をする』って言っていたけど…」
「『会社の利益に対する税金は法人税』って言った方が正しいし分かりやすいかもね…」
「会社の利益…『当期純利益』に対して税金がかかるってこと?」
「そういうこと。会社の所得…即ち会社の利益に対する税金を『法人税』と言って、これに会社の事業所がある自治体から課せられる住民税と事業税を加えた『法人税、住民税及び事業税』略して『法人税等』を、会社は利益に応じて支払う必要があるのよ」
「私のように、会社が給料から天引きする形で所得税を払うのと、会社の法人税は訳が違う。法人税が決定するのは、会社の利益が確定してからだから、通常は3月31日の決算で法人税額が決定する会社が多い」
「ていうことは、会社は1年分の法人税を、決算直後にまとめて支払うってこと!?」
「いやいや。さすがにそれは難しいだろう。いくら会計処理の電子化が進んでいるとはいえ、決算処理を決算日に全て行うのは難しいからな」
「父さんが作成して提出した確定申告書の会社バージョンを作成して、決算から2か月以内に税務署に提出することになっているわ。それに、会社は法人税の中間申告というのを期首から6か月経過した時から2か月以内に行って、法人税を仮払いしておくのよ!」
「???」
「…今までの話を整理すると、まず会社の1年が始まってから半年後に法人税の中間申告を行って、法人税の仮払いをしておくの。仕訳をすると…
(借方(左側))仮払法人税等 ×××
/
(貸方(右側))現金 ×××
のような仕訳になるわね」
「!!ああ!!!従業員が出張する時に、旅費を仮払いした時と同じような仕訳を、法人税でもするってことか!!」
「そういうことね。で、決算を迎えて法人税額が確定すると、この仮払いしていた法人税を清算することになって…
(借方(左側))法人税等 ×××
/
(貸方(右側))仮払法人税等 ×××
未払法人税等 ×××
という仕訳をすることになるの」
「確定した法人税から中間申告で仮払いした法人税をマイナスして…その場では払わないから未払の法人税を計上する…ってことだね!」
「そうそう。そして、未払の法人税を支払った際は
(借方(左側))未払法人税等 ×××
/
(貸方(右側))現金 ×××
という仕訳を行うのよ!」
「最後は、未払金を払ったのと同じような仕訳になるってことだね!!ちなみに、仮払いの法人税よりも、確定した法人税の方が少なかった場合は?」
「今回の父さんの確定申告のような場合の話ね。そんな場合は…
(借方(左側))法人税等 ×××
未収法人税等 ×××
/
(貸方(右側))仮払法人税等 ×××
って感じになるわね」
「なるほどね!差額が逆に出るから、未払じゃなく、未収になるわけか。で、国から払い過ぎた未収の分が、後日戻ってくるって訳か!!」
「そういうこと!!」
「さて!確定申告も無事に済んだことだし、今日は外食でもしようか、母さん!!」
「…でもあなた、あまり奮発し過ぎると、せっかく戻ってくる税金がなくなってしまいますよ!?」
「まぁ、いいじゃないか。戻ってくる税金も数千円という単位ではないし、たまには家族4人で外食するとしよう!」
「やったぁ!パパ、大好き!!」
「そういうことなら、今日は父さんの言う通りでいいんじゃないかな、母さん!」
「…そうね!それじゃ、出かけるとしましょうか!」
chapter35 に続く




