悩んだ末、やっぱり…
武器屋か錬金術…
フェルセが、選択肢をだしてきた。
悩むんだよなぁ。
重要度が低い選択肢でどちらかしか選べない、しかも自分事だと尚更決めれない。
手を耳に当て目を閉じて首を左右横に振る。
いつもの癖だけど決めるときこれをやってしまう。
「ぶ、ぶ、ぶ…」
どっちにするかなぁ~
両方行ければ良いんだけど夕方でそろそろ店が閉まりだしている。
悩む。
武器屋は武器や防具などだから明日以降でも良いかな。
錬金術は、その日限りの物がありそう。
何か作ったりできるのか知りたいよね。
目を開けるとフェルセが、ハッとした顔をして何かを隠した。
「今、何かかくしたか?」
「い、いえ。か、鏡!鏡です。」
何かおかしい。フェルセが後ろを向いたまま肩が小刻みに震えている。
「どちらか、決まったんですか?」
フェルセが、こちらに向き訊ねてきた。
「錬金術の店に行く。」
「あっちですね。」
フェルセの後を着いていく。
肩が小刻みに震えてるよ。なんで?
街に光が灯る。窓から漏れる光。暗くなる前に明かりがつく。
そんな街並みを眺めながら錬金術のお店へとむかう。
「ここです。」
着いた。ギルドの建物と比べるのはおかしいかもしれないが、少し小汚い。建物の前に色々な雑貨なのかゴミなのかわからないものが置いてある。
看板には【コレリア雑貨店】って書いてあるぞ。
「雑貨の店だけど?」
雑貨=錬金術?
「私も最初雑貨店と思って入ったんですが。店主が、錬金術の道具なんてみ雑貨だろと言っていてるんすよ。」
「雑貨の延長じゃぁないよなぁー、錬金術って?」
「私も別物だとおもいます。」
まぁとにかく入ってみよう。
小汚い店構えだったが、中に入ると案外というかキレイに整理整頓されている。
なんで、店の前は?って思うけど。
「あぁー、ようこそ。コレリア雑貨…あれ?」
「お久しぶり。」
フェルセが挨拶したら、店主が
「あらまぁ、フェルセちゃんじゃない!」
店主は、眼鏡をかけていかにも魔法使いっぽい格好をした女性。
「錬金術関連の道具とか見たいんですけど。」
「フェルセちゃん、必要?」
「いえいえ、冥王さまが見たいと。」
「メイオウさん?この前言ってたぁあの方ね。」
何か知らないところで俺の話が出てる。
「メイオウさん、錬金術に興味あり?」
「ええ。どんな事ができるのか知りたくて。」
「錬金術は、魔力を使って物を造るのが多いよ。例えば、薬とか、魔法の道具とかですね。」
「造る道具は、どれですか?」
店主に、漠然と訊ねてみたが。
「大きい物からあるんだけど、最初はこれが良いかな。」
魔方陣がかかれている少し厚い板を見せてきた。
「これなら初級の魔法薬とか造れる。あと…」
板を引いて魔力を使いながら様々な薬剤を調合する流れらしい。
「もし良かったら私の造った物みます?」
是非見てみたい。物を造るってスゴいから。
出してきたのが丸い玉…装飾された台座に両手で玉を持つ位の玉が乗っかっている。
店主がその玉に手をのせて魔力を流すと玉が光る。
「小さいけど魔力の光源ってとこらかしら。手を離しても消えないようにして、触れると調光できるのよ。」
店主が、続けて説明し。
「魔力を、流すと光る照明はあるんだけどね。調光の仕組みを造るのが難しかったのよ。」
「キレイだなぁ。これ初級の内容で造ったの?」
雑貨を見てたフェルセが聞いてきた。
「基本初級なんだけど、1部中級の域に入ってるかな。何を造るのかで魔方陣を変えないといけないし。高級品を造るとなると大規模な魔方陣と装置などが必要になるわ。」
「私にはムリね。」
「フェルセちゃんは、細かすぎる事苦手そうだと思ってたのよ。」
フェルセは、笑いながら頷く。
確かにフェルセは、(細かすぎる)緻密な作業は苦手だったな。
「一般人が、造るには小さな魔法道具造が精一杯ってとこかな。高級品は工業ギルドか、貴族に属している会社や工場かな、あと国も造ってるわね。大規模な魔方陣となるとやっぱり大きな施設が必要になるのよね。」
「1人だとやっぱり雑貨品などの製品を造るのが限界なのよ。」
店主が、1人での限界を愚痴にしてたけど。
店主から錬金術のやり方や沢山の薬剤や道具の取り扱いなどを説明を聞いた。
異世界にきたからには、何事にもチャレンジだよね。
簡単な物から造ってみるかな。
読んでいただきましてありがとうございます。
錬金術の工程に対しての文章が曖昧ですみません。